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フォレストサイドハウスの住人達(その10)
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1 スレッドオーナー
鶴岡次郎
2015/01/13 (火) 15:46
No.2636
浦上千春の隣人、佐原幸恵と言う名を聞いて、記憶力にいい読者であれば、この物語の冒頭で紹介した
佐原靖男のことを思い出されると思います。泉の森公園のベンチに肩を落として座る50男を見て、そ
のイケメンぶりと男のすっかり憔悴したに様子に女ごころを揺り動かされ、すっかり彼に同情した由美
子が彼に声を掛け、おせっかいついでとばかりに彼のマンションまで付いて行き、そこで彼の妻幸恵の
失踪を知らされるのです。
省略・・ここ
2 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(266)
鶴岡次郎
2015/01/13 (火) 16:12
No.2637

幸恵の失踪

フォレストサイドハウスのような高級マンションでは珍しいことですが、ここへ引っ越して来てわずか
な間に浦上千春は隣人である佐原幸恵と急激に親しくなりました。互いに相手のことが気に入ったよう
省略・・ここ
3 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(267)
鶴岡次郎
2015/01/19 (月) 14:14
No.2638

千春の提案に少し驚きながら、少し間をおいて、そしてどうやら納得した様子で、幸恵が何度も頷いて
います。そして、ゆっくりと口を開きました。

「そうね・・・、
省略・・ここ
4 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(268)
鶴岡次郎
2015/01/20 (火) 15:48
No.2639

幸恵がゆっくりと口を開きました。どうやら佐王子の態度を見て、信頼できる男だと確信した様子です。

「正直申しまして、こんな映像を見たのはこの歳になって初めてで、
本当に驚きました…。主人の人格を疑いました…。
省略・・ここ
5 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(269)
鶴岡次郎
2015/01/21 (水) 15:50
No.2640

どこかの娼婦宿で恥ずかしいプレイに溺れている夫の姿を見て、幸恵は自分がそのプレイを旦那にして
やれなくて申し訳ないと、意外な言葉を吐いているのです。その言葉を聞いて、興味深げに幸恵を観察
していた佐王子が、何かを感じ取った様子で、軽く頷いて、ここでゆっくりと口を開きました。

省略・・ここ
6 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(270)
鶴岡次郎
2015/01/22 (木) 16:43
No.2641

幸恵の即答を得て、満足そうに佐王子が頷いています。いつも犯罪すれすれの仕事をしている佐王子は、
事に当たって自身の直感を何よりも大切にします。佐王子の計画に対して幸恵があれこれ注文を付ける
ようなら、ここまで進めてきた話ですが、危険を冒すほどのもうけ話でもないので、この話を打ち切る
つもりでいたのです。
省略・・ここ
7 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(271)
鶴岡次郎
2015/01/23 (金) 15:33
No.2642

愛から電話を受けた由美子はチャンス到来と思いましたが、もちろんそんな気振りを出すことはできま
せん。

「私一人では行けない・・・、
省略・・ここ
8 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(272)
鶴岡次郎
2015/01/25 (日) 15:54
No.2643

由美子と愛が何度か佐原家を訪ねる間に、佐原は幸恵失踪について、幸恵との夫婦仲とか、失踪理由に
ついて、彼女たちの質問に答える形で、かなり詳しく話しました。彼が言うには、幸恵の失踪理由につ
いて佐原は心当たり一つないと明言しました。夫婦仲は悪くなく、佐原の口から出た言葉ですからすべ
てを信じることはできませんが、女性問題で幸恵を悩ませたことは一度もないと断言しました。
省略・・ここ
9 フォレストサイドハウスの住人達(その10)
鶴岡次郎
2015/01/27 (火) 15:09
No.2644
2015、1、27、記事番号2613の一部を修正しました。

あまり目立つことは避けている様子ですが、佐原が脱ぎ捨てたスーツやネクタイをこっそりロッカーに
戻したり、自分の部屋の中をそれとなく整理しているのです。以前の様子を良く知らない由美子はその
変化を知る手立てがないので、はっきりと断定できないのですが、おそらく幸恵は下着などかなりの生
省略・・ここ
10 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(274)
鶴岡次郎
2015/01/28 (水) 16:33
No.2645

由美子の真正面に座り、紳士的な姿勢を崩さず和やかに話していますが、次の瞬間、佐原が由美子の側
に移動して、肩に手を掛けてくることだって起こり得るのです。そうなれば、由美子は眼を閉じて、佐
原の唇を待つつもりなのです。

省略・・ここ
11 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(275)
鶴岡次郎
2015/01/30 (金) 14:35
No.2646

当然ですが、唖然として佐原は由美子を見上げています。

「佐原さん・・・!
どうしたの・・・、何も感じないの・・・?」
省略・・ここ
12 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(276)
鶴岡次郎
2015/02/02 (月) 15:36
No.2647

あまりに強い刺激を受けて、男も女も一気に頂点に駆け上がり、男は不覚にも精を吐き出していたので
す。由美子の放った尿の中で二人はほとんど気を失って重なり合うようにして倒れ込んでいたのです。
覚醒をした時、女はともかく50男である佐原には由美子に挑みかかる力は残っていませんでした。

省略・・ここ
13 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(277)
鶴岡次郎
2015/02/03 (火) 15:18
No.2648
幸恵の失踪に関連が濃いと由美子がほのめかしているのに、隣家の話題に佐原はそれほど関心を寄せな
いのです。どうやら目下の佐原の関心事は別のところにある様子です。由美子の質問が途絶えると佐原
が待っていたかのように口を開きました。

「ところで・・・、
省略・・ここ
14 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(278)
鶴岡次郎
2015/02/04 (水) 12:23
No.2649
通り過ぎて行った男達の顔、その姿を頭に描き、うっとりと表情を緩めている由美子を見て、佐原は少
し妬ける気持ちになっています。

「由美子さんとはもっと早く会いたかったな・・・、
たくさんの男の中には私のような変態もいたのですね…、
省略・・ここ
15 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(279)
鶴岡次郎
2015/02/09 (月) 15:35
No.2650

変態癖を由美子に知られた直後はどこか怯えている様子が見え、由美子の言動に必要以上敏感に反応し
ていたのです。ところが、変態癖を持つ男にはそれなりの事情があるのだと理解を示し、佐原の行為を
黙って受け入れると言う由美子の話を聞いたせいでしょうか、佐原の表情にゆとりが戻り、普段通り、
出来る男の表情を取り戻しています。
省略・・ここ
16 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(280)
鶴岡次郎
2015/02/11 (水) 14:56
No.2651

佐原夫妻には子供がなく、幸恵は実家からかなりの財産を相続し、経済的な理由で佐原にしがみついて
いる必要性は何もありません、夫の変態癖に嫌悪感を持ち結婚生活が続けられないと判断すれば、幸恵
の性格から考えて家出より離婚を選ぶはずだと佐原は考えたのです。

省略・・ここ
17 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(2(281)
鶴岡次郎
2015/02/12 (木) 15:11
No.2652

佐原の表情をじっと見つめていた由美子は、ようやく彼の男心を理解していました。

〈なぁ・・んだ・・・、
私のおせっかいを煩わしいと思っているわけではないのだ・・・、
省略・・ここ
18 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(282)
鶴岡次郎
2015/02/13 (金) 17:24
No.2653

ここまで話が進むと、もうためらう理由はなくなりました、男は一気に攻勢に出るつもりのようです。
何事か決心をした真剣な表情を浮かべ、由美子をしっかり見据えています。女はそんな男の様子を余裕
で見つめかえしていました。

省略・・ここ
19 フォレストサイドハウスの住人達(その10)283)
鶴岡次郎
2015/02/18 (水) 13:33
No.2654

突然・・、女が空いていた片方の足を使って男を蹴飛ばしました。片膝をついて女の大腿部を舐めつく
し、もう少しで女唇に舌が届くところまでたどり着いた男は、女の攻撃を受けて、もろくも両手両足を
天に突き出す格好で床に背を打ち付けています。勃起した男根が大きく揺れているのです。

省略・・ここ
20 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(284)
鶴岡次郎
2015/02/25 (水) 16:00
No.2656

翌日、由美子は親友の愛の病気見舞と成果報告が目的で、愛の家を訪問しています。愛の風邪はインフ
ルエンザではなく単純なカゼであったようで、医者が処方した薬を飲んで丸一日寝ていたのが効果を発
揮して、由美子が訪問した時はもう床を払って、家事を始めるところでした。

省略・・ここ
21 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(285)
鶴岡次郎
2015/02/26 (木) 13:23
No.2657
お色気攻勢をかけたことあっさりと認めた由美子の言葉に愛が笑みを浮かべて頷いています。

「でも・・、結局・・、由美子さんの仕掛けも、
私のせい一杯の媚も空振りだった・・、
彼・・、二人のお色気攻勢には気が付いていたのは確かよ…、
省略・・ここ
22 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(286)
鶴岡次郎
2015/02/27 (金) 14:11
No.2658
「良いい!
私の考えを話すから聞いて・・・、

幸恵さんは佐原さんの変態癖にある時気が付いた・・・、
そのことを知って、嫌気がさして・・、・・と言うより、
省略・・ここ
23 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(287)
鶴岡次郎
2015/03/02 (月) 14:52
No.2659
珍しく、二人の女の口が止まったままです。

「幸恵さん失踪の真相解明に一歩近づいたけれど、
私達が掴んでいる情報だけでは、動きようがない・・
しばらくは静観するより他に手はないようね…」
省略・・ここ
24 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(288)
鶴岡次郎
2015/03/08 (日) 16:09
No.2660

ここは鶴岡の自宅です。寺崎探偵は都心の事務所を出て、まっすぐにここへやってきたのです。事前に
何も連絡を入れていませんでしたが、いつもの様に、鶴岡も、由美子も笑顔で彼を迎えてくれました。

「酒癖の悪い俺を避けて、旦那は早々と書斎に籠ってしまったし・・、
省略・・ここ
25 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(289)
鶴岡次郎
2015/03/17 (火) 11:59
No.2661
喉仏を見て女が興奮していることなど全く気が付いていない男は一気にコップの水を飲みほし、大きな
吐息を吐き出しました。

「ああ・・、美味しい・・・、
これですっきりしました。頭もさえてきました…。
省略・・ここ
26 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(290)
鶴岡次郎
2015/03/19 (木) 15:44
No.2662

寺崎の困っている様子を、笑みを浮かべて見ていた由美子が悪戯っぽい表情で口を開きました。

「寺崎さん・・・、
私を雇ってくださいませんか・・
省略・・ここ
27 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(291)
鶴岡次郎
2015/03/20 (金) 13:57
No.2663

由美子の情報を得た寺崎探偵事務所の調査は目覚ましい進捗を遂げました。幸恵の仮住まいであるY市
内にある1DKのアパートは直ぐ見つかりました。佐原家の隣、浦上家の主婦、千春、31歳と密会して
いた男の素性もすぐ判りました。

省略・・ここ
28 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(292)
鶴岡次郎
2015/03/21 (土) 14:43
No.2664

6畳間に置かれた折りたたみ型のテーブルを囲んで三人が対面しました。寺崎が名刺を出し、佐原の調
査依頼を受けて、ようやく幸恵の居所と、彼女の勤務先を突き止めたことを告げました。どうやら幸恵
は二人の来訪を予想出来ていたようで、慌てたところもなく、緊張もしていない様子です。むしろ、こ
れから幸恵との大切な対話が控えている由美子がかなり緊張している様子なのです。
省略・・ここ
29 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(293)
鶴岡次郎
2015/03/23 (月) 13:22
No.2665
黙って笑みを浮かべている由美子をじっと見つめながら幸恵は女の勘を総動員して、佐原と由美子の関
係を探っていました。

〈ひよっとして・・・、二人は既に深い関係に・・・・
いえ、いえ・・、そんなことはないわね…、
省略・・ここ
30 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(294)
鶴岡次郎
2015/03/25 (水) 17:45
No.2666

それから20分ほど二人の女は語り合いました。互いにこの人ならとの思いがあるのでしょう、失踪の
理由とその目的を幸恵が淡々と語り、時々短い質問を入れながら由美子は熱心に説明を聞きました。寺
崎は口を挟まないで、時々手帳にメモを落としていました。

省略・・ここ
31 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(295)
鶴岡次郎
2015/03/31 (火) 15:42
No.2668
その日、佐原は珍しく休暇を取っていました、どうやら午後から私用の予定が入っている様子です。朝
からそわそわして、ゆっくりと進む大時計の針を恨めし気な表情を浮かべて見つめているのです。

トーストと目玉焼きの遅い朝食を済ませた佐原は食器を流しに置いて、居間に戻りました。新聞を取り
上げても活字が頭に入りません。テレビをつけてもこの時間の番組は佐原には馴染みがなく、直ぐ飽き
省略・・ここ
32 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(296)
鶴岡次郎
2015/04/01 (水) 17:14
No.2669

既に女は部屋で待っていました。男が部屋に入ると、はっとした表情で男を見つめていましたが、直ぐ
に気を取り直したようで営業用の笑みを浮かべ恭しく一礼しました。

驚いたのは男の方です。店のショウウインドウで見た幸恵の顔を頭に描いていたのですが、白髪交じり
省略・・ここ
33 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(297)
鶴岡次郎
2015/04/02 (木) 15:04
No.2670

「ところで突然家出をした理由だが・ ・・、
もしかして・・・、
僕のパソコンを覗いて、僕の汚い性癖を知ったということかな・・・」

省略・・ここ
34 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(298)
鶴岡次郎
2015/04/03 (金) 16:50
No.2671

いくら親しい仲でも他人にあの動画を見せることなど佐原の常識ではありえないことなのです。佐原の
中に妻への怒りがこみ上げていました。

〈なんてことをするのだ…、
省略・・ここ
35 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(299)
鶴岡次郎
2015/04/06 (月) 11:31
No.2672
なぜソープに身を沈めたのか、それが佐原の中で一番肝心な、そして一番大きな疑問でした。佐原への
あてつけ行為だとしても、いきなりソープ勤めを選び、その計画を実行するのは、幸恵一人の知恵では
無理だろうと思っていたのです。千春の登場で佐原は幸恵失踪の影に千春が居ると察知しました。そこ
で、思い切って質問することにしたのです。

省略・・ここ
36 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(300)
鶴岡次郎
2015/04/08 (水) 14:39
No.2673
深々と頭を下げて心から謝った、ここで佐原は止めておくべきでした。しかし、黙って家出をして、あ
ろうことかソープに身を沈めた幸恵に対して、抑えきれない不満、怒りが、心の隅のどこかに存在して
いたのでしょう、抑えに抑えていたにもかかわらず、最後になって図らずもそれが吹き出てしまうので
す。多分、準備していた佐原のシナリオにはないセリフを吐き出すことになったのだと思います。

省略・・ここ
37 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(301)
鶴岡次郎
2015/04/09 (木) 15:46
No.2674

佐原をじっと見つめて幸恵がゆっくり口を開きました。

「でも・・、あの時は・・・
それ以外の選択肢が私には考えられなかったのです・・・、
省略・・ここ
38 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(302)
鶴岡次郎
2015/04/10 (金) 12:03
No.2675
2015、4、10、 記事番号2674に一部修正を加えました。再読いただければ幸いです。


女を抱きしめていた手を緩め佐原が女の顔を真正面から見ています。ほとんど唇が接触するほど二人は
接近しているのです。笑みを浮かべて男が囁きました。
省略・・ここ
39 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(303)
鶴岡次郎
2015/04/11 (土) 16:19
No.2677

傍から見ていると二人の会話は全くかみ合っていないのですが、そのことに二人は全く気が付かないの
です。幸恵と同様、佐原も幸恵の言葉を理解できないほど混乱していたのです。幸恵のつぶやきに耳を
傾ける余裕が無かったのです。男と女も相手を思う気持ちが強すぎて、肝心の相手の言葉を少しも聞い
ていなかったのです。
省略・・ここ
40 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(304)
鶴岡次郎
2015/04/14 (火) 12:36
No.2678
体から立ち上がる娼婦の匂いを夫に悟られたと妻は不安と絶望感を抱き、一方夫は、隠れて変態的な買
春をしたことへの仕返しのため妻が売春婦に身を落したと受け止めていたのです。互いに相手の気持ち
を誤解していたことを知り、幸恵はすこし落ち着きを取り戻しています。そして、愚かな誤解をしてい
た夫に女の本当の気持ちを語り聞かせるべくゆっくりと話し始めました。

省略・・ここ
41 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(305)
鶴岡次郎
2015/04/15 (水) 14:10
No.2679

覚悟を決めているのでしょう、さわやかな表情で幸恵は口を開きました。

「これだけは絶対言わないでおこうと思っていたのですが・・・、
このまま別れることになれば、その機会もなくなると思いますので、
省略・・ここ
42 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(306)
鶴岡次郎
2015/04/16 (木) 17:18
No.2680

着替えた幸恵がロビーで待っている佐原のところへやってきました。淡い色のワンピースにカジュアル
シューズのごく普通の主婦の姿です。

「親方にお別れの挨拶をしてくるわ…」
省略・・ここ
43 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(307)
鶴岡次郎
2015/04/17 (金) 17:09
No.2681

「お言葉に甘えて・・、
そうさせていただきます…。
勝手なことばかりして、本当に申し訳ありません・・。
でも・・、本当に・・、うれしい…」
省略・・ここ
44 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(308)
鶴岡次郎
2015/04/20 (月) 11:14
No.2682
佐原と幸恵の顔をちらと見て、直ぐに視線を外し、テーブルからコーヒー・カップを持ち上げ、中の液
体を一口、口に含み、不味そうな表情をうかべています。

「いえね・・、
幸恵さんがここでの勤めを続けていただくのは、正直言ってありがたいことです。
省略・・ここ
45 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(309)
鶴岡次郎
2015/04/22 (水) 15:50
No.2683

淡々と話していますが、良く聞けば驚くべきことを佐王子は言っているのです。わずか二ケ月あまりの
経験でも幸恵の体に刻み込まれた娼婦の傷跡はそれが消え去るまでに6ケ月も必要だと言っているので
す。もし、幸恵がこの先数年にわたりその商売を続ければ、佐王子の計算に従うと、幸恵は仕事を辞め
た後、十数年間、体の記憶に悩まされ続けることになります。その間禁断症状に堪えきれなくて、また
省略・・ここ
46 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(310)
鶴岡次郎
2015/04/24 (金) 11:17
No.2684
ここまでの流れを読む限り、幸恵は仕事を辞めると言い出すはずだと、二人の男は確信していたのです。
うまい具合に展開したと密かに喜んでいたのです。二人の男が驚いていることなど全く関心がない様子
を見せて、幸恵は畳み込むように話をつづけました。

「親方・・・、
省略・・ここ
47 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(311)
鶴岡次郎
2015/04/27 (月) 14:10
No.2685

緊張した表情のまま、少し充血した瞳を佐王子に向け佐原が頭を下げました。ここでも最後までいい夫
の役目を果たすつもりのようです。

「佐王子さん・・、お聞きのような次第です・・・。
省略・・ここ
48 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(312)
鶴岡次郎
2015/04/28 (火) 14:38
No.2686

「まだ判らないようね・・」 

笑みを浮かべて男の顔を見上げた幸恵が少し声を高めて話し始めました。、

省略・・ここ
49 フォレストサイドハウスの住人達(その10)(313)
鶴岡次郎
2015/04/29 (水) 18:15
No.2687

「やはりそうなんだね・・、
お前は隠し事が出来ない質だから・・、
顔に書いてあるよ・・、
あのアパートで何人かの男に抱かれたね・・」
省略・・ここ
50 新しいスレへ移ります
鶴岡次郎
2015/04/29 (水) 18:20
No.2688
新しいスレを立て、新しい章へ移ります。ジロー
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