フォレストサイドハウスの住人達(その24)
3 フォレストサイドハウスの住人達(その24)
鶴岡次郎
2019/02/08 (金) 14:18
No.3194
加奈も悠里も学生時代、OL時代はかなり派手に遊びました。結婚前の男性経験は二人ともに片手では
収まらないほどなのです。結婚後は二人ともおとなしくしていたのですが、30過ぎになり、女の盛
りを迎え、忙しい夫にかまってもらう時間が少なくなったこともあって、浮気の虫が騒ぎ始めたので
す。こうなると過去の経験があるだけに、浮気の虫を封じ込めることは出来ませんでした。

毎日のように会って、近くの喫茶店で一、二時間ほどおしゃべりを楽しむ二人です、会えば最後には
その話になり、あけすけに体の疼きなどを打ち明け合っていたのです。

「新婚の頃は良かったね…」

「うん…、毎日だったものね・・・、
あんまり頑張りすぎて、
そのまま素っ裸で寝てしまって・・…」

「うん、うん・・、
そう、そう・・・
目覚まし時計に叩き起こされて
裸にエプロンで朝ご飯を準備していると・・、
旦那がその気になって…、
結局、その日は半日休暇を旦那がとることになったりして……」

「うん・・、あの頃は良かったな‥‥、
ネエ・・、
無難に遊べるところってないのかしら…」

「私の知っている奥さんだけど…、
カラオケで若い男の子と楽しんでいるんですって…」

「エッ・・、それって・・・、
相手はプロなの…?
お金を出すの・・・」

「ううん・・・、学生らしいの・・。
偶々・・、そのカラオケ店で一緒になった人たちだと言っていた…」

「面白そうね…」

「うん・・・」

加奈と悠里は目を輝かせて語り合いました。二人が連れ立って、カラオケホールへ繰り出したのはそ
の日から数日過ぎた日でした。

一目で恋に落ちるほど素敵な男ではなく、若すぎず、年寄りでもなく、遊びに徹していて、後々、付
きまとわれる心配のない相手であること、二人は話し合って、男選びの基準をそのように決めていた
のです。三度目のカラオケ遊びで、遂に狙い通りの男が網にかかったのです。

男達は4人ずれで、いずれも40歳以上のごく普通の男性でした。近くの商店街で店を持っている商
店主達で、町内会の流れでカラオケ店へやって来たのです。二人の美人から声を掛けられて、男達は
大喜びでした。それでも男達は二人の女を抱けるとは思っていませんでした。一緒に歌うだけでも楽
しいのです。

一方、女二人には下心がありますから、歌い、飲み、そして、お定まりのダンスで強く抱きしめら
れ、敏感なところを触られても女たちは怯みませんでした。お手洗いに立った時、二人は申し合わせ
たように上下の下着を洗面所で取り去って戻ってきました。それが合図でした。男達が女の衣類をは
ぎ取り、ソファーの上、フロアーで絡みを始めたのです。

その日、男たちは2時間以上かけて、二人の女を堪能しました。もちろん女二人も最後には気を
失って床に長々と体を投げ出すほど、感じ入りました。すべてが終わった後、別れのハグをした後、
彼らはアドレスを交換もしないで、潔く別れました。互いにその夜限りの遊びだと判っていたのです。

後日、当然のことですが、女達は商店街で男たちと顔を合わせることがありました。一瞬ハッとする
ものの、互いにお客と店主の挨拶を交わすだけでした。店主たちの傍には怖い彼らの奥さんが居るわ
けですから、甘い顔だってできないのです。女二人は笑いを抑えて店頭から去り、店から少し離れた
所でお腹を抱えて大笑いをしたのです。女二人の顔を見て、慌てる店主の姿がそれほど滑稽だったの
です。