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フォレストサイドハウスの住人たち(その6)
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1 スレッドオーナー
鶴岡次郎
2014/02/26 (水) 16:25
No.2480

佐王子に説得されて、シュー・フィッターの仕事に専任することを決意した加納千春は、佐王子が
描いた戦略通り、見事に闇の仕事を切ることに成功しました。それだけではなく、仲間の店員たち
も彼女の巧みな誘導で足を洗うことができたのです。一番喜んでいるのは何も知らされていない店
長かもしれません。
省略・・ここ
17 フォレストサイドハウスの住人たち(その6)(147)
鶴岡次郎
2014/04/02 (水) 14:47
No.2497

相手には問いただすことができない悩みと、募る恋心の狭間に立って、男と女は互いに心の中に激
しい葛藤を抱きながら、それでも二人は会うことを止めませんでした。二人が最初に出会ってから
三ヶ月が経過していました。この頃には、男も女も次の段階に進むべきだと、二人の関係について
潮時の到来を感じ取っていたのです。
省略・・ここ
18 フォレストサイドハウスの住人たち(その6)(148)
鶴岡次郎
2014/04/03 (木) 11:21
No.2498

千春の必死の表情を見て、この場になっても千春が必死で隠そうとしている事実があるのだと浦上
は察知して、事態が最悪のシナリオで展開し始めたことを冷静に噛みしめていたのです。

〈そうか・・、やっぱり男がいるのだ、
省略・・ここ
19 フォレストサイドハウスの住人たち(その6)(149)
鶴岡次郎
2014/04/05 (土) 15:11
No.2499

男は冷静な表情で女を観察しています。どうやら、浦上は千春をあきらめたわけではないようです。
彼なりに千春の意志の固さを読み取り、他人の目が多いこの場で追求することの愚かさを察知して
いるようです。ここで女を更に追い込めば、女は心にもないことを言ってしまい、更に遠くへ彼女
を追いやる危険があると浦上は察知しているのです。このあたりがさすがバツ一経験者であり、交
省略・・ここ
20 フォレストサイドハウスの住人たち(その6)(150)
鶴岡次郎
2014/04/07 (月) 12:21
No.2500

次の日、千春はいつもの様に出勤しました。そして佐王子からいつもの様に連絡がありました。そ
の客を断らず、千春は指定されたホテルに出向き、そこで待っていたお客に抱かれました。60歳
近い会社役員でした。いつも以上に千春は乱れました。悶え狂う千春の瞳になぜか、いっぱい涙が
あふれていました。その客が帰った後、千春は佐王子に連絡をいれました。
省略・・ここ
21 フォレストサイドハウスの住人たち(その6)(151)
鶴岡次郎
2014/04/08 (火) 15:45
No.2501

彼女の側に座り、女の肩に右手を掛け、顔を覗き込みました。男の股間から千春の好きな強い香り
が立ち上がり女の鼻腔を刺激していました。

「だって・・、
省略・・ここ
22 フォレストサイドハウスの住人たち(その6)(152)
鶴岡次郎
2014/04/09 (水) 16:25
No.2502

浦上とその男は硬い表情のまま初対面の挨拶を交わしました。浦上は社用の名刺を差し出したので
すが、その男は佐王子保と名乗り、名刺は持っていないと卑屈な笑みを浮かべて言いました。

「初対面早々で、失礼だと思いますが…、
省略・・ここ
23 フォレストサイドハウスの住人たち(その6)(153)
鶴岡次郎
2014/04/11 (金) 14:45
No.2504
10秒、30秒、・・60秒ほど浦上は黙ったまま男の顔を見つめていました。千春が心配して浦
上の顔を見上げるほど、彼の沈黙は続いたのです。佐王子はさすがです、浦上の強い視線を真正面
から受けても、視線をそらすことなく、表情を変えないで堪えているのです。やがて・・、ゆっく
りと浦上が口を開きました。

省略・・ここ
24 フォレストサイドハウスの住人たち(その6)(154)
鶴岡次郎
2014/04/15 (火) 16:01
No.2505
浦上が席を立って、それを最後に二人の関係が終わると、千春は覚悟を決めていました。それだ
けに、衝撃的な話を聞いても席を動かず、ただ黙って佐王子を睨み付けるようにしている浦上を
見て、千春は当惑していました。

〈三郎さん・・、何を考えているのだろう…、
省略・・ここ
25 フォレストサイドハウスの住人たち(その6)(155)
鶴岡次郎
2014/04/16 (水) 15:33
No.2506

佐王子の嘲笑を浴びても浦上は表情を動かしません。千春は・・、もう・・、この先の展開が全く
読めないようで、うつろな表情を浮かべ二人の男をかわるがわる見ているだけです。

「佐王子さん、あなたの真意が良く判りません。
省略・・ここ
26 フォレストサイドハウスの住人たち(その6)(156)
鶴岡次郎
2014/04/17 (木) 13:21
No.2507
佐王子に反論しようと浦上は思ったのです。しかし、彼の言う通り、千春にはどこにも陰が見当た
らないのです。売春というみじめな稼業を4年も続けていた女の陰がどこにも見当たらないのです。
それどころか、今を盛りに咲き誇る女の魅力を満々と湛えて、毎日を楽しんでいるのが良く判るの
です。浦上は黙って佐王子を睨み付けているだけでした。

省略・・ここ
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