1- 51- 新10 レス投稿 戻る
フォレストサイドハウスの住人たち(その9)
現在のレスは56個です
1 スレッドオーナー
鶴岡次郎
2014/08/29 (金) 13:51
No.2575

子育てに一区切りつけた千春に、それまで抑えられていた情欲の波が堰を切ったような勢いで押し
寄せてきました。彼女自身でもどうすることも出来ない圧倒的な情欲に千春は苦悩するのです。長
期出張から帰ってきた浦上は千春の体が変わったことに気が付きます。そして、しばらく忘れてい
た8年前の佐王子の忠告を思い出していました。
省略・・ここ
41 フォレストサイドハウスの住人たち(その9)(251)
鶴岡次郎
2014/11/28 (金) 15:33
No.2619

高の告白を聞きながら、次郎太は何から手を付けるべきか考えていました。最初に、手を打つべきこと
は高の行状を表ざたにしないことです。関係を持った男達の口を封じることが必要なのです。

関係した男は20人足らずで、与一を除けば、全員が詩吟の会に参加している藩の侍です。彼らとて高
省略・・ここ
42 フォレストサイドハウスの住人たち(その9)(252)
鶴岡次郎
2014/11/29 (土) 14:45
No.2620

頭を床に付け肩を震わせている妻を次郎太は慈愛に満ちた表情で見ています。

「人並み外れた情欲を持って生まれたことで、
お高は自分ではどうすることも出来ない悩みと苦悩を抱えることになった。
省略・・ここ
43 フォレストサイドハウスの住人たち(その9)(253)
鶴岡次郎
2014/12/04 (木) 14:40
No.2621

ここまで高はただ黙って笑みを浮かべて夫の説明を聞いていましたが、ここで初めて口を開きました。

「今までは、私自身が・・、
挿入することには及び腰でしたから、
省略・・ここ
44 フォレストサイドハウスの住人たち(その9)(254)
鶴岡次郎
2014/12/05 (金) 14:47
No.2622

高の肩に手をかけて、ポンポンと妻の肩を叩きながら、次郎太が笑みを浮かべて口を開きました。

「そうはいっても、お前が他所の男に抱かれるのは辛い・・、
そのことを考えると、気が狂うほど妬ける・・。
省略・・ここ
45 フォレストサイドハウスの住人たち(その9)(255)
鶴岡次郎
2014/12/10 (水) 16:36
No.2623

北国の雄藩の下級藩士である佐伯次郎太は新婚妻を病で失い失意の底にいました。周囲の者は見かねて
彼に江戸詰めを薦めたのです。周囲の善意で江戸詰めを始めて三年経ちました。その頃には佐伯次郎太
は江戸の街にも慣れ、それなりの遊びも覚え、ここでの生活を大いに楽しむまでに回復していました。
もう彼の中では郷里で失った新婚妻の影はかなり遠い存在になっていたのです。
省略・・ここ
46 フォレストサイドハウスの住人たち(その9)(256)
鶴岡次郎
2014/12/11 (木) 12:10
No.2624

この日を迎えるまで次郎太は一年以上、なけなしの財布をはたいて大和太夫の元に通いづめ、彼女と身
請け話をする仲にまでなっていたのです。そして今日、廓の主人を訪ね、正式に身請け話を切り出した
のです。二つ返事で正衛門が承諾してくれると次郎太は考えていたのですが、意外にも彼は次郎太一人
の考えでは信用できないと彼の申し出を事実上跳ね返したのです。
省略・・ここ
47 フォレストサイドハウスの住人たち(その9)(257)
鶴岡次郎
2014/12/12 (金) 14:48
No.2625

廓の亭主によると、高は古今の書を読破していてその知識は良家の武家娘でも遠く及ばないほどなので
す。また、和歌の道、茶道の道を究め、その道でも 生活できるほどの腕前になっていたのです。女郎
をしながらそうした道を究めるには血のにじむような努力と強い意志力が必要なのです。

省略・・ここ
48 フォレストサイドハウスの住人たち(その9)(258)
鶴岡次郎
2014/12/14 (日) 17:14
No.2626

思っている言葉をすべて吐き出した高はじっと須藤を見つめています。須藤を見つめる高の濡れた瞳が
幾分強い光を放っています。

〈どうやら・・・、
省略・・ここ
49 フォレストサイドハウスの住人たち(その9)(259)
鶴岡次郎
2014/12/15 (月) 11:35
No.2627

須藤は上機嫌で若い二人を交互に見ています。見れば見るほど似合いの二人なのです。それでも須藤は
手放しでは喜べない複雑な思いを噛み締めていました。

女郎と主持ちの侍、普通でない婚姻を決断した二人には、この先、たくさんの苦難が待ち受けているは
省略・・ここ
50 フォレストサイドハウスの住人たち(その9)(260)
鶴岡次郎
2014/12/16 (火) 15:00
No.2628
次郎太の顔をじっと見つめて、おもむろに亭主は口を開きました。

「ここでは男に抱かれることが女たちの生活の全てです。
男達によって刻み込まれた記憶が・・、
彼女たちの心と体にずっしりと残るのです。
省略・・ここ
前10 次10 レス投稿 削除依頼 戻る
処理

記事No

パスワード