フォレストサイドハウスの住人達(その24)
18 フォレストサイドハウスの住人達(その24)
鶴岡次郎
2019/04/17 (水) 16:16
No.3210

「ピンポーンと鳴って・・
急いでモニターを見たら、スーツにネクタイの男性が立っていた…」

「ああ・・、
いよ、いよだね・・・
男がやって来たのね・・・、
悠里とやるために、やった来たのね…・堪らないね…」

自分の身に起きたことのように加奈が体をくねらせています。

「一目見て・・、嫌いなタイプではないと思った・・
名前を確かめて、事前に知らされていた男に間違いないと判り、
マンションの玄関ドアーを開けた…」

その時を思い出したのでしょう、うっとりとした表情を悠里が浮かべています。悠里のマンションで
は、来訪者が建物の入り口で住人にインターホンで案内を請い、住人が来訪者を確認して玄関ドアー
を開けるのです。玄関から入った来訪者はエレベータを使い目的の部屋へ行くのです。

「部屋のドアーを開けたら…、
一メートル70くらいの男が笑みを浮かべて立っていた・・。
強い・・、男の香りが鼻腔を突いた…
それだけで・・、ジィ・・ンと来た・・
せっかくきれいにしたアソコがうるんできた…、
ふふ・・・・.」

「ああ・・、いよ、いよ、だね…、
男は悠里の体を見て、
いい女だとアレを勃起させたのでしょうね・・・、
悠里は悠里で、この男に裸に剥かれて、
犯され、めちゃ、めちゃにされると思ったのでしょう・・・、
ああ・・・、我慢できない…・」

「加奈・・、声が高い・・・、
少し落ち着きなさい・・・」

ここは昼過ぎの喫茶店の中です、客は少ないのですが、大声をあげたり、変な姿勢になると人目を引
きます。悠里が気を使っているのです。

「だって…、
セックス目的で自宅へ来た男性でしょう・・、
多分・・、飢えた目をして、悠里の体を舐めるように見たのでしょう・・、
その光景を想像したら、私・・、堪らなくなった…・」

「ふふ・・・、加奈もすっかりその気になっているのね・・・、
60歳くらいの、上品な紳士だった・・
にっこり微笑んで、静かな声で自己紹介して、
佐王子さんが発行した証明書を差し出してきた…。
あらかじめ教えてもらっていた人だと確認して、
頭を下げて、部屋に入ってもらった…」

「ヘエ・・・、証明書なんかあるんだ…、
案外しっかりしているのね…
この券と引き換えに、私を抱いてください・・、
そういう、証明書でしょう・・・、
アソコを売り渡す証明書でしょう…うふふ…
もしかして、悠里のアソコの写真入りのカードだったりして・・」

「もう・・、加奈、からかわないで…!
でも、その通りなの・・、
佐王子さんの話では・・・、
慣れてくると、証明書なしでやって来る男もいるらしいの・・、
だから、証明書を確認しないで部屋に入れてはいけないと・・、
佐王子さんから、うるさく言われている…」

「それはそうだね・・・、
只で・・、やらせるわけにはいかないからね・・・、
あら・・、失礼…、はしたないことを口走ったわ…」

「ううん・・、失礼ではない、
その通りだよ・・、
おっしゃる通り・・、
只でやらせないための仕組みなのよ‥、
私は売り物だから、
ちゃんと・・、お代をいただかないとね・・」

少し笑みを浮かべて、それでも真剣な表情で悠里が言っています。