フォレストサイドハウスの住人達(その22) 
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鶴岡次郎
2018/08/29 (水) 13:22
No.3159
ソープに勤める妻咲江の親友、浦上千春の教育で、坂上夏樹はセックスの喜びを遅まきながら知るこ
とが出来ました。セックスが人の生活の中で占める重要性を肌で感じ取ったのです。そんな夏樹です
から、研究に打ち込むことで、妻へのサービスが低下することへの罪悪感を以前の数倍受けるように
なっていたのです。

一方、咲江は今まさに、女の爛熟期を迎えていて、毎日でも可能なのです。一人では満足させられな
い、咲江にそれなりの相手を与えたいと、事が終わった後・・、坂上は漠然と考えることが多く
なっていたのです。性経験の乏しい坂上がこのように考えるのは、浦上千春の存在が大きかったので
す。彼女の夫、浦上三郎は性欲旺盛な妻千春に愛人を与え、その上、彼女のソープ勤めも認めている
のです。咲江に十分なセックスを与え千春と同じように輝かせたい、坂上はそう考えたのです。

そこへ、村上総一郎が出現したのです。聞けば、一年前からの関係で、かなり深く潜航していた関係
だと判ったのですが、坂上の中に不思議に強い怒りは沸かず、むしろ浮気を告白して、うなだれる妻
を美しい、妖艶だと感じることが出来たのです。この時、坂上は自分の中に寝取られの気質があると
漠然と感じていたのです。

研究畑一筋の坂上がその種のことに知識を持っていたのは勿論浦上千春のおかげです。「夏樹さんっ
て・・、きっと寝取られの気がある・・、だって、咲江がもしソープに勤めたらって・・、冗談を
言ったら・・、とっても、うれしそうにしていたもの・・・」と千春はそう言ったのです。指摘され
て、坂上自身も何となく納得していたのです。

咲江と村上の関係がかなり純粋な男と女の関係だと坂上は判断しました。無理に引き裂けばかなり心
にしこりが残ることも予測できたのです。仲を引き裂いても、許しても、一歩踏み間違えば破たんの
道を転がり落ちる危険があるのです。同じ危険が存在するのなら、ここは引かずに踏み込んでみよう
と坂上は決断したのです。そして、村上に会って、この男になら愛妻を託せると確信できたのです。
一方では、村上が居れば、妻のとのセックスに多少の手抜きをしても許されると密かに思っていたの
も事実です。

さて、夏樹と咲江、そして村上、三人の関係はどのような展開を見せるのでしょうか、もう少し、三
人の関係を追うことにします。相変わらず、変わり映えのしない、市民の物語です、ご支援くださ
い。

毎度申し上げて恐縮ですが、読者の皆様のご意見、ご感想は『自由にレスして下さい(その11)』
の読者専用スレにご投稿ださい。多数のご意見を待っています。また、文中登場する人物、団体は全
てフイクションで実在のものでないことをお断りしておきます。卑猥な言葉を文脈上やむを得ず使用
することになりますが、伏字等で不快な思いをさせないよう注意しますが、気を悪くされることもあ
ると存じます。そうした時は読み流してご容赦ください。

発表した内容の筋を壊さない程度に、後になって文章に手を加えることがあります。勿論、誤字余脱
字も気がつけば修正しています。記事の文頭と、文末に下記のように修正記号を入れるようにしま
す。修正記号にお気づきの時は、もう一度修正した当該記事を読み直していただけると幸いです。

・〈(1)2014.5.8〉文末にこの記事があれば、この日、この記事に1回目の手を加えたことを示し
ます。
・〈記事番号1779に修正を加えました。(2)2014.5.8〉文頭にこの記事があれば、記事番号1779に
二回目の修正を加えたことを示し、日付は最後の修正日付です。ご面倒でも当該記事を読み直してい
ただければ幸いです。