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一丁目一番地の管理人(その29)

[1] スレッドオーナー: 鶴岡次郎 :2012/06/16 (土) 14:20 ID:jmbiKYhs No.2250
朝森の所へ戻ってきた敦子はむしろ積極的に、朝森にとって空白の半年あまりのことを語りつく
しました。露天商の仲間に竹内ともども拾われて、彼らと家族同様の、いやそれを越えた関係を
築き、敦子は明らかな変貌を遂げていました。敦子自身その変化を自覚していて、新しい彼女自
身に誇りさえ持ち始めていたのです。

敦子にとって、朝森と一緒に暮らすことが最大の願望でした。そして心身ともに変貌し、成長し
た彼女を、彼が受け入れてくれるなら、この上の幸せはないと思っていたのです。しかし、一方で
は、いかに朝森でも、男に抱かれると心と身体が分離して、その瞬間、夫を忘れ、相手の男に惚
れて、堕ちてしまう敦子の体質を、易々と受け入れることは難しいだろうと、敦子は観念してい
たのです。

自身の特異体質を抑え朝森についてゆくか、自分に忠実に生きるため、朝森の下を去るか、敦子
は大きな賭けをするべく、敦子を大きく変貌させた半年の経験とその特異体質の片鱗を夫、朝森
に曝しだしたのです。

結局敦子の賭けは、見事に成功しました。異常な経験を積んで変貌し、成長した敦子を、朝森は
むしろ喜んで受け入れたのです。物語はいよいよ最終章に入ります。最期までご支援下さい。


毎度申し上げて恐縮ですが、読者の皆様のご意見、ご感想は『自由にレスして下さい(その
11)』の読者専用スレにご投稿ださい。多数のご意見を待っています。    

また、文中登場する人物、団体は全てフイクションで実在のものでないことをお断りしておきま
す。

発表した内容の筋を壊さない程度に、後になって文章に手を加えることがあります。勿論、誤字
余脱字も気がつけば修正しています。記事の文頭と、文末に下記のように修正記号を入れるよう
にします。修正記号にお気づきの時は、もう一度修正した記事を読み直していただけると幸
いです。

  ・ 文末に修正記号がなければ、無修正です。
  ・ 文末に(2)とあれば、その記事に二回手を加えたことを示します。
  ・ 1779(1)、文頭にこの記号があれば、記事番号1779に一回修正を加えたことを示します。
                                      
                                      ジロー


[19] 一丁目一番地の管理人(437)  鶴岡次郎 :2012/07/15 (日) 15:58 ID:kfA5WQT2 No.2268

「翌朝・・・、主人が優しく私を抱き締め、
『・・・乱れる由美子が好き・・』だと、言ってくれた。
『こんなに由美子をインランに育ててくれた人にお礼を言いたい・・・』
冗談だと思うけれど、真顔でそんなことまで言ってくれたの・・。

私・・、最初、からかわれているのだと思った。
でも、次の夜も、その次の夜も、汚いはずの私の身体を主人は抱いてくれた。
私は狂いに狂った・・・。
そして、結局、以前にも増して、私達の仲は上手く行くようになった。

インランな本性を全てあらわに出した私を、主人は優しく受け入れてくれて、
それを可愛いと言ってくれたの・・、
私は主人を信じて、私のありのままをさらけ出し、彼に尽くすことを決めた・・」

そこで由美子は口を止め、喜美枝の反応を確かめていました。電話の向うで、喜美枝が泣いてい
るようでした。由美子は電話を持ったまま、待ちました。由美子の話から喜美枝が何かを感じ取
り、伍台とのデートに賭ける決意を言い出すのをじっと待っているのです。


「由美子さん・・・、
一つ聞いても良い・・・?」

喜美枝が思いつめた調子で口を開きました。

「一ヶ月もその男と付き会っていて、
赤ちゃんは出来なかったの・・?
避妊はどうしていたの・・・?」

喜美枝の質問は唐突な内容でした。由美子の描いたシナリオからは外れる質問内容でした。それ
でも、由美子は落ち着いてありのままを答えました。

「当時、私は心も身体も幼かったけれど、避妊には気を配る知恵だけは、結婚前から、ある人に
教えられていて、専門医に調合してもらった避妊薬を常用していました。

私達は昼夜なく狂ったように絡みあっていましたから、コンドームなどを使っていれば、手違い
が必ず起きていて、私は間違いなく妊娠していたと思います。そうすれば、私の人生はそこで大
きく狂ったはずです・・」

喜美枝の質問に答えながら、由美子は喜美枝の離婚の原因を遂につきとめたと・・、思っていま
した。そして、思い切って、そのことを口に出しました。

「喜美枝さん・・・、
間違っていたらゴメンナサイ・・・、
もしかして・・、
お腹に赤ちゃんが出来たので離婚を決めたのですか・・?」

「・・・・・」

電話の向うで喜美枝がびっくりして言葉を飲んでいる雰囲気が伝わって来ました。

「今まで、誰にも話したことがない事実だけれど、
由美子さんのご推察の通りよ・・・、

十分注意していたつもりだったけれど・・・、
後で考えると、彼が意図的に仕込んだらしく・・・、
気がついた時は3ヶ月に入っていた・・・・

浮気をしただけでも伍台の人格を踏みにじっているのに、
その上その男の子を身篭ったと判れば、
伍台は勿論、両親の社会的生命を断つことになります。
罪深い私には、伍台にお願いして離婚してもらう以外、選択肢がなかった・・」

イタリア男、アダモの甘い言葉と愛の技に引きずりこまれて、喜美枝は不注意で妊娠してしまった
のです。それに気がついた時、喜美枝は奈落の底に叩き込まれました。そして、どうやら妊娠は
アダモが計画的に仕込んだものだと判った時、アダモへの思いが急速に冷め、その反動で伍台へ
の強い愛情をいまさらのように感じていたのです。しかし、事態は取り返しのつかない状態まで
進展していたのです。誰に相談することも出来ない喜美枝は悲壮な決意を固めたのです。


[20] 一丁目一番地の管理人(438)  鶴岡次郎 :2012/07/16 (月) 13:16 ID:jmbiKYhs No.2269
お腹が目立たない内に全てを処理しなければいけないのです。喜美枝に許された時間は僅かしか
有りませんでした。伍台には、浮気が本気になったことを告げ、離婚話を切り出したのです。勿
論、伍台も喜美枝の両親も反対を通り越して、ただ当惑するだけでした。それでも、喜美枝は頑
なに離婚を望みました。

男が出来たことが離婚を決意した原因だと理解しながらも、喜美枝の態度に浮ついた様子が微塵
もなく、むしろ思いつめた悲壮感が漂っているのを不審に思いながら、伍台は喜美枝の希望を受
け入れることにしました。二人の子供の親権も喜美枝に譲ったのです。

一方喜美枝は伍台と離婚話を進めながら、アダモとも別れる準備を始めていました。そんな矢先、
アダモの店が倒産したのです。傷心を抱えてイタリアに帰るアダモを喜美枝は冷静に見送ったの
です。もちろん、この時、喜美枝のお腹の中に彼の子が宿っていることをアダモは知りませんで
した。

身篭った子は一人で育てる決意を喜美枝は固めていました。しかし、不幸は続くもので、アダモ
が国へ帰った一ヶ月後流産してしまったのです。この時点で初めて喜美枝は母親だけに妊娠の事
実を告げ、助けを求めたのです。

こうして、アダモとの恋は喜美枝の心と体に大きな傷を残して終わりました。そして、喜美枝は
生涯を費やして、伍台への罪を償う決意を固めていたのです。

「由美子さんのようにしっかり避妊を心がけていれば、
伍台との決定的な破局だけは避けられた可能性が高いと思います。
誰を恨むことも出来ません。全て、私自身の責任です・・・」

由美子が対処したように、喜美枝も避妊を心がけてさえいれば、自ら別れ話を切り出し、強引に
離婚劇を仕立て上げる必要がなかったのです。アダモとの浮気だけに止めておけば、伍台との仲
が決定的な破局に追い込まれることは防げたかも知れないのです。

「未だ若かった由美子さんが、良くそこまで配慮出来たのね・・、
誰かに教えられたと言っていたけれど・・」

「ハイ・・・、
小学5年の時、叔母から教えられました・・」

20年以上前のその日の出来事を由美子は昨日のように覚えているのです。お祝いの赤飯と鯛の
姿焼きが準備され、叔母ゆり子と父、そして由美子の三人でお祝いをしたのです。笑みを浮かべ
た父の瞳が濡れていたのも由美子はよく覚えています。そして、夜、由美子の部屋を訪ねてきた
叔母が、珍しく改まった口調で教えてくれたのです。

「おめでとう・・、これで由実子も一人前の女だよ・・。

女はネ・・・、
子供を産むことが出来るの・・、
これは神様が女性に与え下さった最大の能力だと思う。

それだけに、この能力の使い方を間違えると、
女性は立ち上がれないほどのダメージを受けることになる。

妊娠、出産は女の意志で決めること。
このことだけは、女として絶対忘れないように・・・
亡くなったお姉ちゃんに成り代わって、このことだけは伝えておきます・・・」

鶴岡と結婚して、二人の娘を授かり、その後複雑な男性関係を展開することになったのですが、
由美子はいつでも叔母、ゆり子の言葉を忠実に守り続けているのです。

「そう・・・、
幼い由美子さんにそのことを教えた叔母さんも、
その言葉を忠実に守っている由美子さんも、立派ね・・

私は高価な代償を払って、そのことの大切さを教えられたけれど、
由美子さんは、小学生の頃からその心構えを作っていたのネ・・」

何度もうなづきながら喜美枝がつぶやくように言いました。そしてしばらく頭を垂れて、何事か
を考えていました。電話の向うで由美子は喜美枝の次の言葉をじっと待っていました。

やがて、意を決した表情で頭を上げた喜美枝が、ゆっくり口を開きました。

「私・・、必死で子育てをしてきました。
伍台から託された子供達はそれなりに立派に成長してくれました。
これで許されたとは思いませんが、
このままで、女を終えたくない気持も強いのです・・」

それまで、打ちのめされたようにうな垂れていた喜美枝がようやく立ち直ったようです。由美子
のアドバイスに何かをつかんだ様子もうかがえます。また、長い間隠し通した妊娠のことを由美
子に告白したことも彼女の肩の荷を降ろす効果があったようです。彼女の声に張りが出ているの
です。(1)


[21] 一丁目一番地の管理人(439)  鶴岡次郎 :2012/07/17 (火) 12:51 ID:jkqM7e5A No.2270
2269(1)

由美子の浮気話を聴いて喜美枝は癒されていました。実は、由美子の話を聞くまでは、伍台に会
えば、どんなに燃えても、何とか繕って、イタリア男の手で開発された喜美枝の素顔は絶対表に
出さないと決心していたんです。それでも、本当にそれでいいのか、女の感性を殺して伍台との
新しい生活を獲得することがいいのか、喜美枝は悩み続けていたのです。

悩んでいる喜美枝に、由美子の告白は一筋の光明を与えました。由美子のように誠実に自身をあ
りのままをさらけ出せば・・、頑張って伍台に誠意を見せれば・・、喜美枝にも道が開けるかも
しれないと思い始めていたのです。もしかして、由美子の夫である鶴岡のように、伍台がみだら
な喜美枝を好んでくれる可能性がゼロではないと思い始めていたのです。

「もし、伍台がもう一度私を受け入れてくれるのなら・・、
そのチャンスに賭けたい・・、
伍台の気持をもう一度、引寄せたい・・・

そして・・、出来ることなら・・・、
由美子さんのように、自由に、私の女自身を彼にさらけ出したい・・、
でも、その一方で、そんなことをすればあきれ果てた彼に見放されるかもしれないと、
心配になるのです。

こんな気持でいるのですが、自信がもてなくて、何も決められないのです。
由美子さん助けてください・・・。
私・・、由美子さんの言うとおり行動します・・・」

今、新たに訪れたこのチャンスをぜひ実らせたい、そのためには、由美子に頼り切ろうと喜美枝
は咄嗟に心に決めたようです。

電話の向こうで深々と頭を下げる喜美枝の熱意を由美子は十分に感じ取っていました。そして、
喜美枝も伍台と同じように、相手の気持ちに合わせようとして、彼女自身の気持ちを封じ込めよ
うとしているのに気付いていたのです。

本質は生真面目な伍台と喜美枝が、互いに相手を思うあまり、互いの思いとは違う方向に歩みは
じめて数年過ぎたのです。そして、ここで立ち止まり、もう一度寄りを戻すことを考え始めたの
です。『同じ過ちを犯させてはいけない』、由美子はそう考えました。

そのためには、二人が自身の殻を破り、自らの欠点も、恥部も、相手に曝すことから始めるべき
だと由美子は考えたのです。

〈喜美枝さんは考えすぎです。
・・・何も考えないで、自分自身をさらけ出すことです。
そうすれば、伍台さんもきっと理解してくれると思います・・〉

・・と、このように、喜美枝の求める答を理屈っぽく説明しようとしたのですが、賢明な喜美枝
はそんな言葉は既に自身でも考え付いていて、共感しないだろうと、由美子は別の説明方法を考
えたのです。


「主人と伍台さんが電話で話しているのを、隣の部屋で聞いていたら、
断片的で、確かなことは判らないけれど・・・、
『・・見せしめのため、毛を全部剃ってしまえ・・』と、
主人が言っていた・・」

「エッ・・、嫌だ・・、そんなこと・・・」

「フフ・・・、
喜美枝さん・・、本当に嫌なの・・?」

「由美子さんまで・・・、嫌ネ・・。
でも、由美子さんには隠せないわね・・、
全部・・、話してしまおうかな・・・、フフ・・・・・」

少し興奮した面持ちで喜美枝が話しています。女同士であっても、こうした浮いた会話は喜美枝
にとっては実に数年ぶりのことなのです。その効果もあって、喜美枝の閉ざされていた女の扉が
ゆっくり、軋みながら開いているのです。このことを由美子は計算しているのです。


[22] 一丁目一番地の管理人(440)  鶴岡次郎 :2012/07/18 (水) 12:06 ID:ED/uktXY No.2271

「恥ずかしいけれど全部告白します・・。
それが出来ないようでは、由美子さんの足元にも近づけませんから・・、
思い切って、淫らな私の全てを話します。
でも・・・、聞けば、きっと、私を軽蔑すると思います・・」

何度か躊躇しながら、それでもようやくその決心がついたようで喜美枝は話し始めました。相手
の顔が見えない電話での会話であったことも、この際、喜美枝に幸いでした。

「アソコを剃られることには、
私・・・、慣れています・・・。

三日に一度、アダモに剃られていた・・・
ああ・・、言ってしまった・・・・、
恥ずかしい・・・・」

少し上ずった、かすれ声で喜美枝が告白しています。

「彼・・・、アソコを舐めるのが何よりも好きで・・・、
それで・・、毛がない方が味が良いと言うのよ・・・

最初は恥ずかしかったけれど、すっかりそうすることに慣れて、
剃られるのは、本当は、大歓迎なの・・・、
私って・・、インラン・・・?」

「インラン、とってもインランよ、
つるつるのアソコを舐めてもらうのが大好きなのでしょう・・・、
私など、かなわないほど変態よ・・・。

きっと、素顔の、そんな喜美枝さんに接することが出来れば、
伍台さん、泣いて喜ぶわよ・・・、
きっと、アソコを剃るのだって、大好きだと思う・・」

「そうだと、良いんだけど・・・」

「伍台さんの気持を心配しているようだけれど、
そんなに彼の気持を気遣う必要はないと思う。

だってそうでしょう・・、
やり手のイタリア男の手でもてあそばれて・・、
ゴメンナサイ・・、下品な言葉を使って・・・」

「いいのよ・・、由美子さん・・、
本当のことだから・・・、
あの頃・・、私・・、本当に狂っていた・・・」

「他の男を知って、喜美枝さんが女として、驚くほど成長して、
インランになったことを伍台さんは十分承知をしていると思う。
そのことを知った上で、元妻を食事に誘ったのよ・・。

何故、あなたを誘ったか・・、判る・・・?」

「・・・・・・・・・」

電話の向うで喜美枝は息を詰めて、由美子の次の言葉を待っていました。勿論、この質問の答を
喜美枝は持っているのです。その答が正解であることを願いながら、喜美枝は受話器を握り締め
ているのです。

「この疑問に答える唯一の説明はこうだと思う。

伍台さんも、主人と同じ種類の男なのよ。
本音をなかなか明かさないけれど、
ああ見えて、他の男に抱かれた、浮気好きで、インランな女房が大好きで、
そんな妻を喜んで抱くことが出来る貴重な男なのよ・・・」

「・・・・・・・・」

喜美枝の期待したとおりの答を由美子が言うのを聞いて、喜美枝は大粒の涙を流していました。

「だから、インランな喜美枝さんを歓迎してくれるはず・・・。
浮気相手がいたことを恥じないで、むしろ、その事実を女の勲章だと思って、
何も考えないで、彼の腕の中で、おもいきり乱れなさい・・」

「私・・、多分、伍台に抱かれると、自分を抑えることが出来ないと思います
彼・・、アダモに教えられたカラダの喜びが抑えられないと思います。

それで、伍台に会うのがとっても恐かったのです・・・。
淫らな私を見れば、伍台はきっとその場で私を突き放すだろうと、不安だった。

由美子さんの話を聞いて、決心がつきました・・。

私、伍台のためなら、死ぬ気で頑張れます・・・

彼の前で、私の全てをさらけ出します。
嫌われることになっても、インランな私の全てを曝します・・。

あの事件以来、すっかり忘れていた女を飾る習慣を取り戻します。
大好きなイタリアン・ファッションを着ることにします。

デイナーには胸が半分見えるようなワンピースを着て行きます。
下着も赤いTバックにします。
抱かれたら・・、思い切り乱れます・・・」

泣きながら喜美枝が話していました。由美子は黙って聞いていました。


[23] 一丁目一番地の管理人(441)  鶴岡次郎 :2012/07/21 (土) 16:10 ID:tRH2oZVE No.2272

それから、ひとしきり話が弾み、女同士の気安さからか、由美子は過去に経験した男の話をかな
り露骨に披露しました。それが由美子が仕掛けた呼び水だと判っていながら、喜美枝も負けずに
恥ずかしい話を告白し始めました。こうして、二人の女は競い合って淫らな体験を話すことに
成ったのです。

「そう・・、そうなのよ・・・
男って、不思議な生き物ネ・・・、
あの気持は女には判らない・・・。
大切な自分の女を他の男に曝したがるのよネ・・・、

それで由美子さん・・・、
大勢の男の前で、指で開いて、アソコの中まで見せたの・・・、
凄い・・、由美子さん・・、興奮したでしょう・・・。

実は・・、由美子さんほどでないけれど、
私もその経験が少しあるの・・・。
私・・、言っちゃおうかな・・・
ハダカを見られた話なら、取って置きの話が私にもあるのよ・・」

ストリップ劇場に出演した由美子の話を遮るように喜美枝が話し始めました。

「在日のイタリアの仲間が時々マンションに来ていた。
ある日、私がキッチンでお酒の支度をしていると、居間にいる男達が騒がしいの、
何事かと顔を出すと・・・、男達がニヤニヤして私を見るの・・、

何と・・、アダモがネ・・
私たちの絡んでいる恥ずかしい写真を、仲間の男達に見せているのよ・・、
誰にも見せない約束で撮った写真だから・・、
後で自分で見ても、恥ずかしさで身体が震えるような写真ばかり・・、

一杯両脚を開いて、指でアソコを開いている写真とか、
彼のモノを咥えて微笑んでいるのもあった。
極め付きは、喘ぎ声がばっちり入ったビデオまで披露してしまった。

逃げ出すわけにも行かないから、アダモの側に座っていたけれど、
男達が私の身体をじろじろ見て・・、とっても恥ずかしかった・・・

ビデオの途中で・・、アダモがいきなりキッスをしてきて・・・
彼が酷く興奮しているのが判った・・・
夢中で彼にしがみ付いていた・・」

喜美枝の声は弾んでいて、嬉しそうなのです。


[24] 一丁目一番地の管理人(442)  鶴岡次郎 :2012/07/25 (水) 13:34 ID:WEEqpOjs No.2273

「フフ・・・、
男は皆おんなじネ・・・、
どういうわけか、女房の乱れた姿を他人に見せたがるのよ・・、

私はそんな男の癖が嫌ではないけれど、
喜美枝さん・・、その時、どんなだった・・・、

もしかして・・、ビショ、ビショだった・・?」

淫蕩な口調で由美子が質問しています。喜美枝は完全に興奮状態です。

「ああ・・・、由美子さん・・・、イジワル・・・ゥ・・。
ああ・・・、あの時のことを・・・、思い出します・・。

いけないことだと判っていながら、
アダモの手が私の衣服を脱がせ始めた時、
私は抵抗しなかった・・・。

ブラウスを取られ、ブラを押し上げられて、乳首を吸われた・・。
そうなると、もう・・・ダメ・・・」

話しながら、当時を思い出して、喜美枝はスッカリ濡らしていました。そして、電話での会話で
ある利点を生かして、彼女の指が股間に伸びているのです。

「彼の手がスカートの裾にかかり、お腹のところまで巻き上げられた。
ひも付きTバックの前がびっしょり濡れているのが自分でも判った。

男達にそこを見られていると思うと
カッとなって・・、愛液が音を発して噴出していた。

もう・・、行きつくところまで行くつもりになっていた・・・。
ショーツの隙間からアダモの指が入ってきた・・、
私・・、自分で両脚を広げていた・・・、
スケベーでしょう・・・・。

指で一杯にそこを開かれて、男達が覗きこんでいた・・・。
新たに噴出した愛液を見て男達が何事か叫んでいた・・。

そして、男達の前で、アダモのアレを深々と受け入れていた・・・
教えられていたイタリア語で怪しい言葉をいっぱい吐いていた・・

ああ・・・、たまらない・・・」

由美子の受話器に喘ぎ声が聞こえるほど、喜美枝は興奮しているのです。

「気がついた時は、男達はその場から居なくなっていたけれど、
彼らには、私の全てを見られてしまったのです・・。

それからしばらくは、彼らに会うのが、とっても恥ずかしくて・・・、
でも・・、彼等はそれ以降ずっと紳士的につきあってくれました。

後で判ったことですが、男達は真面目なイタリア人で、
東洋系素人女のアソコが見たかったらしくて、
アダモに頼み込んだらしいの・・。

これから先、あんな経験は出来ないかもしれません・・、
そう思うと・・、女として・・、チョッと寂しい気分になります・・・

そうだ・・、こんなことも有りました・・。
アダモと車の中でキッスをしている時、お互いに興奮して・・、
彼が求めてきて、私も拒否しなかった・・・

夜の8時を過ぎた頃で、
住宅街の路上に止めた車の側を帰りを急ぐサラリーマンが何人も通っていた。
そんなところで抱かれるのは初めてだったけれど、
私・・、彼の指をアソコに感じながら、彼のモノをしっかり咥えていた・・」

喜美枝を縛り付けていたタガが外れたようで、堰を切ったように喜美枝はアダモとの体験談を
しゃべり始めました。彼女の話を聞いていて、アダモが決して喜美枝を粗略に扱っていなかった
ことに由美子は気が付いていました。


[25] 一丁目一番地の管理人(443)  鶴岡次郎 :2012/07/31 (火) 11:37 ID:GT63kYYI No.2275

暇を持て余した有閑マダムと独身のオーナーシェフ、このシツエイションで想像されるのは男と
女のただれた愛欲情景で、いずれ女の体に飽きが来たイタリア男が女を捨てることになると誰し
もが想像するのです。ところが、喜美枝の話を聞く限りではアダモは真剣に喜美枝を愛し、早い
時期に将来を共にする覚悟を決めていたとようだと由美子は理解したのです。それほど、アダモ
は純粋で、ひた向きな愛情を喜美枝に捧げていたのです。

アダモは喜美枝を彼好みの女に仕立て上げようと懸命に努力しました。ファションは勿論、化粧
から歩き方までアダモは喜美枝に細かく要求しました。彼と一緒にいる時は、スカートの下には、
下着と呼べないような小さな布を着けさせ、それが男の仕事だと思っているように、絶えず彼の
指が喜美枝の下半身に触れていたのです。

日本の男と決定的に違うのが唇の使い方でした。キッスは勿論ですが、手の指先から、足の指先
まで、女の全身に唇を這わせ、根気強く女を嘗め回したのです。女はそれだけで何度も天国へ上
り、身体中の水分をほとんど吐き出していたのです。

アダモのイタリア流トレーニングが行き届いてくると、喜美枝はすっかり変貌していました。そ
れでなくても目立つ豊かな肢体が、セクシイなイタリアファッションで包まれると、街中の男が
彼女に視線を集めました。初めは恥ずかしがっていた喜美枝は直ぐに見られる楽しみを憶え、下
着や、豊かな乳房を、見知らぬ男達に巧みにちらつかせる技と工夫を直ぐにマスターしていたの
です。

一時間も街を歩くと、男達の視線を全身に感じ取り、喜美枝はいつもしとどにカラダを濡らして
アダモのアパートに戻っていました。そして、部屋に入りアダモを見ると自ら男にしがみ付き、
全身を男に預けて狂ったのです。伍台と暮らしていた貞淑で、物静かな主婦の面影はどこかに吹
き飛んでいたのです。


喜美枝は楽しそうに、止め処なく、アダモとの生活を由美子に語り続けました。由美子は時々冷
やかしの言葉を挟みながら喜美枝の話を聞いていましたが、頃合を見て、ある思いを込めて質問
しました。

「彼・・、真剣に喜美枝さんを愛していたのね・・、
最初から結婚を真剣に考えていたと思う・・・
喜美枝さんは彼のことをどう思っていたの・・・?」

「エッ・・、彼のこと・・・?
どう・・・て・・」

興奮した体に冷水を浴びせられたように、電話口の向うで喜美枝が口ごもりながら返事をしてい
ます。それまでの淫らな口調とちがって、由美子の真面目な質問に困り果てている様子です。そ
の話題には触れて欲しくない様子なのです。


「伍台が単身赴任して、寂しさと同時に開放感を感じて、
味に惹かれて通い詰めていた彼のレストランで何度目かの誘いがあって、
なんとなくその気になって・・、ある夜、抱かれた・・、
一回きりだと自分自身に言い訳を言っていた・・・」

覚悟を決めたようで、触れられたくない過去の恥部を由美子に話す気持になったようです。喜美
枝は真面目な口調で話し始めました。


「それまで経験しなかったほど、丁寧に愛撫されて、
この時、初めて私はセックスの良さを知った・・・。

アダモに惹かれたことは確かだけど、
恋に落ちたのかと問われると、そうでなかったと答えることになる。
でも、彼とのセックスに強く惹かれたことは間違いない・・・」

初めて知ったカラダの喜びと、華麗なセックステクニックに喜美枝は心も身体も奪われていたの
です。

「でも・・、妊娠したことを知り、私は目が覚めた・・。
彼の子を身篭ることなど、考えてもいなかった。
妊娠したことで、彼への愛情が完全に消えた。

残るのは自己嫌悪と・・、
私をこんな立場へ追い込んだ彼への恨みだけだった・・・」

喜美枝は一言一言考えながら、当時を思い出しながら話しています。由美子はただ黙っていま
した。

「アダモが国に帰る時も、彼の後を追う気持ちはなかった・・。
これから先、どう生きて行くか、何も考えることが出来なかった。
ただ、お腹の子供のことを考えると不安で、
死んでしまいたいと、何度も思った・・・・」

電話の向うで当時を思い出し、涙声になっている喜美枝の声を由美子はただ黙って聞いていま
した。この無言が由美子が出来る唯一の抗議の姿勢だったのです。


[26] 一丁目一番地の管理人(444)  鶴岡次郎 :2012/08/03 (金) 11:40 ID:rkE8knOs No.2276

「由美子さん・・、
酷い女だと思っているでしょう・・、
私は女の風上に置けない、ダメな女なのです・・」

「・・・・・・」

どうやら喜美枝は由美子の沈黙の意味を理解している様子です。

「流産と判った時、私は初めて一連の事件に真剣に向き合うことが出来ました。
そして、この時初めて、大きな間違いを犯したことに気が付いた・・。

由美子さんが今感じておられるように、
当時の私は思い上がったバカな女でした。
ただ体の快楽だけを求めて、その結果大切な夫の愛情を裏切ってしまった。
それだけでなく、当時の私には男の真心が見えていなかった・・。

子供を失い、その時初めて、その子を授けてくれた男の愛情を改めて知らされたのです。
そのことに気がついた時は、既にその男は手の届かない遠くへ行っていた。

なに不自由ない生活を保証してくれた夫、伍台を裏切り、
ただ肉の快楽を求めた女・・・、
そんな女を真剣に愛し、一緒に暮らそうと、子供まで授けてくれたアダモ、
私はそんな優しい男達の愛情に何一つ応えていなかったのです・・。

何の取り得もない、少し見映えが良いだけ女なのに、
男達にチヤホヤされるのは当然だと思い上がっていました

人の心を理解することが出来ない、
性欲に狂ったバカな女なのです・・・・。
私のせいで、伍台にも、アダモにも・・、
取り返しのつかない大きな迷惑をかけました。

男達から見向きもされなくなった今・・、
初めてそのことに気がついているのです。
遅すぎますよネ・・、バカな女です・・・・」

「・・・・・・・」

喜美枝が特別性質(たち)の悪い女だと由美子は思っていません。それどころか性格も、頭脳も
人並み優れた女性だと思っているのです。そんな喜美枝でさえ、性欲に翻弄されると、後になって
当の本人が眼を背けるような身勝手な行動をすることになるのです。
女なら誰しも彼女と同じ過ちを犯す可能性が高いと由美子は思っているのです。それが、持って
生まれた女の性、女の業だと由美子は考えているのです。

「由美子さん・・、
こんな私でも、伍台に会う資格があると思いますか・・・?」

「男と女のことは、ある境界を越えると、他人は入り込めなくなります。
喜美枝さんのケースも、私がアドバイスできる範ちゅうを超えています。

ただ・・、一つ言えることは、
伍台さんは全て承知の上で、喜美枝さんをデイナーに招待したのです。
私なら、彼の気持を信じて、在りのままの自分を彼に曝します。
男の大きな気持にこの際甘えるのも女の特権だと思います。

後は喜美枝さん自身が、勇気を持って決めるべきです」

「判りました・・・。
それだけ聞けば、十分です。
彼に裸でぶつかってみます・・。

それで・・、一つ、由美子さんにお願いがあります。
もし・・、彼が受け入れてくれたら・・・、
いいえ、彼との仲が決裂しても、
これから先、由美子さんのお友達でいたいのです。
よろしいでしょうか・・・?」

「勿論、喜んで・・、
伍台さんを交えて、私の家でお食事会がもてたらいいですね・・」

二人の長い電話会議は終わりました。喜美枝は久しぶりに戦う女に戻っていました。


[27] 一丁目一番地の管理人(45)  鶴岡次郎 :2012/08/06 (月) 14:02 ID:gRjosl/k No.2277

一方、由美子への電話依頼を終えた伍台の気分は高揚していました。これで喜美枝とのデートの
準備は全て完了したのです。

僅か一時間前、柏木管理官に会うまでは、生涯の敵、真黒興産を追い詰めながら、今一歩で取り
逃がしたことを悔やんで、〈あの時、・・・しておけば良かった・・、ダメだな・・、後のなって
こんなことに気付くようでは・・、僕はまだまだ、未熟だ・・〉と、くよくよと悩んでいたので
す。そして、新たな仕事への意欲が目に見えて落ちていたのです。

それが、今は違うのです。喜美枝と食事の約束をした、ただそのことだけで、彼自身でも驚くほ
どの覇気が湧き上がり、仕事への意欲が増していたのです。伍台は山のように積まれた書類に向
かいました。先ほどまでは、この書類の山には気付かないふりをしていたのです。

そして、あれほど思いつめていた真黒興産へのこだわりが、嘘のように彼の中で消えていたので
す。手痛い敗北を味わった事件をより冷静に見ることが出来るようになり、真黒興産も数ある容
疑者の一人・・、被疑対象の一つ、として見ることが出来るようになっていたのです。

これから先、〈・・取り逃がした売春組織の捜査に取り付かれた参事官・・〉と、陰口を叩かれ
ることはなくなると思います。どうやら、伍台はまた、一歩大きな成長を遂げたようです。


その翌朝、喜美枝から由美子に電話がありました。

「由美子さん・・・、
今ホテルから連絡しています。
彼はもう・・、役所へ出勤して・・・、
私・・、一人きり・・・」

由美子は正直ほっとしていました。

「あのネ・・・、
私・・・、剃られちゃった・・・、
フフ・・・、今、とっても幸せ・・・」

それだけ言って喜美枝はそこで言葉を飲みました。言おうか止めようか、少し迷っている様子
です。

「私・・・、言えなかった・・・・、
妊娠したことは言えなかった・・・。

これから先、この大きな罪を私一人でお墓まで持って行きます。
そして、どんなことがあっても、こんな間違いは二度と犯さないようにします」

「・・・・・・・」

由美子はただ黙って喜美枝の話を聞いていました。多分、その立場に立てば由美子だって、喜美
枝と同じことをするだろうと思っていたのです。

「また連絡します・・・。
今度は、もっと良い連絡が出来ると思います・・」

明るい声で喜美枝は一方的に宣言し電話を切りました。由美子の瞳に涙が溢れていました。


[28] 新しいスレを立てます  鶴岡次郎 :2012/08/06 (月) 14:24 ID:gRjosl/k No.2279
新しい章へ移ります。   ジロー


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