1- 新10 レス投稿 戻る
一丁目一番地の管理人〈その28〉
現在のレスは31個です
1 スレッドオーナー
鶴岡次郎
2012/04/07 (土) 15:52
No.2214
圧村和夫を撲殺した犯人が遂に逮捕されました。事件発生から約8ヶ月経過しておりました。当
初有力容疑者とみなされていた竹内寅之助は何者かの夜襲を受けて大怪我をしました。竹内は犯
人の心当たりがあるようですが、警察にはそのことを告げませんでした。

立花管理官が指揮した土手の森殺人事件はこれでめでたく解決したのですが、警察庁の伍台参事
省略・・ここ
2 一丁目一番地の管理人〈393〉
鶴岡次郎
2012/04/20 (金) 21:59
No.2216
帰 宅

警視庁から派遣されてきた刑事たちの事情聴取を竹内が受けた翌日、竹内を襲撃した犯人四人が
所轄署に自首して来ました。発生からわずか2日後、事件はスピード解決したのです。

省略・・ここ
3 一丁目一番地の管理人〈394〉
鶴岡次郎
2012/04/23 (月) 12:12
No.2217
世の中、何が幸いになるか本当に予想がつかないものです、土手の森組員殺人事件の捜査で警視
庁が出張ってきたおかげで、竹内襲撃事件は地元で注目されることになり、異例の速さで捜査本
部が立ち上がったのです。そして、慌てたヤミ金業者は犯人を自首させて事件の早い幕引きを実
行したのです。結果として、痛い思いはしましたが、竹内は晴れて自由の身になれたのです。

省略・・ここ
4 一丁目一番地の管理人〈395〉
鶴岡次郎
2012/04/24 (火) 16:29
No.2218

「君江姐さんがね・・・・、
虎さんを譲る気になったら、
いつでも、喜んで虎さんの面倒を見てもいいと言っていた・・・。
彼女、虎さんが好きなのよ・・」
省略・・ここ
5 一丁目一番地の管理人〈396〉
鶴岡次郎
2012/04/25 (水) 15:34
No.2219

「一通はお前達を脅した証拠の写真とそのメモリーが入っている・・、
お前を独占したい気持が強かったせいだが、何故こんな卑劣なまねをしたのかと、今となっては
恥ずかしい気持ちで一杯だ、この封筒の中には俺の一生で一番汚い部分が閉じ込められている。
お前の手で処分して欲しい・・・」
省略・・ここ
6 一丁目一番地の管理人〈397〉
鶴岡次郎
2012/04/26 (木) 15:57
No.2220
ゆっくりと膝を折り、敦子は正座をして、頭を床に着けました。そして、その姿勢のまま頭を上
げないのです。

朝森が近づき、膝を折って覗き込むと、肩を震わせて彼女は泣いていました。朝森が肩に触れる
と、突然、顔を上げ、ものも言わず朝森に抱きつき、胸に顔を押し付けて泣いていました。ワイ
省略・・ここ
7 一丁目一番地の管理人〈398〉
鶴岡次郎
2012/04/28 (土) 11:07
No.2223
二人だけのささやかな、しかし、この上ない豊かな夕餉の宴はゆっくりと進みました。食事の間、
上機嫌の朝森が、今日完成した大プロジェクトの設計内容を説明しました。敦子はただにこにこ
微笑みながら聞いています。仕事の話を始めると朝森は急に饒舌になるのです。話の内容はほと
んど判らないのですが、敦子は朝森から仕事の話を聞かされるのが昔から大好きでした。久しぶ
りに朝森の情熱的な説明を聞いて敦子は幸せいっぱいの気分になっていました。
省略・・ここ
8 一丁目一番地の管理人〈399〉
鶴岡次郎
2012/04/29 (日) 10:52
No.2224
「夜の生活も充実していたのだろう・・」

「ハイ・・、お察しのとおりです。昼間は喧嘩の絶えない夫婦が、夜は仲良く絡み合う、それで
夫婦の仲がかろうじて保たれている、そんな夫婦が世間では一杯居るそうですが、私達がまさに
そうした関係でした。
省略・・ここ
9 一丁目一番地の管理人〈400〉
鶴岡次郎
2012/04/30 (月) 11:23
No.2225

「竹内さんとの約束では、半月毎に僕の所へ戻ることになっていたが・・、
一度も敦子は戻ってこなかった・・。

竹内さんが無理やり引きとめたにしても、敦子がその気になれば僕の所は来ることは出来たはず
省略・・ここ
10 一丁目一番地の管理人〈401〉
鶴岡次郎
2012/05/03 (木) 15:03
No.2226

たぶん朝森にしても、竹内にしても、敦子の意気地を完全に理解することはできないと思います。
それでも敦子の説明を聞き、朝森は自身の男本位の発想を恥じ入っていました。敦子の発想がよ
り人間らしいと判断する良識を朝森は持ち合わせていたのです。

省略・・ここ
11 一丁目一番地の管理人〈402〉
鶴岡次郎
2012/05/05 (土) 18:13
No.2227

「結局、私達の不注意が原因で、最期にはヤミ金の手に捕まりましたが、ここでも私達は幸運に
恵まれました。東京で起きた殺人事件のおかげで、竹内さんの傷害事件が大きく取り上げられま
した。もし竹内さんを襲撃した犯人がヤミ金業者の放った手のものだと判れば、ヤミ金業者は警
察から、そして社会から徹底的に追及されます。
省略・・ここ
12 一丁目一番地の管理人〈403〉
鶴岡次郎
2012/05/06 (日) 13:32
No.2228
この時以来、二人の間に微妙な風が流れるようになったことは否めません。そして、竹内が夜逃
げすることになった時、敦子の背中を押したのも、二人の間に発生したこの微妙な感情だったの
です。

安易な道を選んで敦子を人身御供に差し出した罪の意識を、敦子が去って以来、朝森はずっと抱
省略・・ここ
13 一丁目一番地の管理人〈404〉
鶴岡次郎
2012/05/07 (月) 10:47
No.2229

敦子を手に入れて、有頂天になって新婚生活を楽しんでいる竹内のところへ、圧村和夫が突然訪
ねてきました。その道のプロである圧村の脅しに竹内は一も二もなく屈しました。慰謝料として
要求された100万円も言われるまま工面して差し出すことにしたのです。おそらくこの100
万円は桜子の懐に入らず、圧村の収入になるものだったと思われます。
省略・・ここ
14 一丁目一番地の管理人〈405〉
鶴岡次郎
2012/05/15 (火) 12:29
No.2230
「僕のこと酷い男だと思っただろう・・・、
捨てられて当然の男だよな・・・・」

「・・・・・・・」

省略・・ここ
15 一丁目一番地の管理人〈406〉
鶴岡次郎
2012/05/18 (金) 10:57
No.2231
2230(1)

「組織もお前の口を恐れているのだな・・
それはそれで別の心配があるが・・、
ここまで何を起こらなかったのだから・・、
省略・・ここ
16 一丁目一番地の管理人〈407〉
鶴岡次郎
2012/05/22 (火) 12:50
No.2232
「健チャン・・・」

帰宅して以来はじめて朝森を愛称で呼んでいます。結婚以来、いつもそう呼んでいたのです。

「私・・、
省略・・ここ
17 一丁目一番地の管理人〈408〉
鶴岡次郎
2012/05/23 (水) 11:31
No.2233
2232(3)


「君江姐さんのことはお話しましたね・・、
ヤクザの旦那様に先立たれて、一人で鯛焼き屋を切り盛りしている方です。
省略・・ここ
18 一丁目一番地の管理人〈409〉
鶴岡次郎
2012/05/24 (木) 15:46
No.2234

「敦子さんを見ていると不安を感じる・・・、
確か、ご主人が嫌いで別れたのではないと言っていたわよね・・。

竹内さんとは何かの弾みで一緒に暮らすようになり、
省略・・ここ
19 一丁目一番地の管理人〈410〉
鶴岡次郎
2012/05/25 (金) 14:36
No.2235

「貴方に謝らなくてはいけないことがあります・・・。
私・・、アソコの毛が無いのです・・・」

朝森の熱いキッスから解放されて、彼の手が直に乳房に触れるようになった時、敦子が朝森の手
省略・・ここ
20 一丁目一番地の管理人〈411〉
鶴岡次郎
2012/05/27 (日) 11:58
No.2236
「ああ・・・、
未だあなたに隠していることがあります・・・。

私・・・、ああ・・・・
ラビアピアスをしていました・・。
省略・・ここ
21 一丁目一番地の管理人〈412〉
鶴岡次郎
2012/05/28 (月) 10:52
No.2237

的屋仲間の女達は、効果的に女自身を男達にさらけ出す術をよく知っています。服装にしても、
女達自身の好みより男達が喜びそうな物を選びます。ラビアピアスやボデイピアスも男達が好む
と判れば積極的に取り入れていたのです。

省略・・ここ
22 一丁目一番地の管理人〈413〉
鶴岡次郎
2012/06/04 (月) 14:48
No.2238
2237(1)

「ああ・・・、ゴメンナサイ・・・、
こんなに濡らしてしまって・・、
私・・、思い出して、興奮してしまった・・・」
省略・・ここ
23 一丁目一番地の管理人〈〉
鶴岡次郎
2012/06/06 (水) 15:16
No.2241
以前の敦子は、朝森と二人きりの時は、それほど奔放に乱れることはなく、どちらかと言えば控
えめな反応を示していました。勿論、艶話なども、彼女から進んで話すことはありませんでした。

今、身体を濡らしながら、興奮を隠さないで話す敦子の艶話を聞いていて、この半年の間に、彼
女が大きく変わったことに朝森は驚いていました。そして、敦子の変貌は、何故か朝森を心地よ
省略・・ここ
24 一丁目一番地の管理人〈415〉
鶴岡次郎
2012/06/09 (土) 16:11
No.2242
「本当はこの話を建ちゃんにはしないつもりでした。
でも・・、これまで、建ちゃんが真剣に私の話を聞いてくれ、
正確に理解してくれているのが嬉しく、全部話すことにします。
多分、聞けば・・、私が嫌いになると思います・・・。

省略・・ここ
25 一丁目一番地の管理人〈416〉
鶴岡次郎
2012/06/10 (日) 15:20
No.2243

「いや・・・、なかなか見事なものでした・・・。
感動しました・・」

駄菓子を商っている40男の鈴木がにこにこ微笑みながら、話かけてきました。彼は全裸で、彼
省略・・ここ
26 一丁目一番地の管理人〈417〉
鶴岡次郎
2012/06/11 (月) 15:46
No.2244
2243(1)

「弘子さんに急かされて、竹内さん、弘子さんの上に乗っかってしまった。
直ぐに、弘子さんがわざとらしい、喘ぎ声を上げ始めた・・。

省略・・ここ
27 一丁目一番地の管理人〈418〉
鶴岡次郎
2012/06/12 (火) 15:56
No.2245

「鈴木さんに翻弄されて、一時間以上狂いに狂うところを見られて、
結局、この女は見かけによらず好き者だと見破られて、
次の夜から、次々と男達から申し込みがあった。

省略・・ここ
28 一丁目一番地の管理人〈419〉
鶴岡次郎
2012/06/13 (水) 15:29
No.2246
「以前は他の男に抱かれると、どこか構えるところがあって、身体や心の中に燃えきれない部分
が残っていた。それが、罪悪感であったり、自分に対する嫌悪感であったりしたけれど、いずれ
にしても、夢中でセックスに溺れきることがなかった・・。

私はセックスが好きでない性質(たち)だと、ある意味で、あきらめていた・・。それで、男に
省略・・ここ
29 一丁目一番地の管理人〈420〉
鶴岡次郎
2012/06/14 (木) 11:51
No.2247
2246(1)

しばらく唇を合わせていた二人が離れました。眩しそうに朝森を見つめる敦子に、男が微笑み、
口を開きました。

省略・・ここ
30 一丁目一番地の管理人〈421〉
鶴岡次郎
2012/06/15 (金) 11:14
No.2248
2247(1)

これまで、これほど素直に男達との関係を朝森に話したことがありませんでした。それまでは、
朝森が認めた関係だったとはいえ、後ろめたさや、後悔の気持が敦子に覆いかぶさり、経験した
事実の半分も朝森に話したことがなかったのです。
省略・・ここ
31 新スレを立てます
鶴岡次郎
2012/06/16 (土) 14:08
No.2249
新しい章へ移ります。 ジロー
レス投稿 削除依頼 戻る
処理

記事No

パスワード