フォレストサイドハウスの住人達(その24)
23 フォレストサイドハウスの住人達(その24)
鶴岡次郎
2019/05/07 (火) 16:42
No.3215
「悠里・・・、あなた・・、
いじめられると・・・、
とっても感じるんでしょう‥」

「エッ・・・、どうして…・、
どうしてそんなこと言い出すの・・・」

加奈の言葉に悠里がびっくりしています。突然、そのことに触れて来た加奈の意図が判らなくて悠里
は戸惑っているのです。

「うん・・、
私も、その傾向があるけれど・・、
悠里はかなりはっきりしている・・・・
明らかなM女よ・・」

加奈は思い出しているのです。カラオケホールで、男達と遊んだ時、乱暴におっぱいを握られたり、
嫌がりながらも無理やり男根を口に入れられると、悠里の悶え方が異常に激しくなっていたのです。
その様子を見て、悠里はM性が高いと加奈は思ったことがあるのです。今そのことをはっきりと思い
出しているのです。

「娼婦と言う言葉は女を最高にいじめる言葉よね・・、
だから・・、あなたはこの言葉に弱いのよ…
その言葉を聞くと・・・、悠里は打ちのめされ・・、
そして、深く感じて、狂い出すのよ…」

娼婦と言う言葉に異常に反応するのは、悠里の異常なM体質のせいだと、加奈は言っているのです。
体を売る女だという究極のいじめを受けて、悠里が最高に感じているのだと加奈は理解したのです。

「判る…?
どうやら・・、そうらしいの…」

開き直ったのでしょう、あっさりと悠里もそのことを認めています。

「こうして話していても…、
お金を出した男にこの体が自由にされたんだと思うと・・・、
堪らなくなる…
自分が可哀そうになり・・、その気持ちだけで・・
いっぱい濡れだし、逝ってしまいそうになる・・・・・」

そう言って、悩まし気な表情を作り、両手で強く自身の体を抱きしめているのです。

「加奈には正直に言うわ…
私…、この仕事が好きなの…、
体を売るこの仕事が好きなの…
ああ・・・、娼婦の仕事が好きなのよ・・・・」

胸にたまっている気持ちを一気に吐き出しています。どうやら悠里は興奮のあまり自制心を失ってい
る様子です。このまま話を続けさせると他人には聞かせたくない危ない発言が出そうですが、加奈は
止めようとしないのです。内にある思いを全て吐き出させてやりたい・・、加奈はそう思っているの
です。幸い、悠里の言葉に聞き耳を立てそうな人は周囲にはいないのです。

「気を失うほど乱暴に扱われるのが好きなの・・、ああ‥
誰でもいい・・、
お金を出して、私を抱いてほしいと思うの…、ああ・・・
汚いチ〇ポを、汚れたアソコにぐっさりと差し込んでほしいの…、ああ…」

加奈をしっかり見つめてつぶやくように言葉を出しています。加奈はただ黙って悠里を見つめている
だけです。隠語を連発して身もだえている悠里の中に、女の業を見るようで、うかつな言葉を出せな
いのです。

狂ったように自分の気持ちを吐き出していた悠里は、黙って自分を見つめている加奈にようやく気が
ついた様子です。恥ずかしそうに笑みを浮かべ、いつもの癖でぺろりと赤い舌を出しました。

「うふふ・・・、
私どうしたのかしら…、
真昼間、こんなところで、すっかり興奮してしまって…、
ゴメンナサイね…、加奈には迷惑だよね…」

「いいのよ・・・、誰にでもそんな時があるよ・・・、
感じたこと、言いたいこと・・、
気にしないで、全部吐き出しなさい‥」

「ありがとう・・、
加奈に聞いてもらって、何だかすっきりした…」

晴れ晴れとした表情で悠里が話しています。割り切ってはいるのですが、体を売る行為の罪悪感に押
しつぶされそうになっていたのです。洗いざらい加奈に話したことですっかり立ち直っています。