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フォレスト・サイド・ハウスの住人たち(その2)

[1] スレッドオーナー: 鶴岡次郎 :2013/03/27 (水) 17:27 ID:bwYNTT/A No.2335
突然自宅から失踪した幸恵、その夫佐原靖男と由美子は公園で偶然出合って以来、親しく付き合う
ようになりました。最愛の妻に逃げられすっかり気落ちしているイケ面佐原を何とか慰めたいと
思って、由美子は親友の愛を誘って、幸恵のいない佐原家をたびたび訪問するようになっている
のです。

由美子は佐原がその気になれば拒否しない覚悟です。そんな女の気持ちは十分に佐原に通じてい
るはずですが、佐原は何も仕掛けないのです。由美子ほどの女が誘いかけているのに、佐原が手
を出さないです。こんな男の態度を見て由美子は『・・私が嫌いなわけではない・・、何かある
と・・』と考えるようになっています。

この先、由美子と佐原の関係はどのように発展するのでしょうか、そして失踪した幸恵のその後
はどうなるのでしょうか。相変わらず、街の噂話と艶話を集めたような話が続きます。ご支援く
ださい。

毎度申し上げて恐縮ですが、読者の皆様のご意見、ご感想は『自由にレスして下さい(その
11)』の読者専用スレにご投稿ださい。多数のご意見を待っています。    

また、文中登場する人物、団体は全てフイクションで実在のものでないことをお断りしておきま
す。

発表した内容の筋を壊さない程度に、後になって文章に手を加えることがあります。勿論、誤字
余脱字も気がつけば修正しています。記事の文頭と、文末に下記のように修正記号を入れるよう
にします。修正記号にお気づきの時は、もう一度修正した記事を読み直していただけると幸
いです。

  ・ 文末に修正記号がなければ、無修正です。
  ・ 文末に(2)とあれば、その記事に二回手を加えたことを示します。
  ・ 『記事番号1779に修正を加えました(2)』、文頭にこの記事があれば、記事番号1779に
    二回修正を加えたことを示します。ご面倒でも読み直していただければ幸いです。                                      
                                      ジロー


[14] フォレスト・サイド・ハウスの住人たち(その2)(31)  鶴岡次郎 :2013/04/14 (日) 15:57 ID:ojXNurxM No.2348
部屋の隅から「次は自分の番だ」と、大きな声が響き、悠里の手を引っ張りながら最年長で魚屋
の金治が登壇してきました。金治に抱き抱えられるようにして登壇してきた悠里の様子が少し変
ですが、席に居る誰もその様子の変化を気にしていません。

スポットライトに照らされて、金治がマイクを握り、悠里が朦朧とした表情で金治の左腕に手を
絡めています。かなり酔いが回っているようで、身体がゆっくり前後に揺れ、視線が泳いでいる
のです。

「よう!・・、金さん!・・
待ってました・・・」

やはり最年長者だけにみんなの人気は抜群です。男達全員が金治と悠里の登壇に拍手を贈ってい
ます。悠里は少し脚を開き加減で、金治に全体重をかけるようにしています。金治の逞しい腕が
悠里の腰をしっかり抱きしめています。

金治がマイクを握りゆっくり歌い始めました。彼の得意は北島演歌で、そのことはここに居る男
たち全員が良く知っています。悠里は金治に支えられてようやく立っている状態で、とても一緒
に歌える様子ではありません。それでも、リズムに合わせて身体をゆっくりと揺らせています。

この時、彼女の脚に注目する者がいれば、そこが上から下まで愛液でべっとり濡れているのを発
見するはずです。そして、さらに視線を股間に移せば、そこを覆うショーツが既に取り去られ、
亀裂が何かを求めて泡を吹きながらうごめいているのを見ることになるのです。しかし、妖しい
までに綺麗な悠里の顔に見惚れ、男達は彼女の下半身にまで視線を向けることが出来ていないの
です。

少し前、栄二が加奈と一緒に登壇した時、金治は悠里の手をとり、皆からかなり離れた席に移動
していました。暗闇ですので誰も二人が離れた席に移動したのに気付かなかったのです。勿論こ
れは金治の作戦です。そして、悠里も・・、60男と一緒に部屋の隅へ行けば、そこで何が起き
るかおおよそ見当付けていたのですが、むしろそれを期待して金治の言うまま、いそいそと部屋
の隅に移動したのです。

部屋の隅に座ると直ぐに金治は悠里を抱きしめ唇を押し付けました。みんなの視線が加奈と栄二
に向かっているのを良いことに、金治は悠里の唇を奪ったのです。60歳を越えた金治の唇を、
そして舌を、悠里は嬉々として受け入れていました。

壇上で栄二が加奈の股間に指を伸ばすのを見た金治は悠里の股間に素早く手を伸ばしていました。
それを待っていた様に悠里は脚を大きく拡げて、栄二と加奈が歌っているのを横目で見ながら、
金治の指を亀裂に迎え入れたのです。


ノンスリーブのワンピースの肩紐が外され、簡単にブラが外されました。そして、金治の手は躊
躇なくショーツを剥ぎ取っていたのです。悠里も男の手に協力しました。スポットライトが加奈
と栄二に向けられ、部屋の照明が落とされていますから、金治と悠里の行為は誰も知らなかった
のです。

首筋から、乳房そして乳首まで吸われ、亀裂をくまなく60男の凄腕で弄られ、加奈と栄二が一
曲歌い終わる三分ほどの間に、悠里は呻きながら二度も逝き、大量の愛液を床に吐き出しました。

二人が歌い終わった時は、ワンピースは腰の辺りで紐状になり絡まっているだけで、ほとんど全
裸の身体を金治の前に曝していたのです。両脚を大きく開き金治の指を迎え入れ、金治にしがみ
つき、彼の口に吸い付き、悲鳴を金治の口の中に吐き出していたのです。

次の曲を二人で歌うことを金治から告げられ、朦朧とした表情で悠里は濡れた体にワンピースだ
けを着け直しました。そして、金治に支えられて登壇したのです。


[15] フォレスト・サイド・ハウスの住人たち(その2)(32)  鶴岡次郎 :2013/04/16 (火) 18:30 ID:pC1nBx.g No.2349
金治が『函館の女』を見事歌い切りました。やんやんやの喝采です。歌っている間、金治はずっと
悠里の腰を優しく支えていました。悠里は金治の歌に合わせてゆっくり身体を揺らせているだけで
した。加奈と栄二の過激な舞台に比べて静かな舞台です。それでも男達から不満の声は上がりませ
ん、金治の歌と、悠里の妖しいまでの美貌が彼等の舞台を支え、観客は十分満足しているので
しょうか、いえ・・、男達の様子を観ていると、どうやら金治の歌はこれから始まる大いなる見世
物の序曲のようで、それを知っている男達はそのクライマックスが訪れるのを今やおそしと、おと
なしく待っている様子です。

いよいよ、マイクが悠里に手渡されました。男達の拍手が一段と高くなっています。彼女が選んだ
のは、目下売り出し中の新人、椎名佐千子が歌う「悲しみ桟橋」です。咽ぶようなイントロの後、
セクシーなかすれ声で悠里が歌い始めました。金治が悠里の腰をしっかり抱いて支えています。

椎名佐千子を彷彿とさせる綺麗な顔をセクシイに歪め、白地に花柄のワンピースを着た悠里が妖し
く腰を振り、真っ赤な唇でマイクを舐めるように歌っています。男達は食い入るように悠里を見つ
めています。

〈・・この女が今に、全裸を曝し、アソコを恥ずかしげもなく拡げる・・、
この上品で、妖しいほどの美貌の女が・・、狂ったように男を求める・・・〉

そんな妄想がもう直ぐ現実になるのを良く知っている男達は、じっと悠里を見つめているのです。
その時、金治が悠里を支えていた手を離し、彼女から離れました。それまで金治に身体を預けてい
た悠里がふらついています。それでも何とか踏みとどまり、自力で身体を立て直し、笑みを浮かべ
て、その場でけなげに歌い続けています。

その悠里の側で、金治が着ているシャツを突然脱ぎ始めました。年相応に染みや皺が目立ちます
が、眼を背けるほどの肉体ではありません。しかし、スポットライトに照らし出された舞台で皆に
披露するほどの物ではありません。

「ヨッ!・・、待ってました・・」

意外なことに男達から一斉に、拍手と、掛け声が上がります。ビックリしているのは加奈と歌って
いる悠里です。

「どうしたの・・・、何が起きるの・・」

60男の体にそれほど興味がないようで、笑いながら加奈が側にいる栄二に聞いています。

「もう少し待ってみな・・、凄いものが見られるよ・・・、
きっと、加奈さんの大好物だよ・・、
一目見たら、加奈さんだって、金治さんが好きになるよ・・・」

笑いながら声を潜めて栄二が加奈の耳に囁いています。加奈はいぶかしげな表情を浮かべています
が、なんとなく想像できたのでしょう、栄二の背中を軽くぶっています。栄二が加奈の手を避けな
がら、素早く女を引寄せ唇を吸っています。
加奈も積極的に男の唇を受け入れ、舌を突き出しています。男の口に舌を預けたまま、加奈は自ら
ショーツを器用に取り去りました。

栄二の右手が素早く加奈の股間に延び、亀裂に指を二本差し込んでいます。もう加奈には悠里と金
治の舞台を見る余裕がありません。先ほど舞台で逝った余韻が再燃しているのです。栄二の唇を貪
りながら、彼女の右手は栄二の股間に伸び、慣れた手つきで男根をズボンから掘り起こしました。
それは先端から液をたらしながら、極限まで膨張しているのです。女は男根を自身の股間へ引きつ
けようとしています。この場で、皆が見ている目の前でセックスするつもりのようです。

舞台の直ぐ側にいる加奈の乱れる様子は舞台の上にいる金治と、悠里からは勿論、観客席に居る男
達からも良く見えます。

加奈の陰部に迫る栄二の男根を見つめながら、悠里は腰をゆっくり動かし、切ななさそう声を出し
歌っています。加奈が男根を受け入れ、乱れ始めたら、悠里はとても歌い続けられないでしょう。
しかし、金治は加奈の様子にかまうことなく、どんどん着ている物を脱ぎ捨て、遂に、花柄模様の
ボクサーパンツ姿になりました。

ここに来て、突然、女達に変化が現われました。

それまで側にいる金治を無視して加奈が握り締めた栄二の男根をじっと見つめていた悠里が明らか
に金治の体に反応しているのです。少し離れて立っていたのですが、マイクを左手に持ち変えて、
ボクサーパンツ一枚の半裸になった男の体に右手をかけ、全身を寄せ、男の腰にしっかり右腕を絡
めています。そして両脚を開いて、股間を男の体に擦り付け、欲情した獣のように、腰をゆるやか
に振り出したのです。

加奈は加奈で、それまで栄二の男根を股間に押し入れようとしていた手を突然止めました。そし
て、男根を手離し、栄二の手を振り払い、腰で紐状になっていたワンピースを慌てて体に着けなお
して、鼻をピクピクさせて、金治の側へ四つん這いで近づき始めたのです。

今まさに男根を握り、自身の陰唇に自らの手で入れようとした女が、突然翻意して他の男ににじり
寄っているのです。通常であれば女からこんな失礼な態度をとられると男は頭に来るものですが、
加奈の変化を見て、栄二はただ苦笑いを浮かべて女を見送っているのです。どうやら、金治がいる
と女達が狂い出すことに栄二は慣れていて、「今日も始まったか・・」と、あきらめている様子で
す。


[16] フォレスト・サイド・ハウスの住人たち(その2)(33)  鶴岡次郎 :2013/04/17 (水) 11:00 ID:kHGqaPpY No.2350
女達がにじり寄って来るのを見ても金治は慌てません、ゆっくりボクサーパンツを脱ぎ捨て、直ぐ
側に来ていた加奈に投げ与えました。加奈がそれを受け止め、嬉しそうにしてその布を鼻に押し当
てています。何度も大きく息を吸い込んで、至福の表情を浮かべているのです。そして、加奈の視
線が金治の股間を捕らえました。加奈が思わず声を出しています。

「ああ・・、凄い・・
大きい・・・ィ・・・・」

それは、未だ垂れ下がり、臨戦態勢を整えていないのですが、優に20センチ近いもので、黒過ぎ
ず、赤過ぎず、血管の浮き出た軸、大きな亀頭、正に名刀です。加奈が思わず声を上げた気持ちが
判ります。

金治もそのことはよく心得ている様子で、右手を添えて、加奈にそれを見せています。それは形も
凄いのですが、女達を魅了したのはその香りです。金治が欲情してくると一段とその香りが強くな
るようです。男なら鼻が曲がるほど強烈な男性臭ですが、それは女性の官能を直撃するようで、加
奈も悠里も形やその大きさには我を忘れるほど惹かれている様子はありませんが、その香りには抵
抗できない様子です。

加奈は身を乗り出して、男根の直ぐ側、30センチほどの距離にまで顔を突き出し、ほとんどよだ
れを垂れ流しそうは表情で、その濃い香りの中に身を置いて至福の時を過ごしているのです。

マイクを握った悠里も平静ではいられない様子です。男の体に右腕を絡めて、腰を押し付けている
ので、男根は手を伸ばせが届く距離にあります。そこから立ち上がる香気が悠里の鼻腔を激しく刺
激しているのです。悠里の声がなにやら上ずり、例えようもなく色っぽいのです。そして彼女の視
線は金治の男根に釘付けにされています。瞳を潤ませて、男の体にさらに強く股間を押し付けてい
ます。欲情すると愛液を噴出す習性がありますから、おそらくスカートは愛液で濡れ、男の肌にも
愛液はこすり付けられていると思います。

肌に張り付いたスカートの裾が上がり、男達の間に押えた歓声が上がっています。女がショーツを
着けていないのを発見したのです。そして良く見ると、何本も愛液が垂れ落ちた跡が彼女の脚に在
るのです。悠里が既に、たぶん、観客席に居る間に金治の手で何度も狂わされた事を、いまさらの
ように気がついているのです。そして壇上に上がった時、悠里は既に金治の術中に完全に嵌り、男
の言いなりになる状態に堕ちていたことを男達は知ったのです。いつもの事ながら、女のこととな
ると、金治の動きはきめ細かく、素早いのです。男達は忌々しさを越えて、感嘆さえしているので
す。


男達は金治の男根の凄まじい吸引力をこれまで何度か見せ付けられているので、二人の女が我を忘
れて男根ににじり寄るのを苦笑いを浮かべて眺めています。ここは金治に任せて、金治が十分に女
達を賞味した後、そのおこぼれに預かるのがいつもの習慣なのです。

加奈の顔が益々男根に近づき、今にも咥えそうな雰囲気になっています。
もう・・、加奈には自制心も、羞恥心もなくなっているようです。

悠里が歌いながらワンピースの肩紐を一本ずつ解き始めました。彼女も、もう・・、夢に中にいる
ような様子で、男達の視線はほとんど気にならない様子です。背中のジッパーをゆっくり引き下し
ました。男達は何が始まるか判っているようで、固唾を呑んで悠里を見つめています。

はらりとワンピースの上半分が下に落ち、悠里の形の良い、少し小ぶりの乳房がスポットライト
に、その白い姿を現しました。


[17] フォレスト・サイド・ハウスの住人たち(その2)(34)  鶴岡次郎 :2013/04/18 (木) 16:08 ID:Zml.2m22 No.2351
宙に視線を移し、男根から立ち上がる香気がもたらした全身を襲う快感に身を委ねて、それでも
しっかりと悠里は歌っています。その歌声が、情欲で少しかすれた声が、男達の耳に届き、彼ら
をこの上なく鼓舞しています。

妖しいほどの美貌に恵まれた女が、男根の姿とその香りに欲情して舞台で腰を捻りながら、裸身
を曝そうとしているのです。男達は堪らなくなっていました。男根をパンツの上から押えるよう
にして悠里を見つめています。おそらく一番冷静なのは男根を舞台で曝している金治だと思いま
す。

マイクを握っていない左手を器用に働かせて腰の位置で止まっていたワンピースを床に落としま
した。一糸まとわない悠里の身体がスポットライトに浮かび上がっています。両脚を重ねて、左
足を少し突き出し、悠里はポーズをとっています。股間の茂みが官能的です。裸になると同時に
悠里の歌が終わっていました。

一瞬の間を置いて、男達から一斉に拍手が湧きあがりました。その拍手には、淫靡な響きはあり
ませんでした。すばらしい芸術作品を見せられた時と同じ感動を男達は持っていたのです。真面
目な金物屋の篤の瞳に涙が溢れています。

舞台の上に全裸の金治と、全裸の悠里が並んで立ち、そして、ワンピースの裾を乱し、濡れた亀
裂と陰毛を惜しげもなく露出して、床に脚を投げ出し座り込んでいる加奈・・。彼女の唇が金治
の男根の先端にほとんど触れるほど接近しているのです。

悠里がゆっくり金治に抱きつき、彼の口に吸い付きました。金治もそれに応えて下半身を加奈に
向けたまま、上半身をねじり、舌を思い切り悠里の口に突き入れています。悠里が激しく金治の
舌を吸い込んでいます。音が止まったカラオケルームに男と女が口を吸い合う淫靡な音が響いて
います。

加奈が男根の先端を口に入れました。大きな亀頭を完全に吸い込むことは無理ですが、いっぱい
に口をあけ、舌を使って、亀頭を巧みに舐めています。

一人の女の口を吸い、足元に跪いたもう一人の女の口に男根を預け、60歳の小男である金治は
落ち着き払っています。加奈の口と舌でなぶられている男根がゆっくり起き上がっています。

「どちらが先にする・・・
俺は、どちらでもいいが・・・・」

金治が二人の女に向かって、優しく聞きました。悠里と加奈が眼を合わせ、加奈が頷き、そして
男根に顔を向け、最期の別れであるキッスを残して、ゆっくりと壇上から去りました。舞台に
残ったのは全裸の金治と悠里です。

金治が悠里の腰を引寄せ唇を再び合わせました。悠里の両腕が金治の首に絡んでいます。女が両
脚を持ち上げ、金治の腰に絡みつかせています。金治の凄い男根が悠里の身体を支えているよう
に見えます。女の股間から愛液が床に滴り落ちるのがはっきりと判ります。

金治が舞台の側にいる篤に向かって手招きしました。そのタイミングを待ちかねていたようで、
篤は素早く衣服を脱ぎ、全裸になりました。さすがに若いだけあって、贅肉のない見事な肉体で
す。どうやら一度、下着の中で吐き出したようで、男根は少し下を向いています。

金治が舞台の上に悠里を横たえました。金治の力ではいつまでも悠里を抱き上げていることが出
来ないのです。駅弁スタイルで交わることは勿論、今の金治には無理なのです。

全裸の身体を舞台の上に曝している悠里の乳房に篤が唇を寄せました。金治は股間担当で、一杯
に両脚を開いた女の局部に顔を埋めています。悠里が金治の頭を両脚で挟み込み、両手で篤を抱
きしめています。篤は悠里の乳首を口に含み、開いた右手で片方の乳房を揉んでいます。どうや
ら、二人で女を責めることは初めてではない様子で、呼吸のあった攻めを見せています。悠里が
身体をうねらせ、悲鳴を上げ始めました。

うらやましそうな表情を浮かべ、加奈が無意識にスカートの上から股間を押せえ、悠里を見てい
ます。おそらく彼女の股間は洪水状態だと思います。悠里と金治、篤の3Pを固唾を呑んで見て
いた観客席にいる男達が加奈の存在にようやく気がつきました。


[18] フォレスト・サイド・ハウスの住人たち(その2)(35)  鶴岡次郎 :2013/04/20 (土) 15:47 ID:B0HgoBk6 No.2352
肉屋の栄二と八百屋の健介が前後から加奈に襲い掛かりました。それを待っていた加奈ですが、
それでも悲鳴を上げて形だけの抵抗を示しています。あっという間にワンピースを剥ぎ取られ、
床の上に全裸の身体を長々と曝しています。裸になるとその圧倒的な肉体は更に存在感を増して
います。両脚を少し開き加減にしているので、亀裂の中のサーモンピンクまで良く見えます。二
人の男は攻めの手を止めて、少しの間、加奈の裸体を見ていました。

肉屋の栄二が素早く衣服を取り全裸になりました。高校球児であった栄二の裸は加奈の肉体と
真っ向勝負できるほどに立派なものです。股間の男根はいきり立ち今にも腹にくっつきそうです。
八百屋の健介も裸になりました。日頃肉体を酷使している健介の裸も要所が盛り上りオスの威厳
を見せつけています。栄二の男根を見上げながら加奈が何事か栄二に声をかけ、ソファーの上に
在る彼女のバッグを指差しました。栄二が頷いてそのバッグを加奈に手渡しています。

加奈の両足を肩に掛け栄二がその身体を彼女に股間の間に入れました。男根を手に持って、加奈
の女陰に向けています。栄二はしっかりコンドームをつけていました。加奈がバッグから取り出
し、栄二に手渡したものです。

ゆっくりと男根が進みました。卑猥な音を立てて男根が吸い込まれています。加奈が顔をゆがめ
て、長い四肢を栄二の隆々とした体に絡めています。
栄二の腰が激しく動き始めました。湿った、艶かしい破裂音が部屋中に響き渡り、加奈の悲鳴が
断末魔の発する声に変わって来ています。そして、栄二が痙攣を起こし加奈の上に圧し掛かるよ
うに倒れこみました。


女陰を散々に吸われ、篤に両乳房を翻弄されて、悠里は何度も悲鳴を上げていました。両脚を広
げ男根が欲しいと淫らな言葉を吐き出し始めたのです。もう・・、淑やかな悠里の面影は完全に
吹き飛び、そこには男根を求めて身体をくねらせている妖艶な女が居るだけです。

「よっしゃ・・・、こうなれば俺のものだ・・・
篤ちゃん・・、俺から先で良いか・・・、
そうか・・、すまないね・・・・」

全裸の金治が悠里の股間からゆっくり顔を外し、大股を開いている女を見下ろしています。篤が
悠里の乳房から離れ、テーブルーの側へ移動して、ビールのコップを一気にあおっています。金
治に悠里を明け渡すつもりのようです。

「篤ちゃん・・、悪いね・・、直ぐに終わらせるから・・・、
さあ・・、待っていろよ・・、良い思いをさせてやるから・・・
上品な顔して、『チ○ポ、欲しい・・』なんて、よく言うよ・・、可愛いネ・・・、

おっと・・、忘れる所だった・・・、
女と接する時は、先ずこれがエチケットだからな・・・」

女を見下ろす金治の顔が悠里の愛液でべっとり濡れているんです。唇の周りに付いた愛液を舌で
舐めとりながら金治はなにやら独り言を言いながら、バッグからなにやら取り出し、男根に装着
しています。普通サイズでは不自由を感じるので、彼はいつも特別サイズのコンドームを携帯し
ているのです。

悠里の両脚を一杯に開いて、その中に身体を入れました。60歳を越えている金治の男根は見事
なものです。その先端を女陰で感じ取り、悠里は待っていたものが近づいた来たことを悟り、大
声を上げて、その物の卑猥な呼び方を連呼しました。

「入れて・・、突いて・・ェ、もっと・・・ォ・・」

金治のモノがゆっくり入ってゆきました。最初はそれほどのモノではないと高を括っていた悠里
は慌てました。張り裂けるような緊張感が襲ってきたのです。おそらく悠里にとって今まで経験
した最大サイズの男根だったはずです。

「ああ・・・、大きい・・、どうしたの・・・これ・・・、
ああ・・、とても無理・・、ああ・・・、ダメ・・・、やめて・・
ああ・・止めないで・・、ああ・・」

支離滅裂な言葉を叫んで悠里が騒ぎ始めました。どうやら女の扱いには慣れているようで、二歩
進んで一歩下がる要領で、焦らず、女の様子を観察しながら、男はゆっくりと腰を進めています。

「ギャッ・・・・、痛い・・・・、
ダメ・・・・・ェ・・・」

中ほどまで入った時、金治はそれまでのスローペースを改め、一気に腰を押し付けました。破裂
音が響いて大物が深々と女陰に吸い込まれました。悠里が絶叫して、身体を弓なりに反らせてい
ます。そして、両腕と両脚を男の体に巻きつけています。


[19] フォレスト・サイド・ハウスの住人たち(その2)(36)  鶴岡次郎 :2013/04/21 (日) 17:23 ID:CaE9Lj2s No.2353
それから悠里と加奈は4人の男と何度も交わりました。おそらく、数時間の間に、彼女達の上で
4人の男達・・、正確に言うと金治を除く三人の男はそれぞれ3度以上精液を吐き出したで
しょう。金治は悠里の後、加奈の中で果てて十分になったようで、もっぱら観戦に回っていまし
た。

二人の女を相手に十分に頑張った男達は、さすがに疲れ果て、しばらくの休憩が必要になりまし
た。男達はもう十分楽しんだようで、全裸の女達が側にいても手を出そうとしません。股間のモ
ノもうな垂れています。本来ですとこれで性宴はお開きにして、店を出るべきところですが、ま
だまだやる気満々の女達の様子を見て、ここで女を放り出すわけには行かないと男達は悲壮な決
意を固めて、しばらくの休憩を宣言したのです。


悠里と加奈は準備してきているバスタオルを巻きつけ、男達はショーツを着け、半裸の姿でご馳
走を食べ、飲みました。重労働の後は酒も食事も進みます。半裸姿の男と女はがつがつと食べ、
強いアルコールを喉に勢い良く流し込んでいます。
腹が一杯になると男達の中にようやく元気が戻ってきました。半裸の女を意識するようになった
のです。

先ずはカラオケも楽しむことになりました。加奈と栄二が腰を寄せ合い、仲良く歌いました。ま
るで長年連れ添っている夫婦のような雰囲気が二人から溢れていました。

健介と篤からデュエットを申し込まれ、二人の男とそれぞれ二曲づつ、悠里は歌いました。舞台
に上がると、すかさず男達はバスタオルの下に手を伸ばし、女の局部に触って歌いました。男の
手を迎え入れ、女は身体をくねらせ、タオルを投げ捨て、全裸になって局部から愛液を迸らせな
がら歌いました。男もショーツを投げ捨て、少しうな垂れた男根を裸の女に押し付けながら歌い
ました

男根を裸体に押し付けられ、局部に男の指を受け入れ、それでも悠里はけなげに歌いました。喜
悦で悶えながら、揺れる声で歌う悠里に男達はスッカリ魅了されていました。萎えていた男根が
次第に勢いを増し、もう少しで臨戦態勢を整える状態です。

悠里が遂に我慢できなくなったようで、舞台からよろよろと降り、床の上に裸体を投げ出しま
した。大きく開かれた女の股間から愛液が吹き出ています。

「ああ・・・、がまんできない・・・、
誰でもいい・・、なんとかして・・・、
チ○ポ入れて・・、チ○ポ、ほしい・・・ああ・・・ぁ・・」

健介が跪き、女の股間に顔を埋め、局部を舐め始めました。篤が二つの乳房を独占して舐めたり、
手で揉んだりしています。低い声を出し悠里は体から湧き上がる喜悦を楽しんでいます。おそら
く悠里はもう正常な感覚を完全に失い、性感だけ異常に鋭くなっていると思います。このまま、
二人の男の手で弄ばれ、数え切れないほど頂点に駆け上り、そして、気絶するのです。


60歳過ぎの金治は疲れからか、コックリコックリとしています。猥雑この上ない喧騒の中で金
治は安らかな表情で午睡を楽しんでいるのです。悠里と加奈を抱き、それぞれに巨大な男根の味
を教え、彼女達を気絶寸前まで導き、自らは最期に抱いた加奈の中で果てました。それで、金治
の今日のプレイは完了したのです。満足しきった安らかな表情で金治は眠っています。


どうやら加奈は栄二と気が合った様で、部屋の隅で、皆から少し離れたところに据わり、楽しそ
うに話しこんでいます。

「金さん、お疲れのようだね・・。
最近は何処で飲んでも、途中で寝るんだ・・。

ところで、金さんのアレ、大きいだろう・・、
女性にはたまらないだろうな・・、キャバレーなんかでも・・、
アレ・・、まずいな・・・、
こんな話を女の人の前でしてもいいのかな・・・」

栄二がうっかり口を滑らせています。

「いいの・・、裸で絡み合った仲なんだから・・、
何を話し合ってもかまわないよ・・、
金さんのチ○ポ大きいわよ・・、大きすぎて、恐いほど・・」

加奈が笑いながら、はしたない言葉をわざと使って、栄二を安心させています。


[20] フォレスト・サイド・ハウスの住人たち(その2)(37)  鶴岡次郎 :2013/04/23 (火) 16:41 ID:ehkhc7yw No.2354
軽い気持ちで発した加奈の言葉に、栄二がしんみりした口調で答えました。

「やっぱり、そう思うだろう・・
金さんのアレを見ると・・、女の人はたまらないだろうと思うんだ・・、
いつもかなわないと思うんだ・・」

少し深刻そうな表情を浮かべた栄二を見て加奈が少し慌てています。

「そんな意味で言ったのではない・・、
女は、男の人が思うほどアレの大きさは気にしていない。
好きな人に抱かれるのが一番・・、
私は栄二さんが一番好き・・・」

そう言って、栄二の胸に頭を寄せています。巨根崇拝の気持ちは女性以上に男性が強く、男性の
前で他の男のモノに論評を加えるのは禁物であるとの記事を女性誌で読んだことを思い出し、栄
二に金治のモノが大きいと告げたことを加奈は後悔して、咄嗟の言い訳を言ったのです。

しかし、言い訳のつもりで発した言葉が金治の男根が栄二のモノより巨大であることを認めてい
ることを男に伝えたことになっているのです。事実、両者の間には歴然たる差があって、4人の
男と交わった直後でも金治から与えられた感触は、加奈の女陰の奥に歴然と残っているのです。
当然、加奈も自身の犯したミスに直ぐ気がつき、あわてました、しかし、いまさらどうすること
も出来ないのです。男の胸に頭をつけたまま、加奈はじっとしていました。

「ゴメン、ごめん・・、すねたような言い方は良くないね・・
僕はいろいろな意味で金さんにはお世話になり、
アレの大きさだけでなく、金さんには頭が上がらないだ・・」

何か事情がありそうな栄二の様子ですが、これ以上男性器の話題を続ける気にならなくなった加
奈は黙って聞いていました。出来れば金治の話題から外れることを望んでいるのです。

「あの人、直ぐにアレを見せたがるから・・、
キャバレーなんかでカラオケをやると、直ぐ、露出して、
そうすると、女の子が全員集まってきて、そうなると金さんの一人舞台になる。
それでも、最近は体力が衰えて、女の子を独占することはなくなったが、
昔は凄かったらしい・・・・」

栄二がゆっくりと話し始めました。加奈の思いとは逆に金治の大マラの話題を続けるつもりのよ
うです。

悠里と篤が歌っている騒音が響く中ですから、栄二は身体を寄せ、彼の口が女の耳に時々触れる
ほど顔を近づけています。二人はほとんど全裸状態ですから、激しいセックスの後の強い残り香
が、互いの鼻腔を刺激しているのです。勿論、栄二の手は、加奈の股間にうずまり、亀裂に指が
挿入され、加奈の右手はしっかり男根を握り締めているのです。

「6人の女の子をホテルへ連れ込んで、二時間後には金さん一人でホテルから出てきた。女達が
出てこないので心配したホテルのスタッフが部屋に入ると、部屋の中のいたるところに、全裸の
女が倒れているのを発見した。驚いたスタッフが仲間を呼び集めて、3人がかりで介抱してよう
やく女達は起き上がることが出来た。話を聞くと、金さんのアレで全員、とことん突き抜かれて、
気絶してしまったことが判った。これは二丁目の住人なら誰でも知っている金さんの武勇伝だよ・・」

「凄い・・、六人も気絶させたの・・・
でも・・、私・・、なんとなく想像できる・・・・
私だって・・、あのまま攻め続けられていたら、どうなっていたかわからない・・・」

金治の大マラの話には乗らないと決めている加奈ですが、話の途中から聞き耳を立てるように
なり、興奮していました。そして、鮮明に金治の感触を思い出し、身体を熱くしていたのです。
加奈の女陰に差し込んだ栄二の指が加奈の興奮を的確に感じ取っていました。そして、加奈も
また、栄二の男根がだんだんに硬くなるのを指で感じ取っていました。

「金さんの男根は買い物客の間でも評判だよ・・・。
男には迷惑な匂いだが、家の女房なんかも、『身体がぞくぞくして、濡れてくる』なんて言うほ
どだから、金さんのチ○ポを目当てに、遠方からくる奥様もいるほどだよ、・・と言っても、直
に見ることはできないが、側で彼の匂いをかぎ、彼のチ○ポの雰囲気を感じ取るだけだが、それ
でも満足らしい・・」

加奈が黙って頷いています。栄二の言うことを肯定しているのです。女性にとって金治の香りは
麻薬のようなものだと加奈は思っているのです。


[21] フォレスト・サイド・ハウスの住人たち(その2)(38)  鶴岡次郎 :2013/04/24 (水) 14:44 ID:n7xVWMi6 No.2355
「金さんの奥さんが良く出来た人でネ・・・、
前の奥さんが早くに亡くなって、再婚で、年も20歳近く離れているはず・・、
本当に綺麗な人で、元は新橋で有名な芸者さんだったらしい・・。
噂では、金さんのアレに惚れて、
貧乏な魚屋の後妻に自分で押しかけてきたらしい・・」

金治の大マラが名妓を落とした噂の真偽はともかく、実物を目の当たりに見て、それだけでなく、
それを上下の口で十分味わった加奈には、その名妓の気持ちが痛いほど判ったのです。加奈でも
その立場に立てば、その名妓と同じ道を選ぶと思ったのです。

「静香姐さんと言うのだが、美人を鼻にかけるわけでもなく、良く出来た人で、
商店街では有名人だよ、誰でも姐さんのことを好きになるよ・・・」

栄二が夢見るような目つきで金治の妻、静香のことを加奈に話しています。回りはカラオケの騒
音で二人だけの世界が出来上がっているのです。栄二の様子を見て、加奈にある考えが突然浮か
びました。普段なら他人に対して、それも今日初めて会った人に、決して口にしないことですが、
絡み合い、今も互いの性器を弄りあっている仲ですから、夫婦のような感情が二人の間に出来上
がっているのです。加奈は素直にその質問を口にしました。

「ネェ・・・、栄二さん・・・、
もしかして・・、あなた・・、
静香姐さんと寝たことがあるでしょう・・?」

「・・・・・・・・・」

少し悪戯っぽい表情を浮かべ、栄二をしっかり見つめて加奈が聞いています。栄二はビックリし
て、言葉も無く加奈を見つめています。どうやら図星のようです。

「鋭いな・・、どうして判るの・・・、
もう・・、時効だから、加奈さんだけには言っちゃうけれど・・・、

静香さんが金さんのお嫁さんになったその年の暮れ、金さんが急性胃炎で入院したんだ、当時、
まだ大学生だった俺は、親に言われて金さんの店を手伝いに行った。
その夜・・、静香さんから誘ってきて、一度だけ、ほんのお礼だと言って、抱いてもらった。

実は・・、静香さんにも知られてしまったが、その時が初めてだった・・」

二十年近く前のことだと断りながら、栄二が話しました。静香が最初の女性であることまで栄二
は告白したのです。

「それで・・、一度だけで済んだの・・」

一度だけで終わるはずがないと考えた加奈がストレートに質問しています。栄二が困惑しながら
も、真面目な表情でゆっくり首を振っています。

「大学を卒業して、しばらく銀行に勤めたのだけれど、その間10年近くこっそり会っていた。
年が近かったせいで、静香さんの悩みや愚痴を聞くことが僕の仕事だと、その当時はそう思って、
自分に言い聞かせていた・・。

でも・・、会えば二度に一度は抱かれていた・・。
勿論、金さんへの罪悪感はあったが、それ以上に静香さんを愛するようになっていて、
後戻りは出来ない気持ちだった・・・」

栄二がゆっくり話しています。おそらく他人にこのことを話すのは加奈が初めてなのかもしれま
せん。

「父親が病で倒れて、稼業の肉屋を継ぎ、親類の勧めで家内と結婚することになった。その結婚
式の前日、金さんから話があると呼び出された・・・」

加奈はある修羅場を予想して、それこそ固唾を呑んで、栄二の次の言葉を待っていました。胸に
巻いたバスタオルの下は全裸で、今は乾いていますが、全身に撒き散らされた男達の精液が強い
香りを吐き出し、彼女の陰唇は男根をくわえ込んだ痺れが歴然と残っていて、加奈の気持ちはそ
の余韻の中にいるのです。とても、深刻な話を聞く体勢ではありませんが、加奈の表情は真剣そ
のものです。もちろん、半裸の栄二にも、エロ話をするような浮ついた様子は微塵もありません。


[22] フォレスト・サイド・ハウスの住人たち(その2)(39)  鶴岡次郎 :2013/05/05 (日) 16:03 ID:1Z0QGjvw No.2356
金治からの電話で、近所の喫茶店で会いたいと言われた時、何故か背筋が寒くなる思いに栄二は
捕らわれていました。稼業である肉屋を継いだ時から、商店街の大先輩である魚屋の金治にはい
ろんな意味で助けを受け、それなりに肉屋の商売をやってこれたのは、金治の存在があったから
だと栄二は金治に感謝の気持ちを忘れたことがないのです。それでいて、金治の妻、静香と不倫
の関係を続けていたのです。

結婚を明日に控えた夜、突然金治から呼び出しがあったのです。金治と栄二は、それまでほとん
ど毎日のように他の商店主たちと一緒に近所の居酒屋で飲み会う仲ですから、改まって呼び出し
を受けると、後ろめたいことがあるだけに栄二は背筋が寒くなるほど怖気づいていたのです。

指定された喫茶店は表通りから外れた住宅街にある小さな店で、この時間、サラリーマンの帰宅
時間には少し早く、顧客である学生たちは既に店から引き上げた後で、店内は閑散としていまし
た。

指定した時間前に来て、金治は窓際に座り、一人でコーヒーカップを傾けていました。不安そう
な表情を隠さず、それでも笑みを浮かべて栄二は金治の前に座りました。この時、栄二は32歳、
肉屋を引き継いでから3年経っていました。そして、金治は商店街自治会の会長を務める立場で、
50歳を過ぎて男盛りを迎えていました。

栄二が注文したコーヒーが届くのを待って、金治は型どおり結婚のお祝いを言いました。そして、
結婚のお祝い金を差し出しました。

「・・、これで栄ちゃんも一人前だな・・・
亡くなった親父さんも喜んでいるよ、
これからは二人で、お母さんを大切にしてあげなよ・・」

上機嫌で、金治が話しています。この調子なら、何も起こらないと栄二は内心ほっとしていたの
です。

「栄ちゃん・・、
今日、ここへ来てもらったのは・・、
静香のことで栄ちゃんに話しておきたいことがあるからだ・・」

栄二は口をポカンとあけ、見る見る内に、彼の顔から血の気が引いて真っ青になっていました。
そんな栄二の表情を悲しそうに見つめて、金治はそっと視線を下に向けていました。


「10年前、栄ちゃんに初めて抱かれた後、俺が入院していた病院へやってきて、
静香は俺にすべてを告白した・・。

勿論、俺はビックリした・・。ただ、相手が子供の頃から良く知っている栄ちゃんでは本気で怒
り出すことが出来なかった。それで静香には退院するまで、この話は預かると告げた・・」

金治が笑みを浮かべて、栄二に告げました。栄二は困惑した表情を浮かべ金治を見つめていまし
た。

「退院して、二人でいろいろ話し合った。
静香は栄ちゃんを愛していると言った。
そして、俺と別れるつもりもないと言った・・・。
要するに、二人の男との関係をこれからも続けたいと意思表示したのだ・・・。
このあたりが、芸者育ちの静香らしいといえる・・・。

こんな時、夫たる俺はどうすればいいのだろうね・・・・」

最後に謎のような言葉を吐き、金治は笑みさえ浮かべているのです。栄二は全身から力が抜けて
いくのを感じていました。

「そうですか・・、金治さんは・・、
あの夜のことを・・、知っていたのですか・・・」

そう言うのが栄二にとって精一杯でした。


[23] フォレスト・サイド・ハウスの住人たち(その2)(40)  鶴岡次郎 :2013/05/06 (月) 12:53 ID:xQ6/B6eM No.2357
10年前、一夜限りと決めていた浮気を静香は金治に告白していたのです。そして、その後10
年近く、その事実を隠して静香は栄二との関係を続けていたのです。現に二日前、隣街のラブホ
テルで慌しい情事を済ませた仲です。

〈もしかすると・・・、
この10年間の裏切り行為までも金さんは知っているかもしれない・・、
もし・・、知っているならば、とてもただでは済まない・・・、

僕の結婚式の前日を狙って呼び出したのには、何か訳がありそうだ、
このまま、金さんのペースでことを進めると、僕はとんでもないところへ、
追い詰められそうだ。ここは、とにかく頭を下げることが大切だ・・・〉

笑みさえ浮かべて話している金治の次の出方が判らないまま、栄二はいまさらのように、過去に
犯した罪の大きさに気付き、全身に悪寒を感じるほどの気分になっていました。そして、何事か
決心した表情を浮かべ席から立ち上がりました。金治に攻められる前に、早く白旗をあげる気に
なったのです。

「あの夜、静香さんをそそのかしたのは、全て私の責任です・・・。
私は決して許されることない罪を犯しました・・。
大恩ある金治さんを裏切りました・・。
このことでは、どんな裁きも甘んじて受けるつもりです・・・」

そう言って、栄二はその場に直立したまま、深々と頭を下げました。言葉の上では10年前の一
度きりの浮気を謝罪しているのですが、心の中ではそれから10年近く続いた裏切り行為も含め
て謝罪していたのです。土下座しても足りないほどの気持ちを持っていたのですが、そうすれば
客の少ない店内であっても、あまりにも目立ちすぎ、金治に迷惑をかけることになると栄二は判
断したのです。そんな栄二の様子を金治は笑みさえ浮かべて優しい表情で見守っていました。

「栄ちゃん・・、
今日呼び出したのは栄ちゃんを責めるつもりではないのだ・・」

優しく声をかけ、手をとるようにして栄二を椅子に戻し、金治は栄二の顔を見つめながら話しま
した。

「10年前、静香から告白を受けた時、俺は静香と栄ちゃんの仲を認めることにした。そうでも
しないと、静香は俺と別れて栄ちゃんの下に走るかもしれないと思ったからだ・・・。勿論、そ
のことを告げると、静香は凄く喜んでくれた。そして、俺を誰よりも大切にすると約束してくれ
た。事実、この10年間、静香は俺のことを本当に大切にしてくれた。その意味で、栄ちゃんに
はお礼を言いたいほどだよ・・・」

「・・・・・・・・」

あまりの衝撃で栄二は反す言葉を失い、口をあけたまま金治の顔を見つめていました。今にもそ
の場に倒れそうな雰囲気なのです。

「栄ちゃん・・・、大丈夫か・・、
気分でも悪くなったのか、安心しな・・、
このことで、栄ちゃんを責めるつもりではないから・・。

勿論、これまで、おおきな秘密を抱えた栄ちゃんが悩んでいるのを知っていた・・。
それでも俺はあえて助けの手を差し出さなかった・・、
それが、せめてもの俺の抵抗だったとも言える・・。
少し・・、妬いていたのかもしれない・・・、ハハ・・・・」

「そんな・・・・・、
静香さんは・・・、ご主人の許可を得て・・・、
この10年間、私との関係を続けていたのですか・・・・」

金治のからかいの言葉さえ良く理解できなかった様子で、栄二が間の抜けた質問をしています。
金治が苦笑しながらゆっくり頷いていました。栄二は驚きと当惑で腰が抜けたような気分になって
いたのです。



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