フォレストサイドハウスの住人達(その15) 
27 フォレストサイドハウスの住人達(その15)(521) 
鶴岡次郎
2016/11/04 (金) 14:29
No.2923

「さて・・・、次の課題は・・、
これが一番難しい問題だけれど・・、
咲江さんの中で燃えている村上へのひたむきな情欲を・・、
その感情を、咲江さんは村上への愛情と考えていると思うけれど・・、
この気持ちを、どのようにして散らし、抑え込むかだね…」

「はい…」

愛と千春が緊張した面持ちで答えています。

「村上が与えてくれる肉の喜びは、
彼の専売特許品でないことを咲江さんに教えたい・・・。
他の男からでもその喜びを十分得ることが出来ると教えたい・・・。
要するに喜びを与えてくれる男は村上一人でないことを教えるのよ・・・、
それには、村上以上の快楽を与えてくれる男を探し出し、
咲江さんに与えるのが一番簡単な方法だと思う・・」

「そんな男って・・、都合よく居るかしら…
仮に、居たとしても・・、
その男の味があまりに良くて…、
咲江さんがまた惚れ込んだら、大変ね・・・」

笑みを浮かべた愛が冗談ぽく言って、由美子に睨まれ、首をすくめています。

「愛さんじゃあるまいし・・・、
咲江さんはそんな女ではありません…。
・・・と言いたいところだけれど・・・、
愛さんの心配は当然ね・・・」

由美子が笑いながら愛の言葉に応えています。

「女は凄腕の男にかかると一コロだからね…・
咲江さんが次の男に夢中になる可能性は高い・・、
そう考えると・・、女って…、本当に厄介な動物だね…・。
そんなことになれば、また一苦労だね…・
愛さんもそうした女心が判るようになったのね・・、フフ…・」

愛をからかうように、笑いながら由美子が言っています。

「由美子さんたら・・・、
そこじゃないの・・、問題は・・、
由美子さんならそんな心配があるけれど、
咲江さんに限って、次の男にまで惚れ込むことはあり得ない・・、

私が問題にしたいのは・・
そんな都合のいい男が見つかるかと、言うこと…」

愛が慌てて訂正しています。

「フフ…、判っている・・、
心配しないで・・、
男のことなら・・、私には目論見がある…、
村上に匹敵する男って・・、
案外簡単に見つかる気がしている・・、
それは・・、後で話すは…、楽しみにしていて…」

「えっ…、本当ですか、簡単に見つかるのですか…?
楽しみ・・、
そんな男なら、咲江さんの後でもいい、
ちょっとだけでもいい・・、味見したい…、フフ・・」

美味しい男の話題になると、早速千春が口を挟んでいきます。

「そうだ…、何なら・・、
本当に美味しい男かどうか判定するお毒見係になってもいい・・」

淫蕩な笑みを浮かべ千春が言っています。

「ふふ・・・、スケベな本領を発揮してきたわね・・・、
その言葉を、実は・・、待っていたの…、
千春さんにもその男を食べていただくことになるかもよ…、
咲江さんを救うため、千春さんには一肌脱いでほしいと思っているから・・」

「エッ・・、本当ですか・・・、
私、美味しい男を味見できるのなら・・、
いえ、いえ・・・、咲江のためなら・・・、
一肌どころか・・、全裸になってもかまわない…
男の一人や、二人・・、
いつでも、しっかりいただきますから…・、声をかけてください・・」

「頼もしい…」

スケベーな笑みを浮かべ千春が本気を見せています。この調子なら、咲江のためなら、千春は数人の
男を相手にすることも簡単にやってのけるでしょう。そんな千春を見て、由美子が淫蕩な笑みを浮か
べて何度も頷いています。