フォレストサイドハウスの住人達(その21)(674)
44 フォレストサイドハウスの住人達(その21)(716)
鶴岡次郎
2018/07/31 (火) 15:48
No.3151

「妻の罪を許すことを伝えました…・。
妻の告白をすべて信じることにして、
私からは何も質問しませんでした‥。
その後、寝室で仲直りのセックスをしたのです・・、
その夜の妻は異常に燃え上がりました…」

「・・・・」

夫婦の微妙な話ですが、神妙な表情で村上は聞いています。一方咲江は、恥ずかしい閨の行動が話題
になっているのですが、気にする風でもなく、笑みさえ浮かべているのです。それは当然です、目の
前に居る男二人には、咲江のすべてを曝しているのですから、今更恥ずかしがることは何もないので
す。

「夫に秘密を告白した解放感が背中を押したのでしょう、
それまでは決して口にしなかった、
恥ずかしい言葉を何度も叫んだのです。
それを聞いて・・、ピーンと来たのです」

「エッ・・、あの時・・、何か言ったの・・・・」

ここで咲江が反応しています。閨で、絶頂に届いた時、何を口走ったのか、そのことが気になる様子
です。

「絶頂になった時、妻が発した言葉を聴いて・・、
妻には男が居る・・・、
それは村上さんだと‥。
そして、その関係は昨日、今日始まったものではない・・、
さすがに一年も続いているとは思いませんでしたが、
少なくとも、男女の密な関係が二人の間に存在すると確信しました・・・」

笑みを浮かべて夏樹が語っています。咲江も初めて聞く内容らしく、驚いている様子を見せていま
す。

「私・・、何を言ったの…
浮気がバレるようなこと言ったかしら・・・」

もう・・、咲江は完全に開き直っています。

「気になるだろう・・」

「そりゃ・・、そうでしょう‥、知りたい・・!
もしかして・・・、
あの時・・、総一郎さん・・・て、名前を叫んだの・・?
いくら私でも・・、それは、さすがにないわね…、ふふ…
降参!・・教えて…・」

「大きい・・、大きい・・、
あなたのモノが一番好き…、
そう・・、叫んだのだ・・・」

「ああ・・・、
言ってしまったんだ…」

夏樹の答えを聞いて咲江は絶句しています。