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フォレストサイドハウスの住人達(その15) 
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1 スレッドオーナー
鶴岡次郎
2016/09/19 (月) 14:32
No.2895

泉の森の取り持つ縁で、由美子と愛はSFハウスに住む千春と知り合いました。最初から波長が
合ったのでしょうか、あるいは千春のとんでもない浮気現場を由美子が偶然目撃したせいで、出
会った最初から三人の女は何も隠さず、自身の恥ずかしい過去をさらけ出すことになりました。そ
のせいでしょうか、三人はすっかり親しくなりました。
省略・・ここ
2 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(496) 
鶴岡次郎
2016/09/19 (月) 14:49
No.2896

咲江の悩み

坂上咲江には小学生二年の息子と、4歳になる娘が居て、娘は浦上千春の息子と同じ幼稚園に通って
います。身長160センチに満たない小柄な女性で、目が細い純日本風の古典的な美人です。短大を
省略・・ここ
3 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(497) 
鶴岡次郎
2016/09/20 (火) 15:02
No.2897

明るい表通りから右に逸れると、薄暗い路地の奥に毒々しく原色の光を放つ看板が立っている風俗街
が見えます。表通りから速足でビルの角を曲がった時、咲江の目の前に大きな壁が突然立ちはだかり
ました。壁と思ったのは黒服を着た二人の男だったのです。男たちは身軽に咲江の体をかわしたので
すが、もともと体育が得意でない咲江はとっさのことで反応できなくて、手にしたケーキの箱を宙に
省略・・ここ
4 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(498) 
鶴岡次郎
2016/09/21 (水) 11:05
No.2898

若いイケメンがその場に腰を下ろし、黙って片膝をペイブメントの上について、咲江に背中を向けま
した。

「奥様・・、遠慮なさらず・・、おぶさってください…・。
省略・・ここ
5 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(499) 
鶴岡次郎
2016/09/22 (木) 14:04
No.2899

明らかにそうした手当てに慣れている感じで、治療用の薬や備品も普通の家庭とは比べられないほど
完備されているのです。貴重な物を取り扱うようにして、傷を消毒し、軟膏を塗り、包帯を器用に巻
いています。

省略・・ここ
6 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(500) 
鶴岡次郎
2016/09/24 (土) 16:45
No.2900

女の様子を見て、これなら大丈夫と見て取った男は、Tバックショーツをはぎ取りました。女は尻を
上げて男の作業に協力しています。一糸まとわない下半身が露わになり、女はいっぱいに両脚を開き
その部分をさらしています。

省略・・ここ
7 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(501) 
鶴岡次郎
2016/09/25 (日) 15:50
No.2901
自宅へ戻った時、二人の男に世話になったと夫に告げるのを、何故か咲江はためらいました。宴会場
で転んでひざを擦り剥いたと夫に告げたのです。夫は笑っていました。彼の笑顔を見て咲江の心は少
し痛みました。夫に秘密を持ったことは今までなかったのです。この小さな嘘が引き金となって、こ
の先、咲江はずるずると道を外していくことになるのです。

省略・・ここ
8 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(502) 
鶴岡次郎
2016/09/27 (火) 15:40
No.2902
こうなることを、家を出る時から咲江は想像して、覚悟を固めていたのです。シャワーを使い、下着
もそれなりの物を着け、避妊具もバッグに忍ばせていたのです。家を出る時から、誘われれば断らな
いと決めていたのです。

決心するまで随分と迷いました。幼い子供がいることを口実にすれば、先日のお礼は電話でも済みま
省略・・ここ
9 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(503) 
鶴岡次郎
2016/09/29 (木) 10:52
No.2903

悦楽の渦中で愛人になると約束した形ですが、その気になれば取り消すことはできたのです、短い付
き合いですが、女には村上の生き方、生活スタイルが幾分か判り始めていたのです。格好良さを売り
物にしている村上であれば、嫌がる女を無理やり愛人にするつもりは持たないはずだと女にも判って
いたのです。それでも咲江は自身の言葉を取り消しませんでした。愛人になると公言したことを咲江
省略・・ここ
10 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(504) 
鶴岡次郎
2016/10/03 (月) 11:11
No.2904
夫とは週末に関係を持つことになっていて、律儀に、かなり事務的にに、夫はこの習慣を消化するの
です。村上と付き合うようになって、咲江の体はかなり変わって来ていました。夫との事務的と思え
るセックスでも十分に感じるようになっているのです。感じすぎるのを警戒していないと、とんでも
ない醜態をさらすことになりそうなのです。

省略・・ここ
11 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(505) 
鶴岡次郎
2016/10/07 (金) 16:12
No.2905

「お互い、ここでは会わなかった・・、
知らなかったことにしようね…」

そう言って、麻生は咲江の顔を見てにっこり微笑みました。反射的に、咲江も小さく頷いています。
省略・・ここ
12 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(506) 
鶴岡次郎
2016/10/08 (土) 12:26
No.2906

打つ手もなく無為に何日か過ぎました。ある日、近くの商店街で、遠くにいる麻生の後姿を見たので
す。恐れていたことが起きたのです。咲江は慌てて逃げ帰りました。それ以来、外を歩くのが怖くな
り、日暮れ時、街を行き交う人の顔が見えにくい時間帯を選んで買い物をするようになりました。い
ろいろ迷いましたが、最後には村上に連絡を入れて、もう・・、会わないよう申し入れました。事情
省略・・ここ
13 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(507) 
鶴岡次郎
2016/10/17 (月) 11:48
No.2907
咲江の生活から完全に笑顔が消えていました。その影響はすぐに幼い子供たちにも表れ始めました。
わがままを言ったり、理由なく泣き出したり、学校へ行くのを嫌がったり、変貌した母親の心を子供
たちは敏感に感知して、それなりに反抗を示していたのです。

一方、夏樹はライフワークにしていた研究がいよいよある節目に近づいていたのです。その現象を掴
省略・・ここ
14 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(508) 
鶴岡次郎
2016/10/18 (火) 09:22
No.2909

この日、由美子と千春が愛の店に集まっています。ソープへの出勤日程をずらせて由美子の都合に合
わせて千春はここへやってきているのです。それほど今日は千春にとって三人の集まりが大切なもの
になっているのです。

省略・・ここ
15 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(509) 
鶴岡次郎
2016/10/20 (木) 09:11
No.2910
「でも・・・、千春さんが言うように、
死ぬほど彼女が悩んでいるとすれば・・、
ここは同じ女性として・・・、
いえ・・、親友を何としても救いたい千春さんの気持ちを汲んで、
何か手助けできる方法を考えたい・・、
省略・・ここ
16 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(510) 
鶴岡次郎
2016/10/21 (金) 11:48
No.2911

「多分、村上は魅力的な中年男だと想像できるけれど、
そうだからと言って、これまで一度も浮気をしたことがない咲江さんが、
抱かれる覚悟を固めて、ノコノコと男の事務所を訪ねるかしら・・?
浮気者の私だって・・、
省略・・ここ
17 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(511) 
鶴岡次郎
2016/10/22 (土) 09:21
No.2912

「咲江さんが村上と知り合ったのは・・、
確か、同窓会の帰りだったね…」

「ええ・・、そうですが・・・
省略・・ここ
18 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(512) 
鶴岡次郎
2016/10/24 (月) 14:23
No.2913
「村上の凄さを少し話すわね・・・、
女たらしは、女との最初の出会いにすべてを掛けるのよ・・、
この時の村上もまさにそうだった・・・」

笑みを浮かべて由美子が楽しそうに語っています。
省略・・ここ
19 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(513) 
鶴岡次郎
2016/10/25 (火) 10:10
No.2914
「女たらしはムードあふれたイタリアンレストランに女を招待して、
上品なジョークで女を笑わせ、女のファッションをそれとなく褒めた・・、
女はうっとりとして、男の顔を見つめていたと思う…。
最愛の旦那様にさえ見せたことがない、欲情した表情をさらしていたと思う」

省略・・ここ
20 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(514) 
鶴岡次郎
2016/10/27 (木) 14:33
No.2915

しばらくの沈黙を破ってゆっくりと千春が口を開きました。先ほどまでとは異なり、どこか晴れやか
な表情です。

「なぜあの咲江が、旦那さんや子供のことを忘れ、
省略・・ここ
21 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(515) 
鶴岡次郎
2016/10/28 (金) 14:18
No.2916

突然・・、千春がその場に両手をついて愛と由美子に向かって深々と頭を下げました。

「難しいのは良く判っています・・。
それでも、今私が頼れるのは由美子さんと愛さんだけなのです。
省略・・ここ
22 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(516) 
鶴岡次郎
2016/10/29 (土) 15:01
No.2917

「旦那様に告白しないとなると・・・、
さらに、問題解決は難しくなる…・、
咲枝さん自身が自発的に村上と切れるのが一番いいのだけれど、
これがまた難しい・・・、
省略・・ここ
23 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(517) 
鶴岡次郎
2016/10/30 (日) 11:21
No.2918

沈滞したムードを由美子の声が吹き飛ばしました。

「何を言っているの・・・、
その考えは間違っているよ・・・、
省略・・ここ
24 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(518) 
鶴岡次郎
2016/10/31 (月) 15:02
No.2919

浮気女の罪悪感の底が浅いことを由美子がこれほど情熱的に力説するには訳があるのです。浮気女が
罪悪感で悩むのは、身から出た錆で、致し方がないことだとしても、周りにいる者までも巻き込ん
で、彼女の罪悪感の犠牲者にしてはいけないと由美子は常々思っているのです。それが・・、浮気女
が気を配るべき最低限の礼儀だと由美子は考えているのです。
省略・・ここ
25 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(519) 
鶴岡次郎
2016/11/02 (水) 15:14
No.2920

千晴と愛がまだ納得していない様子を見て、由美子は思いました。

〈ああ・・、この人たちも皆と同じように・・、
罪悪感に打ちひしがれる浮気女を良しとする感性を持っているのね・・・、
省略・・ここ
26 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(520) 
鶴岡次郎
2016/11/03 (木) 15:02
No.2921
「でも・・、咲江は違う気がして・・・、
純粋で、穢れを知らない咲江のことだから・・、
村上と別れた後もずっと罪悪感を抱きつづけ、
永久にその罪を忘れることが出来ないで、
肩身の狭い思いで一生を過ごすのではないかと心配しているのです・・
省略・・ここ
27 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(521) 
鶴岡次郎
2016/11/04 (金) 14:29
No.2923

「さて・・・、次の課題は・・、
これが一番難しい問題だけれど・・、
咲江さんの中で燃えている村上へのひたむきな情欲を・・、
その感情を、咲江さんは村上への愛情と考えていると思うけれど・・、
省略・・ここ
28 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(522) 
鶴岡次郎
2016/11/13 (日) 15:32
No.2924
「村上に匹敵するたくましい男を見つけ出し・・、
その男を咲江さんに与える…、
これで咲江さんの情欲はかなり癒されるはず…・」

「咲江がうらやましい…」
省略・・ここ
29 新しいスレに移ります
鶴岡次郎
2016/11/14 (月) 09:39
No.2925
新しいスレに章を立てます。 ジロー
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