フォレストサイドハウス(その25)
20 フォレストサイドハウス(その25)
鶴岡次郎
2020/01/16 (木) 13:40
No.3258

それから二日後、沙織から佐王子に連絡が入り、その日の内に沙織は佐王子の店へやってきました。
その日と、次の日、佐王子や、スタッフからソープ嬢の基本を教えてもらい、入店して三日目から、
沙織はお店に出ました。

最初のお客は恒例通り佐王子の息がかかった遊び人の武藤で、沙織は3時間余り武藤に翻弄されまし
た。もちろんこんなすごい男に抱かれたのは沙織にとって初めての経験です。自分の部屋でほとんど
気絶して、裸で倒れているところへ、仲間のソープ嬢、佳代が様子を見に入ってきました。

「あら、あら、思った通りね…・、
大丈夫…?
それに・・、凄い匂いだね・・・、
あの人に抱かれると誰でもこうなるのよ・・・」

武藤の男根で貫かれ、気を失ってしまい、彼が部屋から出て行ったことも気がつかなかったのです。
ぽっかりと口を開けた膣から濁った愛液が流れ出しています。愛液で濡れた体から、男女の愛液が混
じり合って異様な匂いが発散されています。

「ああ・・、佳代さん…
ああ・・、ダメ…・、立てない…・」

起き上がろうとして、腰が立たなくて両脚を宙に浮かせて背中を下にしてベッドに倒れ込んでいま
す。倒れたはずみで股間から、白く濁った愛液の名残が床にしたたり落ちています。

「ああ・・、無理しなくてもいいよ・・、
そのまま、そのまま・・、
横になっていると直ぐ立ち上がれるようになるから・・、
足腰がしびれて、使い物にならないだけだからね‥」

笑いながら佳代が歩み寄って、優しく沙織の体に触り、ベッドに横にならせています。

「凄い悲鳴が廊下にまで聞こえていたから心配していたのよ‥
多分・・、気を失っていると思っていたけれど・・、
案外元気そうで、安心した…」

濡れた沙織の体をタオルで拭きながら佳代が優しく声をかけています。四肢を緩めて、沙織は佳代に
全身を預けています。

「あの人は特別・・、
あの人に抱かれると、その日は仕事にならないのよ‥
事前に教えておけばよかったわね・・・、
でも・・、いい経験をしたでしょう…」

男根が太く長いのを武藤は売りにしていて、店でも女の子たちは彼の相手をすると、その後のお客が
つまらなくなり、商売に影響するので彼を敬遠する傾向があるほどなのです。

「ハイ・・、こんな思いをしたのはもちろん初めてです。
武藤さんとのセックスに比べれば、
夫と私のセックスは子供の遊びでした…」

横になったまま沙織が答えています。

「佳代さん・・
私、この商売に入ったことを先ほどまで悩んでいました。
でも・・、武藤さんに抱かれて、その悩みは消し飛びました・・。
今は・・、むしろ、感謝しているのです。
だって・・、この喜びを知らないで女の一生を終えるなんて・・、
考えるだけで、恐ろしい気持ちになる・・。
この世界に入ったことに感謝しています」

「沙織さんは変わっているね・・・、
そんな風に、肯定的に考える人って珍しい・・、
でも、私達の世界をそのように言ってくれる人が居てうれしい‥」

この世界に長くいる佳代がにっこり微笑んでベッドに寝ている沙織の頭を撫ぜながら言いました。
佳代のアドバイスもあって、その日沙織は次のお客をとらないで、ふらつきながら自宅へ帰ったので
す。

週に二度ほど、三ケ月間、計30日ほど店に出て、総計70人近いお客をとりました。今ではナンバ
ーワンを争うほどの人気嬢になっています。初回にノックアウトされた武藤とさえ、互角に立ち会う
ことが出来るようになっているのです。