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フォレストサイドハウスの住人達(その19)

[1] スレッドオーナー: 鶴岡次郎 :2017/07/20 (木) 15:34 ID:3qqEWlwU No.3027
人妻、坂上咲江と、飲み屋街の不動産業者、50男、村上総一郎の不倫の仲はここ一年以上続いてい
ます。千春の努力で咲江の夫、坂上夏樹の男性力は驚異的に成長しました。これで咲江の浮気は自然
消滅すると・・・、千春も彼女を支えてきた由美子も、愛も、確信したのです。しかし、ことは
そう・・、簡単には行きませんでした。「ここで・・・、村上を捨てることは出来ない‥」と咲江が
言い出したのです。舞台は最終幕に入ります。相変わらずこれと言って特徴のない市民たちが織り成
す風景を描きます。

毎度申し上げて恐縮ですが、読者の皆様のご意見、ご感想は『自由にレスして下さい(その11)』
の読者専用スレにご投稿ださい。多数のご意見を待っています。    

また、文中登場する人物、団体は全てフイクションで実在のものでないことをお断りしておきます。
卑猥な言葉を文脈上やむを得ず使用することになりますが、伏字等で不快な思いをさせないよう注意
しますが、気を悪くされることもあると存じます。そうした時は読み流してご容赦ください。

発表した内容の筋を壊さない程度に、後になって文章に手を加えることがあります。勿論、誤字余脱
字も気がつけば修正しています。記事の文頭と、文末に下記のように修正記号を入れるようにしま
す。修正記号にお気づきの時は、もう一度修正した当該記事を読み直していただけると幸いです。

・〈(1)2014.5.8〉 文末にこの記事があれば、この日、この記事に1回目の手を加えたことを示
します。
・〈記事番号1779に修正を加えました。(2)2014.5.8〉 文頭にこの記事があれば、記事番号1779
 に二回目の修正を加えたことを示し、日付は最後の修正日付です。ご面倒でも当該記事を読み直し
ていただければ幸いです。


[3] フォレストサイドハウスの住人達(その19)(608)   鶴岡次郎 :2017/07/26 (水) 11:30 ID:TBvxRA1. No.3029
千春の報告を聞いて、愛は絶望的な気持ちになっていました。女だから判るのです。かっては、夫を
捨てその男の下に身を寄せたいと熱望するほど、愛した男が落ち目になり、男への愛情も、浮気への
情熱も消えそうになっているのに、女の意地で男を捨てきれない、そんな状態に咲江は陥っているの
です。このジレンマに陥った女を男から切り離すのは至難のことだと、愛は絶望的な気分で咲江の立
場を分析していました。

こうなれば、あとは由美子の判断と彼女の果敢な行動しか、頼るものはないのです。愛は、期待を込
めた表情で由美子をじっと見つめています。千春も同じ気持ちなのでしょう・・、由美子の口が開
くのをただじっと待っているのです。

愛と、千春の期待を込めた熱い視線を受けながら、由美子はじっと考えています。

由美子は考えました。女の感情の動きに敏感な村上です、咲江の気持ちは手に取るように理解できて
いるはずです。全身に襲う自身の老いにも気が付いているはずです。

事業に失敗し、勃起も思うままにならない男に落ちたのです。今まで付き合ってきた女なら、とっく
に逃げ出しているはずなのです。ところが、咲江は逃げ出すどころか、村上に深い愛情を注ぎこむの
です。村上が、かって経験したことがない、無償の愛情を、惜しみなく注いでくるのです。

「この女に賭けてみよう…」村上はそう思うに違いないのです。普通なら若い愛人には、絶対見せた
くない・・、隠すべき老いた姿を・・、二度に一度しか立たない哀れな姿を…、あえて、咲江に曝し
ているのです。あるいは意識して、自身の老いを強調する演技さえしている可能性があると由美子は
睨んでいるのです。

落ち目になった男を捨てきれない女、逆境にあって、そんな女の中に、「誠の愛」を感じ取った男、
このような関係に堕ちている咲江と村上です。仮に、由美子が咲江を何とか説得して手切れ話を進め
る手順になっても、咲江が居なくなったら死ぬと騒ぎ立てる演技さえ、村上はやりかねないのです。
そうなれば、やさしい咲江です、泣く泣く、夫から離れて村上の下に身を寄せることでさえも起こり
得るのです。

そんな事態になっては大変です。無理やり別れ話を進めることは非常に危険です。ここは慎重に事を
運び、無理なく、咲江を村上から引き離す工夫が必要になってくるのです。

「やはり・・・、
当初計画通りの展開になったね…」

「ハイ・・、いよいよ由美子さんの出番です・・」

愛と千春が笑みを浮かべて由美子の表情を見ています。由美子がゆっくりと頷いています。


[4] フォレストサイドハウスの住人達(その19)(609)   鶴岡次郎 :2017/07/27 (木) 14:02 ID:VnGW/.Kk No.3030
それから・・、数日後の夕暮れ時・・、あでやかな女性の姿が村上装備の事務所に在りました。どこ
から見ても玄人筋、下町の酒場のマダムを連想させる濃くて、派手な化粧です。大きく胸の開いた鮮
やかな黒白ストライプのブラウス、黒のロングスカートに黒のヒールです。真昼の太陽の下ではかな
り奇抜な衣装に見えますが、日が落ち、街の灯が目立ち始めるこの時間には、それなりにきれいで、
魅力的に見えます。

10から20席ほどのスタンドバーの出物を探しているという触れ込みで女はこの事務所を訪ねてい
るのです。どうやら、それなりの紹介者を立てているようで、村上総一郎は下にも置かない丁寧な応
対をしています。

事務机が5客ほどある事務所内には村上一人です。詳しい事情をその女性客は知らない様子ですが、
事業に失敗して、村上装備は事業内容を絞り、数人いた従業員も全員が辞め、今は社長である村上総
一郎が一人、不動産のあっせん業を続けているのです。おそらく、この女性客は再出発した会社の初
めてのお客と思われます。一目でその女性客を上客だと村上は判断した様子です。

「お客様のご希望に沿うような店は案外需要が多いのです・・・、
先日も、この先の裏手にある店が売りに出たのですが、すぐに借り手が出ました・・、
ご存知のように出すものを出せば、どんな店でもその日のうちに手に入れることができますが・・、
今、三軒の出物を預かっています・・・。
それをまずお目に掛けます…」

如才なく村上は女の懐具合を探っているのです。条件が良くて、店主が手放すつもりがない店でも、
金さえ積めば、無理が叶うと言っているのです。

一時間ほどかけて、三軒の店を下見しました。いずれも事務所から徒歩圏内の距離にありました。い
ずれの店も営業中でしたが、店主は快く見学させてくれました。

「村上さん・・・、
今日見せていただいたものも悪くはないのですが・・・、
ピーンと来るものが少ないのです・・」

「そうでしょうね・・・、
お客様が商売をやられるなら、もう少し静かなところがいいですね・・」

人通りの多い表通りに近い物件より、裏通りの、少しやばい雰囲気のところの方が女の雰囲気に
合っていると暗に言っているのです。女の様子から、お色気を売り物にした裏商売ができる場所がい
いと村上は思っているのです。女はただ笑っています。

気が付くと夜の9時過ぎになっていました。村上の誘いに乗って女は夕食を一緒にとることになった
ようです。村上の狙い通りです。

村上装備のお客は80%以上が女性店主です。そこを踏まえて、村上を含め従業員は魅力的な男性を
そろえていました。色と商談、この二つは切っても切れない関係があると、長い経験から村上は確信
しているのです。

目の前に座っている女性客は、買い気そのものは旺盛なのですが、物件内容にまだ不満がありそうな
のです。それでも村上の食事の誘いに乗ったということは、村上との関係を切る気がない・・、すな
わち商談成立の可能性は残されている・・、この後の仕上げはベッドの上で・・と、久しぶりに村上
は竿氏の血を騒がせているのです。

数日前の村上であれば、色で女客を落とすことなど到底、無理だったのですが、咲江の献身的な奉仕
のおかげで、その気になれば無理なく女を抱ける体に戻っているのです。まして、目の前にいる女客
は村上好みの細身で、どことなく男ぽくて、それでいて、言葉の端々、ちょっとした動きから、男根
を直撃するようなお色気がにじみ出ているのです。その上、これが大切なことなのですが、かなり有
望な商談が目の前にぶら下がっているのです。総力を挙げて・・、そういえば大袈裟ですが、村上は
全力で女を落とすと、決心しているのです。


[5] フォレストサイドハウスの住人達(その19)(610)   鶴岡次郎 :2017/07/30 (日) 12:01 ID:FUs93Ymo No.3031
賢明な読者はとっくにお気づきだと思うので、今更種明かしをするのも興ざめなことですが、いつま
でも伏せておく理由がありませんので、明かします。女は由美子です。村上攻略目的で、酒場のママ
に成りすまして近づいているのです。

「姐さん・・・、
間違っていたら許してほしいのですが・・・・、
どこかでお会いしたことありませんか・・?」

「・・・・・・」

レストランで、ナイフの手を止めて村上が問いかけてきました。最初に会った時から気になっていた
様子で、我慢できなくなって、質問を発した様子です。突然の質問ですが、由美子はそれほど驚いて
いません。どうやら、由美子自身も同じ疑問を持っているようです、しかしそこはベテランです、内
心の動揺を隠して、何食わぬ表情で首を振っています。

「かなり前の話です・・、
多分・・、5年か・・、
あるいは8年ほど前のことだと思いますが・・」

村上が首をひねりながら、聞いています。

「さあ…、
私はずっとこの商売をやっていて・・、
千葉、神奈川、東京・・と、流れています・・、
5年前と言えば・・・、
たしか・・、神奈川にいた頃です…、
お店でお会いしたかもしれませんね・・
商売柄・・、一度お会いした方は忘れることはないのですが…・
申し訳ないですね…・」

由美子は笑ってあいまいに否定しています。実は村上に会った時、どこかで会ったことがあると彼女
も感じているのです。そして今、彼の表情の動きを見て、由美子ははっきりと思い出しているので
す。

〈先ほどから、並みでない精気を感じ取っていたが・・・、
そうだったのか…・、
ことが始まる前に気が付いてよかった…
そうでなかったら・・、油断して、返り討ちに会っていた…、
作戦を練り直さないと…・・〉

離れたところから男性の精気を感じ取る秘力で、村上が並みの男でないと感じ取っていた由美子です
が、5年前の出会いを思い出し、村上の素性をはっきりと知った由美子は、それまで描いていた村上
攻略作戦の練り直しを、急いでいました。どうやら、それほど大幅な作戦変更は必要がない様子で
す。すぐに平静な状態に戻っています。村上は、その由美子のわずかな表情の変化、動揺を見逃して
いませんでした。

〈やっぱり・・・、この女は…・、
5年前・・、俺と会っている…・
その時のことを思い出した様子だ・・・、
この女は俺の過去を知っているのに‥‥、
俺はこの女のことが思い出せない・・、
さ・・・、どこで・・・、
この女に出会ったのか…〉

無言で村上は由美子を見つめています。相手が村上の素性を掴んだのに、彼はまだ女の素性を知らな
いのです。少し焦っています。由美子から情報が引き出したいのでしょう、愛想笑いを浮かべなが
ら、由美子に語り掛けています。

「いや・・、酒場ではないですよ・・・、
ママのお店で出会ったことはないと思います…」

かなり真剣な表情で村上は考えています。

「どこだったかな…、
あそこでもないし・・、
いや・・、待てよ…、あそこだったかな…、
いや、いや・・・、やはり思い出せない・・」

村上は真剣に考えこんでいます。やがて・・、その表情が微妙に変化しました。口では思い出せない
と言っているのですが・・、どうやら村上も由美子のことを思い出した様子です。しかし、その場所
を口にするのが憚れる様子なのです。


[6] フォレストサイドハウスの住人達(その19)(611)   鶴岡次郎 :2017/07/31 (月) 11:48 ID:v6jFK42E No.3032
「いや・・、いや・・、失礼…、、
最近こんなことが多くて・・、
歳ですかね…
それにしても…、
こんなにきれいなご婦人との出会いを忘れるとは・・、ハハ・・・・・」

すっかり由美子のことを思い出した様子で、その時の由美子と目の前の女とを比較しているので
しょう、女の足の先から頭まで、舐めるように見て、しきりに頷きながら、ごまかし笑いをしている
のです。もちろん、由美子も・・、村上が由美子の過去に気が付いたと、察知していました。それで
も由美子は慌てていません、5年前の由美子を村上が思い出したとしても、今日の作戦を実行するう
えでそれほど大きな障害にはならないと由美子は思っているのです。

由美子も・・、そして、村上も・・、5年前の出会いを完全に思い出した様子です。そして、二人と
も、今のところは・・、そのことを相手に伝えるつもりはないのです。互いの過去を知っているメギ
ツネと古タヌキの再会・・。

村上を攻略して、咲江から彼を円満に引き離す作戦を由美子は展開する計画です、一方、村上は勿
論、由美子の狙いを、今のところは知りません、しかし、彼にも、由美子が気が付いていない別の目
的があります。男の技と力を結集して、何としても由美子を陥落させ、商談を成立させたいと考えて
いるのです。互いに秘めた狙いを持つ二人、どのように戦うのでしょうか・・、面白い展開になりま
した。


今から5年前・・・、由美子の愛人であり、的屋の大親分であるUが主催した的屋(露天商)組合の
大切な寄り合いが開かれました。その寄り合いの余興として、セックス・ショウの催しが計画された
のです。この催しはその日の呼び物の一つで、この催しを楽しみに寄り合いに出席している人も多い
のです。ところが、開場30分前になって連絡が入り、出演を予定した女優の乗ったタクシーが交通
事故に遭遇して開演時間には到底間に合わないとの連絡が入ったのです。

催しを取り仕切っているUの部下である組員たちは困り果てました。プロの女性演技者は少ないので
代わりの演技者を調達することは時間的に不可能でした。そこで考えたのが素人の女を出演させるこ
とです。男性演技者はプロですので、相方の女は素人でも何とか様になると考えたのです。

会場に詰めて居るUの配下である組員の連れ合い達を含めて、会場には数人の女が居て、いずれの女
も出演の打診を受けると、引き受けると健気に言いました。的屋の組員たちは旅先の旅館では雑魚寝
していて、夫婦者たちはその中で絡み合うことが多かったのです。そのせいで、人前でセックスする
ことにそれほど抵抗を感じない女性が多かったのです。有力候補として28歳の顔、スタイルもいい
一人の娘が浮上しました。打診を受けた本人もやる気満々になっていたのです。

「ダメ、ダメ…、
素人には無理だよ・・
以前同じ状況になって、組の女を代役に立てたのだが・・、
大失敗だった…・」

年かさの組員が割って入りました。

「男性経験の豊富な女だったから大丈夫だと思ったのだが・・、
緊張からか・・、濡れなくてね・・・、
結局挿入がかなわなかった…、
ショーは散々な結果になったのだが……、
それだけではなかった…、
悪いことに、その女はセックス恐怖症になった・・
二年近く、まったく男を受け入れることが出来なくなった…・。
素人が簡単にできることではないよ…・」

確かに彼の言う通りだと全員が納得した表情を浮かべていました。

「確かに、俺達がショウに出演したことを考えると…、
とてもじゃないが、大勢の見物客の前でモノを立てることだってできないかも、
立てることができても、見物に堪えるセックスはできないだろうな・・、
だいたい・・、セックスはやるもので、見せるものじゃないからな・・、
俺たち素人のセックスはただ汚いだけだろう…」

こうなると、残された道は、頭を下げてショーの取りやめをお客に伝える以外、方策が見当たらない
のです。


[7] フォレストサイドハウスの住人達(その19)(612)   鶴岡次郎 :2017/08/03 (木) 16:53 ID:J.z1LpKo No.3033
「女優の代役が居ないとなると、ショーは取りやめだね・・・、
他に・・、変わる出し物はないしね・・・
間が持たないよ・・・」

宴会が終わるとセックスショーをやるのがいつもの習慣で、それ以外の催しを考えたこともなかった
のです。ショーがないとなると、食事が終わった後、お客たちをそれぞれ自室へ戻すことになりま
す。それではせっかくのおもてなしが、尻すぼみで終わることになります。

「このショーと、その後の交流が楽しみで、
寄合に出席されている親分衆が多いからな、
ショーがないと判ると、相当お叱りを受けそうだな・・」

どうやら、セックスショウの後の楽しみもありそうなのです。ショーがないとなると、その後の楽し
みも自然消滅する様子です。

その時でした…。

「私では・・、どう・・・」

「姐さん…・」

組員達の窮状を見かねた由美子が自ら名乗り出たのです。大親分の連れ合い、大姐御の由美子から声
がかかったのです。意外な展開に組員たちは緊張しています。

「通りすがりで、聞こえてきたのだけれど・・、
困っているようね・・・、
私で良かったら、力になるわよ・・・、
こう見えてもショーに出演した経験は数度あるのよ・・
自分で言うのもなんだけれど・・・、
以前、出演したショウではアンコールの拍手が止まなかったのよ‥」

「それは・・・、
姐さんなら・・、文句ありません…・」

色の道での由美子の武勇伝は組員達の間でもよく知られていて、セックスショウに出演し、大好評を
得た噂話なども全員が良く知っているのです。

「姐さんが出演していただけるなら、
これに勝る方策はありませんが・・、
親分が…・」

「Uさんなら・・、
私が説得する・・、
じゃ・・、それで決まりね・・」

由美子の体を人目に曝すのを嫌うUへの気配りで、口にこそ出しませんが、本音を言えばセックスを
見せることを由美子は嫌っていないのです、どちらかといえば見せたい方なのです。過去に何度か
ショウに出演したのも、義理に縛られ、やむを得ず出演したふりを見せていましたが、本音を言え
ば、ウキウキしながらショーに出ていたのです。今回も、組員たちの会話を聞いていて、誰か由美子
の出演の提案をしないか、焦れながら待っていたのです。いつまで待ってもその提案が出ないので、
結局、自ら名乗り出たのです。

ところが・・、簡単にUを説得できると思ったのですが、由美子の説明を聞いてもUはなかなか納得
しませんでした。最近、Uは由美子への嫉妬心が強くなり、その気持ちを隠そうとしなくなっている
のです。嫉妬してくれること自体は歓迎なのですが、親分としての大局観を捨ててまで、焼きもちを
焼くことには、少し閉口している由美子です。

「Uさん・・、歳を取ったね・・・、
昔は、もっと理解があったのに…」

「旦那様に約束しているのです…、
どんな時でも・・、奥さんを守ると・・
だから・・、
たかだか・・、寄合の催しに穴が開くのを防ぐ目的で・・、
セックスショーに奥さんを出演させることなど出来ません・・・
セックスショーは中止しても構いません・・、
その程度のことで、天狗組の信用が落ちることはありませんから…
ご心配なく・・・・」

もう・・、十年を超える愛人関係を続けているのですが、Uは由美子のことを奥さんと呼び、鶴岡を
旦那様と呼び続けているのです。Uは余裕です。ショーの中止をそれほど気にかけている様子はあり
ません。このままではショーは中止に追い込まれます。ここで引っ込んでは、せっかくの楽しみがフ
イになるのです、由美子は必死です。

「組の信用を守るのが一番の目的ではない…、今日まで、組の皆が今日の総会と催しを成功させるた
め、寝食の時間を惜しんで頑張ってきたのを、私はよく知っている‥。そんなみんなの努力を、なん
とか生かしたいと私は考えたの・・。
私だって…、観衆の前で恥ずかしい姿を見せるのは死ぬほどつらい・・・」

ここで言葉を切り、由美子はUの表情を盗見しています。もう・・、一押しだと由美子は、その表情
から読み取っています。

「でも・・、考えたの…、
組長夫人として、ここは堪えるべきだと思った…、
私一人が恥ずかしいのを我慢すれば…、
皆の苦労が報われ・・、
同時に、組の名誉も、Uさんの名声にも、傷つけることが避けられる・・、
ここは一番・・・、少しの時間、我慢しようと思った…
だから・・、Uさんも、少しの間・・、目と耳を塞いでいてほしい…」

組の名誉を守り、組員たちの窮状を救うためだと、由美子が説明すると、Uもそれ以上抵抗できませ
んでした。Uは渋い表情で頷きました。


[8] フォレストサイドハウスの住人達(その19)(613)   鶴岡次郎 :2017/08/11 (金) 14:16 ID:YEOb.ruU No.3034
由美子の出演は観客に伝えていなかったのですが、由美子の顔は仲間内では売れていますから、ス
ポットライトに浮かび上がった女優を見て、かなりの観客が組長夫人の出演に気づき、口笛を鳴らし
たり、大きな拍手を送ったりして歓迎してくれました。総会主催元の組長や、その夫人がセックス
ショウに出演することは、この業界ではそれほど珍しいことではないので、違和感を持つ人はいませ
んでした。

久しぶりのセックスショウ出演で興奮したのでしょうか、相方の男性のリードが巧みだったせいなの
でしょうか、由美子の反応は際立って妖艶、秀逸でした。

体をエビのように反らせて、由美子は何度も本音で頂点に達し、クライマックスでは、男根を深々と
膣に飲み込んだまま、得意の潮吹きまで披露したのです。由美子が本気で逝くとその締め付け力は、
男根が損傷するほど強烈です。ベテランの男優もたまらず体を引きつらせて、深々と精を吐き出しま
した。大量の潮が由美子の陰部から、破裂音を響かせながら噴出し、その飛沫がスポットライトに照
らされて、二人の周りに虹色の霧が立ち込めるほどでした。観客は拍手することも忘れて、口をあん
ぐり開けて見惚れていました。

ぐったりとなった由美子と男優の周りに観衆が集まってきました。脳天がしびれるような、強い、し
かし心地よい性臭が立ち込める中で、観客全員が興奮しています。

手を伸ばせば由美子の体に触れるほどの距離に観客が集まっています・・、中には数人の女性客も混
じっています、ショウの間、彼女たちは傍にいる男たちに体を自由に触られたのでしょう・・、着て
いる浴衣がはだけ、下着をつけていないので、全員がほとんど全裸に近い状態です。中には、股間に
男の指を咥え込んだまま、喜悦に堪える切ない表情を見せている女もいます。みんなが興奮で口もき
けない様子で由美子と男の体が絡まり合った接点を見ているのです。

男優がゆっくりと腰を動かし、男根を抜き始めました。湿った音が響いて、大物がゆっくりと抜き出
されています。

「すごいね・・・、
男も女も・・・、
あれほど激しく、逝ったのに…・・、
まだまだ・・・、元気だよ・・・」

少し硬さを失っていますが、素晴らしいサイズの男根が由美子の秘部から、ゆっくりと引き出されて
います。由美子の秘部はそこだけ別の生き物のように、逃げ出そうとする男根に絡みつき、ぴくぴく
と蠢いています。観衆の目がその一点に集まっています。

「お・・っ・・・」

低い感動の声が響きました。大マラを吐き出した由美子の亀裂から、驚くほど多量の白濁液が流れ出
したのです。粘度が低いところを見ると、由美子の体液もかなり含まれているようです。

男優が由美子を抱き上げ、彼女の両脚を両手で持って、観客に向かっていっぱいに広げました。数人
の頭で由美子の股間が占拠されています。中の一人が指でその部分を触ろうとして、周りの男たちが
慌てて止めています。

「いいのよ・・・、
触っても…、
思い切り・・、触って…・
私の・・、オマ〇コに触って・・・・」

豊かな笑みを浮かべた由美子が優しい声を出しています。許しを得て、数本の手が伸びています、直
接陰部に挿入されている指もあります。由美子はというと、さらに両脚を開いて、男たちの指を受け
入れているのです。その様子を見ている女たちは、うらやましそうに体をくねらせています。

「ご希望の方は・・・、遠慮なく・・、
舞台にお上がりください。
ただいま熱演した女優と男優がそれぞれにお相手いたします・・・」

ストリップショウでもよく演じられる催しです。由美子と男優が相手をするから、舞台に上がるよう
誘っているのです。

「いい機会ですから、ぜひ挑戦してみてください…・
ご覧いただいたように、男優、女優ともに、この道を究めた名人です。
こんな機会はめったにありません・・、
参加された方の絡みは、ビデオにばっちり撮りまして、
後ほど、差し上げることになります…・」

係りの者がアナウンスしています。


[9] フォレストサイドハウスの住人達(その19)(614)   鶴岡次郎 :2017/08/16 (水) 14:48 ID:jWYltG5w No.3035
その誘いを待っていたかのように、三人の男と、二人の女が、手を挙げて壇上に上がってきました。
さすがにこの集団の人たちは思い切りが良いようです。

男女ともに、壇上に上がると、その場で浴衣を脱ぎ捨て、全裸になっています。男たちはいずれも道
具に自信を持っているようで、男優にも負けない素晴らしい一物をぶら下げています。二人の女性は
若くて、共に見事なプロポーションです。先ほど来のショーを見ていて、全員が興奮の頂点に達して
いる様子で、男も女も、完全に出来上がっていて、すぐにも絡みを始めたい様子です。

係員の合図で、三人の男性客が、あっという間に由美子を襲いました。そして、前儀もなく、後、
前、そして口に男根を挿入しています。

由美子の体は宙に持ち上げられて、前後から激しく突かれています。由美子の悲鳴が・・、高い声で
すが、どこか余裕のある、艶っぽい悲鳴が・・、広い宴会場にこだましています。由美子の体からほ
とばしり出る愛液が霧になり、強いスポットライトを浴びて、きらきら光っています。

女二人は男優に抱かれ、一人は男根に貫かれ、一人は股間を男優の口に預け、いずれも狂ったように
体を震わせ、絶叫を続けています。

会場には30人近い男客、ほぼ同数の女性客と、主催者が手配した20人近いホステスとホストがい
ます。会場のあちこちで絡みが始まりました。それと同時に舞台を照らす照明を残して会場の灯りが
落とされました。暗闇は人々を大胆にします、男と女の激しい営みがあちこちで始まりました。低い
男のうめき声、高い女の絶叫、訳の分からないことを大声で口走っている女、掛け声をかけて女の体
に男根を打ち込んでいる男、もう・・、完全に狂っています。

総会に出席する組長たちは全員が連れあい同伴です、しかし、暗黙の了解で、今宵は、男も女も、連
れ合いのことは忘れて乱交することになるのです。全国から集まってきた組長とその連れ合いは、主
催者が準備したホスト、ホステスを含めていろんな相手を、自由に食べることが出来るのです。

仲間の組長との話し合いも大切ですが、この乱交を密かに期待して出席している親分衆が多いので
す。取り分けて、親分の連れ合いであるご婦人方はこの日は、誰に遠慮なく選り取り見取りで、好き
な男を選べるのです、ご婦人方の張り切りようは大変なものです。会場内をさ迷い歩いて、狂ったよ
うに男を食べているのです。

一方、由美子は、舞台上で7人の男性客を相手にしました。彼らの舌と指でいじられ、男根を膣と、
口、そして後ろで受け入れ、息も絶え絶えの様子です。それでも、男を受け入れている局部は活発に
蠢いているのです。

壇上での戦いにも終わりが訪れました。由美子の上で果てた男たちは、這うようにして由美子の体か
ら離れ、そのまま眠りに落ちています。最後の男が由美子の体の上にいます。先ほどから、二人の体
は、むしろ静かに絡み合っているのですが、挿入された男根とそれを受け入れた膣はすさまじい戦い
を続けているのです。最後の男にも、遂に限界が来ました。低くうめいて、由美子の膣の中に大量の
精液を吐き出しました。由美子も低い悲鳴を上げて、潮を噴き上げています。

精液を吐き出した後、その男はほとんど気を失っている様子で、目を閉じて、由美子の体の上に、
長々とその体を投げだしています。優しく男の体を下ろし、由美子は、ゆっくりとその場に立ち上が
りました。


[10] フォレストサイドハウスの住人達(その19)(615)   鶴岡次郎 :2017/08/21 (月) 15:26 ID:fmZFVgZI No.3036

舞台の上、由美子の相手をして、精根尽きて、その場で眠り込んでしまった男の体が数体横たわって
います。元気を失った股間を曝して、男たちは幸せそうな表情を浮かべて眠り込んでいます。嫣然と
微笑みを浮かべて、それぞれの男に優しい視線を送っています。精魂尽くして戦い、すべてを捧げつ
くした戦士に、女神が優しい祝福を与えているかのような景色です。

と・・、腰を下ろし、由美子は一人の男の股間に顔を寄せています、最後まで戦い抜いたあの男で
す。項垂れていますが、その威容はいささかも衰えていません、戦い抜いた男根は白い体液で覆わ
れ、芳香をあたりに発しています。少しの間、その香りを楽しんだ由美子は、そっと、唇を寄せ、
お礼と、お別れのキッスをしました。男は穏やかな表情を浮かべ、深い眠りに落ちています。

ゆっくりと立ち上がりました。その瞬間、由美子の体が大きく傾きました。さすがに腰が安定しない
のです。寝ている男の上に倒れ込みそうになるのを、とっさのひねりでかわし、由美子は態勢を整え
ています。今の動きで股間から液体が激しく流れ出し、由美子の脚を伝わり、畳を濡らしています。
脱ぎ捨てられている浴衣で畳をぬぐい、その浴衣を体に巻き付けています。誰が着ていたのかも判ら
ない、愛液で濡れた浴衣の、匂いも、汚れも気にならない様子です。

まだこわばりの残る股間の筋肉を引き締めて由美子は歩き始めました。ふらつきながら、濡れた裸体
のまま、由美子は歩いています。自室へ戻るのです。

気が付けば・・、由美子の視線の先、一人、二人、廊下を歩く人影があります、中には肩を組み
合っている二人連れもあります、会場にいたカップルたちが、それぞれの部屋に引き上げ始めている
様子です。足元をふらつかせ、肌は勿論、陰部も露出させて歩いています。濡れた浴衣を肩に掛けた
だけの由美子も同様です。歩くたびに股間から、コクコクと愛液と精液の入り混じった液体が流れ出
しています。誰も他人を気にする様子はありません。激しい乱交の後では、人々の羞恥心、好奇心は
一時的に消え去るでしょう。


自室でシャワーを浴び、全裸で椅子に座り、由美子は冷たい水で喉を潤しています。セックスショー
の興奮がまだ癒えないのです。体の芯で、未だ男を求めているのです。Uに抱かれるつもりで部屋に
戻ってきたのですが、彼はセックスショーにも顔を見せないで、数人の親分衆と組の運営のことで、
会議室で激論を交わしているのです。Uにとっては、総会はセックスを楽しむ場でなく、日ごろの懸
案事項を仲間の親分衆と話し合う、仕事の場なのです。

その時、ドアーをノックする者がいました。この時間、部屋へ訪ねてくる者が居るとすれば、仲間の
者か、ホテルのスタッフだと由美子は考えました。いずれにしても、うずめ火のように体の中で静か
に燃える情欲と戦っている由美子は応対する気になれず、返事をしないつもりで無視し続けていたの
です。しかし根気強く、静かに、ノックは続いています。

根負けしたのは由美子でした、けだるそうに椅子から立ち上がり、ゆっくりした動作で素肌にガウン
をつけて、覗き穴から来客の顔を確かめることもしないで、無防備にも、ドアーを大きく開けました。

中肉、中背で、取り立てて目立つところがない、ネクタイこそしていませんが、淡いスーツを意気に
着こなした40歳過ぎの、精悍な表情の男が立っていました。由美子の姿を見て、ちょっとびっくり
した後、微笑みを浮かべて、ゆっくり頭を下げました。由美子の知らない顔です。

この時初めて、由美子はあまりにも無防備な自分のふるまいに気づき、慌てて、乱れたガウンの前を
合わせていました。しかし、時はすでに遅かったのです。乳房も、もしかしたら黒い陰影もばっちり
とその男に見られたはずです。その男は、素肌にガウンとはっきりわかる由美子の妖艶な姿を見て
も、平然とその場にたたずみ、黙って頭を下げているのです。


[11] フォレストサイドハウスの住人達(その19)(616)   鶴岡次郎 :2017/08/24 (木) 16:28 ID:UX0gdEo. No.3037

「おくつろぎのところ申し訳ありません…、
姐さんには、初めてお目にかかります…、
丸川組に草鞋を脱いでおります、村上総一郎と申します…
先ほど、姐さんのショーを見させていただき・・、
酷く感激いたしました…。
それで・・、ご迷惑を顧みず、
一言・・、お礼と、ご挨拶を申し上げたくて参上しました…」

〈この男は何もの…、
凄い精気が迫ってくる…・〉

離れたところにいても男の精気を的確にかぎ分ける能力を持つ由美子は、村上総一郎と名乗る男の体
から発散されるその凄い精気に圧倒されています。

うずめ火のようにひそかに燃えていた由美子の情欲が一気に燃え上がりました。密かな破裂音を発し
ながら、ドクドクと愛液があふれ出て、大腿部からふくろ脛あたりまで流れ落ちているのです。由美
子の全身が甘くなっています。

もう・・、由美子は自身の情欲を隠そうとしていません。一方、男も・・・、おそらく・・、い
や・・、間違いなく・・、女が萌始めたことに、気が付いているはずです。

自然と体が動き、女の両脚が開いています。先ほど掻き合わせたガウンの前が開き、乳房と陰部が
はっきりと見えています。陰部からあふれ出た愛液の痕跡さえ、男の視線は捕らえているでしょ
う‥。そのことに気がつかないふりをして、由美子は微笑みながら言葉を発しました。

「そう・・、ショーを見ていただいたの…、
久しぶりだったから・・、
上手く出来たかどうか、自信がなかった‥。
褒めていただいてうれしい…。
今・・、親分はいないけれど…、
良かったら、中で・・、お茶でもいかがですか…」

「アッ・・、親分はいらっしゃらないのですか・・・、
それでは・・、ここで構いません・・・」

廊下に立ったまま、部屋には入ろうとしないです。

素肌にガウンをまとっただけで、乳房も秘部も、その気になればチラ見できる状態です、そして女の
体から発せられる妖艶な香りが村上に届いているはずです。女が求めているのを、男はとっくに感づ
いているはずです。現に、男の股間がこれ以上は無理と思えるほど勃起しているのを、由美子の才能
は感じ取っているのです。

彼が襲い掛かって来たら・・・、Uは朝まで戻って来ないはずだから・・・、適当に抵抗しながら、
部屋の中へ誘い込んで、そのまま抱かれてもいい・・、抱いてほしいと・・、由美子は、考えている
のです。

「私じゃなくて・・、
親分に話があるの・・」

「いえ・・、
姐さんにお礼とご挨拶が出来ればいいのです‥」

「だったら…、
部屋に入りなさいよ・・」

「はい・・・」

留守中部屋に入るのを男はかなり警戒している様子です。


[12] フォレストサイドハウスの住人達(その19)(617)   鶴岡次郎 :2017/08/28 (月) 11:16 ID:4msPikrE No.3038

「親分はね・・・、
私のことなどより、仕事が大切なの…、
私を一人置いて…、
今頃は、仲間の親分衆と議論しているはずよ…、
朝まで、戻って来ないと思う…・」

朝まで戻って来ないと告げて、由美子は男を安心させるつもりなのです。

「さすがですね・・、親分は…・。
こんな時でも、組のことを考えておられるのですね…・」

由美子の誘いの言葉は聞こえなかったふりをしています。男は律儀な姿勢を崩さないのです。男の様
子から察知して、由美子はそれ以上は無理には誘いませんでした。そっと、前を合わせて肌を隠して
います。

「竿氏仲間から姐さんのすごい力を、常々聞かされていて、
ずっと・・、由美子姐さんにあこがれていました…。
今回、姐さんの演技を目の当たりにして・・、
本当に感動しました…・・」

男は竿氏だと名乗っているのです。どおりで強い精気を発しているはずだと、男の言葉を聞いて由美
子は納得していました。

「ふふ・・・、嫌ね‥‥、
どんな噂話か知らないけれど‥、
どうせ、ろくでもない作り話でしょう…
どんな話を聞いているの…・」

竿氏仲間の噂話ですから、由美子の体のことや、閨の技に関する話題だと判っていながら、由美子は
話題をそちらに落とし込みたいようです。慎重な態度を見せる男をその気にさせるつもりなので
しょう。

「女を困らせるヤクザのデチ棒を数本へし折った話とか…、
選び抜かれた性豪15人を手玉に取った話とか…、
ああ…、それと・・・、
ハワイ諸島での女神伝説など…、
一杯・・、聞かされています…・」

「嫌ね・・、
変な話ばかり伝わっちゃって…
体とアソコばかり立派な、スケベーな変態女だと思ったでしょう…・、
・・・で、実物を見て、どうだったの…・、
がっかりしたでしょう…・」

由美子にあこがれているという男の話を聞いて、満更でない様子で由美子は笑みを浮かべて、話題を
さらに進めるつもりのようです。

「みんなの話を聞いて、良家の奥様風だったら良いなと・・、
勝手に、想像しておりました…。
想像していた通り…、
いえ・・、期待していた以上に素晴らしい方でした…」

「あら・・、あら…、
大変な褒めようね‥‥、
うれしいわ…」

上機嫌になっている由美子です。

「私は・・・、まだまだ、半人前ですが・・
経験を積んで、早く一人前になって・・・、
由美子姐さんのお相手が出来るようになりたいと・・、
今日、姐さんを見て・・、改めて、強く思いました・・・」

直立不動に近い姿勢で、男はまじめな表情で答えています。由美子は今にも吹き出しそうな表情で
す。由美子を抱くことを目標に修行を続けると、男が公言しているのです。嫌な気分になるはずがあ
りません。

「判ったわ…、ありがとう…、
そこまで思っていただいて・・・、
私・・・、うれしい…・」

「・・・・・・」

由美子の言葉に男はまた頭を下げています。



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