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フォレストサイドハウス(その13)

[1] スレッドオーナー: 鶴岡次郎 :2016/02/12 (金) 16:28 ID:A7svNszk No.2806

山口と千春の問題は大事にならずにひとまず治まりました。それでも、二人の関係は完全に切れた
わけでなく、再会して肌を合わせ、互いの愛を確かめ合ったことで、二人の間には新たな関係が出
来上がった様子です。これから先、山口が千春の勤めるソープ店に訪ねてくる可能性はかなり高い
のです。山口に迫られれば千春は簡単に落ちる雰囲気です。その上、山口との関係を千春の夫、浦
上三郎は何となく認めている様子です。これから先、山口と浦上夫妻の間に何事か起こりそうな気
がします。今回は久しぶりに由美子を登場させます。

毎度申し上げて恐縮ですが、読者の皆様のご意見、ご感想は『自由にレスして下さい(その11)』
の読者専用スレにご投稿ださい。多数のご意見を待っています。    

また、文中登場する人物、団体は全てフイクションで実在のものでないことをお断りしておきます。
卑猥な言葉を文脈上やむを得ず使用することになりますが、伏字等で不快な思いをさせないよう注意
しますが、気を悪くされることもあると存じます。そうした時は読み流してご容赦ください。

発表した内容の筋を壊さない程度に、後になって文章に手を加えることがあります。勿論、誤字余脱
字も気がつけば修正しています。記事の文頭と、文末に下記のように修正記号を入れるようにしま
す。修正記号にお気づきの時は、もう一度修正した当該記事を読み直していただけると幸いです。

・〈(1)2014.5.8〉 文末にこの記事があれば、この日、この記事に1回目の手を加えたことを示
  します。
・〈記事番号1779に修正を加えました。(2)2014.5.8〉 文頭にこの記事があれば、記事番号1779
 に二回目の修正を加えたことを示し、日付は最後の修正日付です。ご面倒でも当該記事を読み直し
 ていただければ幸いです。


[25] フォレストサイドハウス(その13)(440)  鶴岡次郎 :2016/03/23 (水) 10:58 ID:B/.bqhCM No.2831

「千春さんのことを良く知っている佐王子さんは、
いずれ、千春さんが乱れると予想していたのよ・・・。
それで、千春さん一家の動静を注意深く見守っていたのよ・・・。
そして、旦那様より早く異常に気が付いた佐王子さんが動いたのよ…」

愛が得意そうに説明しています。

「ハイ・・・、愛さんのおっしゃる通りです…。
佐王子さんの伏線が張られていたようです…。
結婚後しばらくしてから、私は知らされたのですが・・・」

千春が口ごもりながら話し始めました。この話は千春としては避けたかった話題のようですが、
ここまで来れば話さない訳にはゆかないと判断したのです。

「三郎さんと結婚すると決まった時・・・、
私・・・、
佐王子さんとの関係をある程度まで告白しました…」

「愛人関係だと話したの…?」

「いえ・・、愛人だと、あからさまには話してはいません…。
数人のお客様と時々・・、実際は、数え切れないほどなんですが・・・、
数人のお客様と時々・・、肉体関係を持ったことを匂わせ・・・、
その中で特に親しくしているお客様の一人が佐王子さんだと話したのです・・」

「なんで・・・、話したの…・、
そんな中途半端に告白するのなら、
隠し通すべきよ、全部隠せばいいのに…」

「だって・・・、それは無理です…・。
三郎さんとの出会いが、そもそも接客中のみだらな対応が縁ですから・・、
私は何も知らない処女です…とは・・、とても言える状況でなかった・・・」

「そうだね・・・、そう言えばそうだった・…、
お店に初めてやった来た男のアレをしゃっぶたのだからね・・・、
他のお客とも同じことをやっているだろうと思われても仕方ないね・・・」

「そうなんです…、
他のお客とのみだらな行為を隠し通すのは無理だと思ったのです…。
それで、少し控えめですが・・・、
少数のお客様と関係を持っていると話したのです・・」

「・・・・・・・・」

その程度の嘘は許されると二人の女は思っている様子で黙って聞いています。

「ところが・・、
三郎さんはそんなことでは騙されなかったのです。
佐王子さんとは特別の関係があると睨んだようです。
それで、彼は佐王子さんを訪ねて、二人きりで話し合いを持ちました…」

「千春さんから手を引け・・・・と、
三郎さんは切り出したのね・・・」

「そうだと思います…。
ところが・・・、
佐王子さんは私のことを全部・・、
彼に話したのです・・」

「エッ・・・、全部って…、
愛人であることも・・・、
そして・・、体を売っていることも・・、全部なの…」

「ハイ・・・、全部です…・・」

「・・・・・・・・・・」

愛と由美子が絶句しています。


[26] フォレストサイドハウス(その13)(441)  鶴岡次郎 :2016/03/24 (木) 14:56 ID:w1lnGt3. No.2832

「どうして・・・、また…、
そんなことをすれば、すべてが終わってしまう…。
あっ・・・・」

そういってしまった後、目の前の千春を見て、愛が次の言葉を飲んでいます。

「終わりではなかったんだ・・・
浦上さんは・・、千春さんとの結婚をあきらめなかったんだ…。
ああ・・・、ゴメンナサイね・・、こんな言い方をして・・・」

慌てて、不注意なことを言ってしまった愛が謝っています。

「いえ・・、いいんです・・・、
愛さんがそう思うのは当然です…。
生涯、夫には売春のことは隠し通すつもりでした・・・・。
この秘密が漏れれば・・・、
婚約破棄になると覚悟していましたから・・・」

「浦上さんの底知れない度量には感服するけれど・・、
佐王子さんのやり方は間違っていると思う・・。
そんな話を聞けば、男は逃げ出すものね…、
佐王子さんは何を考え、何が狙いだったのかしら・・・」

千春の秘密を全て浦上に話した佐王子のやり方を愛は責めているのです。

「もしかして…、
千春さんを手放したくなくて…、
浦上さんをあきらめさせるため・・・、
愛人稼業も、娼婦稼業も、洗いざらい、すべて話したのかな・・」

「私もそう思いました…。
結婚後しばらくしてから、この話を夫から聞いたのですが・・・、
佐王子さんが嫌がらせで言ったのだと、その時、思いました…」

「誰でもそう思うよ・・
それ以外の理由など他に考えられない…」

愛が怒りを込めて相槌を打っています。

「でも・・・、
夫の受け取り方は違っていました・・」

「エッ・・、
旦那様は違う受け止め方をしていたの…」

「ハイ・・・、
嫌がらせかなと一瞬疑ったそうですが・・、
直ぐに、そんな汚い手を打つ佐王子さんではないと思い直したそうです。
もし、私を手放したくないと思うなら、佐王子さんは真正面から勝負をする人だと言っていました。
佐王子さんは二人の婚約を本当に喜んでいたそうです…」

「彼を信用しているんだ・・
旦那様は…・」

あきれた表情を浮かべ愛が呟いています。それまで黙って二人の話を聞いていた由美子が何事か感じ
るところがあるようで、何度か頷いています。

「それにしても、判らない・・・!
嫌がらせでなく、心から二人の婚約を祝福しているのでしょう・・、
その佐王子さんが、なぜ、愛人稼業と娼婦稼業の秘密を婚約者に明かすの…、
そのメリット・・・、目的は・・、いったい何なの…・?」

不機嫌そうに愛が言っています。


[27] フォレストサイドハウス(その13)(442)  鶴岡次郎 :2016/03/28 (月) 10:47 ID:y9sL7xsI No.2833

「まさに・・・、
愛さんが今抱いている疑問・・、
その疑問を夫も抱いたそうです・・・」

愛のつぶやきにも似た言葉を聞いて、千春がわが意を得たように、顔を輝かせています。

「夫に接する佐王子さんの真摯な態度を見ていて、彼は決して嫌がらせや、その場の思い付きで、
重大な秘密を明かしたのではないと確信したのです。そして、重大な秘密をあえて、婚約者である
夫に明かすには、それなりの深い意味があると考えたのです。

そこまでたどり着くと・・・、
佐王子さんの考えていることが自然と見えて来たそうです・・」

「そう・・、旦那様には見えたのね…。
申し訳ないけれど、私には何も見えてこない・…」

愛が困った表情で千春に言っています。

「参りました…、
男たちの高尚なやり取りは、到底私には理解不能です・・。
お願いだから、佐王子さんの考えていることを教えてください・・」

愛がついにギブアップしています。

「二人の男たちは千春さんに心から惚れているのよ、
私から見ても異常なほど彼らは千春さんに惹かれている・・・。
彼らの行為は千春さんの吸引力が重要な要素になっているから、
千春さんの口からは言い難いこともあると思う・・。

ここから先は、私の意見を言っていいかしら…。
間違っているようだったら修正してください…・」

それまで静かに話を聞いていた由美子が笑いながら口を開きました。千春が微笑み、頷いています。

「佐王子さんは千春さんを心から愛していて・・・、
千春さんの体のことを隅から隅まで知っていると自負している…。

愛人にしたのも、売春をさせたのも、何も知らない他人から見ると千春さんを食い物にしているよう
に見えるけど、これらはすべて、千春さんを愛するが故に、千春さんのためを思って、佐王子さんが
あえてしたことだと思う。

誤解を恐れないで言えば・・・、
愛人稼業も、売春稼業も、千春さんの天職だと彼は考えた上で・・・、
その仕事を千春さんに与えたのだと思う・・。
多分・・、千春さんもこのことをよく理解していて、
進んで佐王子さんの誘いに乗ったのだと思う…」

由美子の説明に千春が小さく頷き、愛が不審そうな表情を浮かべています。

「変則的な愛情と言えば、否定できないけれど、千春さんと出会って以来、
佐王子さん千春さんをずっと守り続けてきた・・。

結婚後は・・、当然のことながら・・・、
その役割を浦上さんが引き継ぐことになる・・・。
そのためには、千春さんの体に関し、
浦上さんが佐王子さん並みの知識を持つべきだ・・・と、
佐王子さんは考えたのだと思う…」

千春が何度も頷いています。どうやら由美子の推量は的を射ているようです。愛もおぼろげながら
由美子の説明が判ってきた様子です。

「ああ・・・、そうか・・・、
浦上さんにとって、耳に入れたくない、本当に辛い秘密でも・・・、
この先、千春さんを守るためには・・・、
千春さんの全てを知る必要があると佐王子さんは考えたのね・・。
妬みや、嫌がらせとは発想が根本的に異なるのね・・・、
すごいね・・・、男の愛情は・・・・・」

由美子の説明を何とか理解できた愛が興奮して感想を述べています。その言葉に由美子が軽く頷き、
千春が涙ぐみながら何度も頷いています。

「おぼろげに佐王子さんや、夫の大きな愛を感じ取っていましたが・・・、
由美子さんの解説を聞いて、改めて彼らに感謝する気持ちでいっぱいです・・」

男たちの愛情を本能的に感じ取ってはいたのですが、由美子の説明を聞いて、千春は改めて二人の
男の大きな愛情を言葉で理解して、涙を流しているのです。


[28] フォレストサイドハウス(その13)(443)  鶴岡次郎 :2016/03/30 (水) 14:41 ID:4kIL9I7M No.2834

「由美子さんの説明で、男の大きな愛情はよく判った…、
私には思いつくこともできない二人の男の愛情表現は、何とか理解できた…。
それでも・・・、私は一言いいたい…
これで本当に良いのかと言いたい…。
いえ・・、世の女たちを代表して男たちに訴えたい…・」

愛が少し開き直った様子で言葉を出しています。由美子と千春が笑みを浮かべて愛を見ています。
こんな時、愛は時としてピント外れのコメントをするのです。二人はそれを期待して笑っているの
です。

「愛人稼業と売春稼業をやっていることは・・・、
未婚の女にとって並みの秘密ではない・・・、
絶対、隠したい秘密よ・・、
いえ・・、隠すべき秘密だと言える・・。
そのことには異論ないでしょう…・」

由美子と千春が大げさに頷いています。ここで反論でもしようものなら愛をさらに刺激することに
なるのです、二人は慌てて賛同の意を表現しているのです。二人の賛同を得て愛が満足そうに笑って
います。

「この重大な秘密がバレれば、婚約だってフイになる可能性が非常に高い…。
それでも、千春さんのためを思って、長い目で見れば千春さんの幸せにつながると考えた上で、
佐王子さんはすべてを浦上さんに打ち明けることにした。
これは・・・、乗るか、反るかの、賭けだね・・・。

勇敢に賭けを仕掛ける男はそれでいいかもしれないけれど・・、
賭けの犠牲になるのは女よ・・、

失敗すればドン底に落ちるのは女だから・・、
もろ手を挙げて、彼の行動には賛成できない・・・」

由美子と千春を睨みつけるようにして、愛が言葉をまとめました。

「お言葉ですけど…・、
佐王子さんは賭けとは思っていなかったはず・・・、
わたしは、そう・・思う・・・・」

「エッ・・、賭けではなかった・・・
だって・・、その話を聞けば逃げ出す男の方が多いでしょう・・・、
破談を覚悟して、将来の幸せのため、
すべてを打ち明ける賭けに出たと、私は思うけれど、そうじゃないの・・?」

納得できない表情で愛が由美子に詰問しています。


[29] フォレストサイドハウス(その13)(444)  鶴岡次郎 :2016/04/01 (金) 16:50 ID:AsyGzxic No.2835

愛の問いかけを受けて、にっこり微笑み、目の前のコップを取り上げ、白い喉を見せて由美子が水を
飲みました。その様子を愛がじれったそうに見つめています。千春は二人のやり取りを楽しんでいま
す。

「賭けなど・・・、そんな不確かな発想で・・・、
人の生き死にさえも左右しかねない大きな秘密を明かすことはしないはず・・。
佐王子さんほどの男がそんな安易な賭けはしないと思う…。
秘密を明かすことに、もっと確かな、はっきりした目的があったはず・・、
私は・・、佐王子さんが浦上さんに仕掛けたテストだったと思う・・・」

「エッ…、テスト…?」

「もし・・、その事実を知って、
浦上さんが結婚を取りやめるような男であれば・・・、
千春さんを嫁にする器量がない・・・、
そんな男なら秘密を隠して結婚してもいずれ破たんが来る・・・と、
佐王子さんは考えたのだと思う・・」

由美子の言葉に愛が大きく頷いています。

「誤解を恐れず、大胆なテストを仕掛けた男も大したものだけれど、
愛する女の秘密を堂々と受け入れ、テストに合格した男も立派だね・・、
二人ともすごい男たちだね…、
そんなすごい男達を本気にさせる千春さんも、また凄い…・」

涙をあふれさせながら愛が言葉を出しています。千春はもう言葉が出ない様子です。

「私は・・・、愛さんの言うほど凄い女ではありません…。
ただ・・、他の女より少しだけスケベーなだけです・・
そんな女がたまたま素晴らしい男たちと巡り合えたのです…」

涙を浮かべながら千春が言っています。


「由美子さんのことが知りたい…、
私と同じような悩みを持っているのですよね…、
私は佐王子さんのような理解者に助けていただいたけれど…、
由美子さんの場合にもそんな方がいらしたのですか・・・」

千春の問いかけを受けて、由美子が少し考えている様子です。それでもすぐに決心がついたようで
ゆっくりと口を開きました。

「私には佐王子さんのような方はいなかった…
千春さんのために、佐王子さんが拓いた道を、夫と私で切り開いてきた…」

遠い視線を宙に漂わせて由美子が静かに語り始めました。

「以前にも言いましたが、夫が最初の男だった…。
結婚して6年後に初めて、二番目の男を知った…。
最初の浮気に、夫は・・、しばらく気が付いていなかった…」

殆ど彼女自身のことは他人に語らない由美子ですが、千春の問いかけをうけて由美子は話すつもりに
なっているようです。

「末の子を幼稚園に入れた時、これで子育てが終わったと思った・・。
ぽっかりと空白の時間が突然私に訪れた・・・、

ある日、街に出て、行きずりの男に声をかけられ、
そのままホテルに付いて行って抱かれた・・・。
今考えると、その日は朝から異常なほど欲情していた。
男から見れば飢えた女に見えたのだと思う…。

一度禁を犯すと、女はダメね…・
堰を切ったように、その日を境に毎日のように男漁りを始めた…」

ぽつり、ポツリと由美子が話しています。おそらく、このことを他人に話すのはこの時が初めてのこ
とだと思います。


[30] フォレストサイドハウス(その13)(445)  鶴岡次郎 :2016/04/02 (土) 14:23 ID:ywL4lJGE No.2836

「女って悲しい動物なんだね・・、
由美子さんほど理性的な女でも、
その気が沸いてくると、自制できないんだね…。
どんな女もこの業(ごう)から逃げられないのだね…・」

愛の言葉に千春が何度も頷いています。

「私たち女は・・、
子宮の中にいつも火種を抱えているのよ・・・、
何かのはずみでそれが燃え上がると・・・、
当の本人でも手を付けらない状態にまで燃え上がることがある…。

それが女なのよ…・、
女と生まれた以上、この業(ごう)から逃げることができない…」

愛がしんみりと語っています。夫一人を守りきり、おとなしく生活している愛でさえ女の業を感じる
時があるようです。

「私なんか・・、火種どころか・・・、
燃えさかる火の玉を子宮に抱えているのかも知れない・・、
どんなに頑張っても、沸き上がる情欲を我慢できない時がある。
自分の欲望を解き放つとを家庭が崩壊すると判っているのに、
抑えきれなくなるのです・・・」

千春が少し声を高めて話しています。

「そんなにあからさまに言ってしまっては、
聞く人によっては誤解され、とんでもないことになるよ、
人前ではあまりそんなことは言わない方が良い…」

愛が苦笑を浮かべて千春に助言しています。

「ハイ・・・、判っています…・。
こんな話が出来るのはお二人だけです・・。
変なことを言いました。由美子さんの話を続けてください・・・」

素直に愛が頷いているのです。

「よその男に抱かれたことを…、
最初は隠していたけれど、とても隠しきれるものではない…、
一ヶ月ほど経ってから、夫に全てを告白した…。
夫を愛していること、体が疼いて我慢できないこと・・・、
そして、離婚のこと・・」

静かに語る由美子、千春と愛が真剣な表情で聞いています。

「当然のことだと思うけれど…。
告白を聞いた夫はその場では結論を出せなかった…。

そして・・、一週間後・・、
夫から宣告された…、

私を愛していること・・、離婚はしないこと・・、
そして、他の男に抱かれることを認めてくれた・・・」

「その一週間、悩みに悩み、考えに考え抜いた末・・・、
誰にも相談しないで、旦那様は一人で結論を出したのね・・・、
お二人の幸せを考えると、その道しか方法がないと思えるけれど、
旦那様にとっては辛い決断だったと思う…」

愛の感想に千春も、由美子もただ頷くだけです。


[31] フォレストサイドハウス(その13)(446)  鶴岡次郎 :2016/04/04 (月) 11:02 ID:/F13JabY No.2837

愛と千春に続いて、由美子も告白しました。三人の女はそれぞれに胸の奥にしまい込んでいた秘密
を、少しだけですが吐き出すことが出来たのです。三人はそれぞれ、物思いに耽りながら、愛が入れ
てくれた熱いお茶を飲むことに専念しています。平日の公園ですから、外は静かです。三人の表情は
穏やかです。誰にも言えない秘密を明かした仲間意識が三人の女の心を熱くしていました。黙ってい
ても互いの心が繋がっている思いを三人三様に感じ取っていたのです。

「二人の話を聞いて改めて分かったけれど…・、
千春さんも、由美子さんも、間違いなく普通ではない・・」

「何よ・・、その言い方・・・、
黙って聞いていると、私たちが異常者に聞こえる…」

愛のつぶやきに、早速、由美子が噛みついています。ただ二人の表情には笑みが浮かんでいます。

「ごく普通の私から見ればうらやましいのよ・・・、
二人はあふれ出る女の力に恵まれている・・・。
夫一人の力では癒しきれないほど、その情欲は強い…。
私にはよくわからないけれど、
世の中には同じような悩みを抱えて、
一人で苦しんでいる女性が多いはずよ・・。
そのことを考えたことがあるかしら…・・」

「・・・・・・・」

愛の言葉に由美子も、千春もただ黙って頷いています。どうやら二人は自分のことで精いっぱいで世
の中の超スケベーな女のことまで気が回っていない様子です。

「お二人には理解のある旦那様が居て・・・、
そして、いい愛人に恵まれて・・、
うらやましい限りだわ・・・・。
そんな良い男たちに巡り合えたことに感謝しなくてはいけない・・」

「はい・・、感謝しています…」

殊勝な表情を浮かべ千春が頭を下げ、由美子も頷いています。

「ところで・・・、千春さん…、
先日公園内で、トラックの中で若い男に抱かれていたそうね・・、
その人・・・、その・・、話題のヤクザの愛人さんではないでしょう…」

「ハイ・・・、たまたま知り合った方です…」

「たまたまね・・・、
あなたの場合・・、
新しい男はいつも、たまたま見つかるの…?」

あきれた表情をわざと作り愛が千春をにらんでいます。

「由美子さんにも言っていないのですが・・・、
私・・、週に二度か、三度・・・、
Y市にある佐王子さんのソープに勤めているのです…」

「エッ…、ソープ勤めをやっているの…」

「ハイ・・、主人と佐王子さんが相談して・・・、
自由に遊ばせるよりは、お店に勤めさせる方がいいと判断したのです。
私に手綱を付けたのだと思います…・」

「へえ…、手綱ね・・・、
確かに・・、家に置いておいて、手当たり次第、男漁りさせるより、
ソープ勤めを認めた方が安心できるかもしれない…」

感心した表情で頷く愛です。


[32] フォレストサイドハウス(その13)(447)  鶴岡次郎 :2016/04/07 (木) 16:11 ID:OlleIks2 No.2838

「トラックの人は・・、山口さんというのですが、
お店で知り合ったお客様です…、
偶然、公園内でばったり出会って・・・、
意気投合して、そうなってしまったのです・・」

「エッ・・・、公園でばったり出会って・・・、
そのままトラックの中で抱かれたの・・・・。
そうなんだ…、
女がその気になれば、どこだってチャンスはあるってことなのね…
勉強になる・・・・」

愛も、そして由美子でさえ千春の発作的な行動にびっくりしています。

「由美子さんの話を聞いてすごいと思ったけれど・・・、
千春さんは違った意味ですごいね・・・」

本能に任せて行動する千春に、愛はただ驚いているのです。

「旦那と、愛人の相手をして・・・、
その上、週に二度か、三度ソープで不特定多数の男に抱かれているのでしょう、
そして、今度は公園で男を拾って、トラックの中で立ち食いしてしまった…。
いったい、何人の男を食べたら満足するの…?」

「はい・・・、スミマセン・…、
そういえば、突き詰めて男の数を数えたことはないのですが・・、
体に支障がない限り、毎日男に抱かれていることになりますね・・・。
そして、日に三人以上を相手にすることも珍しくありません。

他の女の人に比べると、少し多いかなと思っていたのですが・・・、
改めてこうして愛さんの質問を受けて考えると・・・・、
私って…、かなり異常だと、いまさらのように思いました・・・」

千春自身が驚くほど、千春は男に溺れていることが判ったのです。

「考えるまでもなく、異常だわよ・・、
そういうのを、アソコが乾く暇がないと・・、表現するのよね・・、
明らかに異常よ…、フフ・・・・

三十代半ばでしょう…、今が旬の時期ではあるけれど・・・、
うらやましさを通り越して、驚き以外何物でもないね・・、
いや…、参りました。本当に参りました…」

愛が大げさに頭を下げ、三人の女は笑いこけています。

「ねえ…、
お二人に確かめたいことがあるの・・」

「何ですか…」

「愛さんのことだから・・、
どうせ、スケベーな質問でしょう…」

「当たり・・・、
お二人ともヤクザさんの愛人さんを持っているでしょう・・・」

「ヤクザとは違うよ…」

由美子が反論しています。

「そうだったわね・・・、
でも・・、二人ともその道のプロでしょう・・。
私・・、正直に言うとそんな男にすごく興味があるの…、
そこで聞きたいことがあるの…」

愛の瞳がキラキラ輝いています。身を乗り出して、千春と由美子の表情を見ながら低い声で話してい
ます。


[33] フォレストサイドハウス(その13)(448)  鶴岡次郎 :2016/04/14 (木) 17:22 ID:MAWbGSP2 No.2839

「お二人は間違いなく・・・、
身も心も愛人さんに捧げているよね・・
愛人さん・・て、そんなにいいモノなの…・?」

「そうかしら・・、
そんなに身も心も・・、というほどでないけれどね・・・、
普通よ・・・、
主人と同じ程度に愛していることは確かだけれど・・・」

そんな言われ方は心外だと言わんばかりの口調で由美子が反論しています。.

「あら、あら・・、そんなこと言って…、
何かあれば、Uさん、Uさんと・・・、
手放しでのろけるのは誰だったけ…?
きっと、旦那様以上と感じている時間が多いと、私は睨んでいるのよ・・
少なくとも、ベッドの上では絶対、愛人さんがいいでしょう…」

「まあ・・、当たらずとも遠からずと言っておきます…、
それで、質問とは何なの…」

わざと不愉快そうに顔をしかめて由美子が畳みかけて、問いかけています。

「世間ではその道のプロはすごいモノを持っていて、
テクもすごいと言うじゃない・…。
彼らの手にかかるとどんな女も一コロだと聞かされているし、
あなた方二人とも愛人にメロメロの様子だし・・・、

彼らのモノはそんなに立派なの・・?
旦那様と比較してそんなに差があるの…?」

愛が真剣な表情で質問しています。

「由美子さん・・、
最初はあなたから答えて・・、
Uさんのモノは相当立派だと、私は思っているのだけれど…」

「仕方ないわね・・・、愛さんには逆らえません・・・
え、え・・、おっしゃる通りです、彼のモノはすごいです・・・、
彼のモノの大きさと強さに、私は惚れています…、
これで回答になっていますか…」

笑いながら由美子が答えています。

「それでは、千春さんの場合はどうなの…」

「私の場合は由美子さんとは少し事情が違います。主人と知り合う前からの関係で、一度は真剣に結
婚を考えた相手です。彼がその気を見せなかったので結婚はあきらめましたが、彼からいろいろ学び
ました。異常な情欲に悩まされていた私を正しく導き、女に育てくれたのは彼です。その意味で、彼
なしでは今の私は存在しません・・・」

少し改まった口調で千春が力説しています。愛にしてみればもう少し不真面目な返事を期待していた
のですが、こと佐王子のこととなると千春はふざけることが出来ない様子です。

「私にとって、佐王子さんは別格です。
愛人であり、恩人であり・・、人生の師であり・・、
それと・・、もっといろいろ言いたいのですが、
彼を表現するぴったりの言葉が見つかりません…」

ここで千春は言葉を切りました。由美子と愛が少し驚いた表情で千春を見ているのに気が付いたので
す。想像以上に強い佐王子への思いを語る千春に二人の女は戸惑いを感じているのです。少し硬い雰
囲気が女たちの間に広がっています。


[34] フォレストサイドハウス(その13)(449)  鶴岡次郎 :2016/04/15 (金) 15:30 ID:oFaqIvXQ No.2840

「愛人であり、恩人であり、人生の師でもあるとは・・・
凄いほれ込みようだね・・・、
ところで・・・、
その・・、佐王子センセイの持ち物は立派なんでしょう…・?」

その場の雰囲気を和らげるためでしょう、愛がわざと卑猥な口調で質問をしています。

「愛さんはどこまでもサイズにこだわるのね・・・、
男の価値はサイズで決まると思っているみたい・・・」

「あら・・、違ったかしら・・」

愛がふざけた口調で二人の女を見ながら言っています。

「もう・・・、愛さんたら・・・、
そんなこと思いもしていないくせに…・。
いいでしょう、正直に言います…」

笑みを浮かべて千春が答えています。愛の卑猥な仕掛けでその場の雰囲気が明るくなっています。
千春もその浮かれた調子に乗るつもりのようです。

「主人のモノの方が断然立派です…。
主人のモノは、他の人と比べてもかなり大きい方です。
佐王子先生のモノは・・・、ごく普通サイズです…」

「そんなことはないでしょう…、
ここでは遠慮することはないのよ、気にしないではっきり言っていいのよ、
竿師と呼ばれ、たくさん女を竿一本で手縄づけて来た人でしょう・・・、
稀代の持ち物を持っているのが当然でしょう…」

「そう思うのは当然だけれど、そうではないのです…、
威張れることではありませんが・・、
私だって100人を超える男を知っています。
モノの大小くらい正確に判定できます・・」

少し意地になった様子を見せて千春が愛に説明しています。

「千春さんがそう言うなら・・、
信用しない訳にはゆかない…、
なにしろ、私たちは彼のサイズを知らないからね…
そうでしょう・・、由美子さん…」

「エッ・・、なに・・・、
ああ・・、佐王子さんのサイズのことね・・・、
それはそうよ・・、私たちは想像するだけよね・・・・」

突然話を振られて由美子が珍しく戸惑っています。

「それにしても・・、不思議なことね…、
彼のサイズが普通だとすると・・・、
どうして、たくさんの女が彼に靡くのかしら…
私は・・、てっきりアレの力だと思っていたけれど…・」

「愛さん・・・、誤解しないでほしい…、
彼のアレに魅力がないとは、私は言っていません・・。
サイズは普通だけれど、
彼のアレは本当に素晴らしいのです・・」

「そうなんだ…」

「そうなんです…、一度味わったら・・・、
女なら・・、一生忘れられない思いになります。
他の男では絶対味わえない思いを味わうことができます…
愛さんも一度味わえばその味が判るはずです…・」

うっとりした表情で千春が佐王子のアレへの賛辞を披露しているのです。



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・ただし、レスの流れの中でメールのやり取りをするのは全く問題ありません。
・ご夫婦、カップルの方に限り、交際BBSと組み合わせてご利用いただく場合は、全く問題ありませんのでドンドンご利用ください。
・なお、交際専用BBSにスレッドを作成できるのはご夫婦、カップルの方のみですのでご注意ください。
・お手数ですが、交際専用BBSと画像掲示板とを組み合わせてご利用いただく場合は、必ずその旨を明記してください。
 【例】「交際BBS(東・西)で募集している〇〇です」、または「募集板(東・西)の No.****** で募集している〇〇です」など。
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