フォレストサイドハウスの住人達(その20)
41 フォレストサイドハウスの住人達(その20)(665)
鶴岡次郎
2018/02/24 (土) 13:56
No.3093
「私の体、本当にいやらしいの・・、
自分の体が、本当に怖い・・・
見て・・、このもの欲しそうな乳房…、
ブラウスを持ち上げているこの乳房、ぷりぷりでしょう・・、
こうして、男の指が触れるのをじっと待っているのよ…・
アソコだって、いつも濡れている…・・」

「・・・・・・」

汚らわしいものを見るような視線を自身の胸のあたりに当てて、咲江が吐き捨てるように言っていま
す。笑みを浮かべて千春は咲江を見ています。

「お風呂でぷりぷりの白い肌を見ると・・、
特に、太ももからアソコの周りを見ると・・・、
自分の体なのに、何だか・・・
いやらしく・・、物欲しそうに見えて・・・、
急いで目をそらし、石鹸をまぶして、お湯をぶっかけることが多い…。
このままだと・・、私はただの色狂いになるかも…」

「ハハ・・・・、
色狂い・・だなんて…、
そんな古臭い言葉、良く知っているのね…、
相変わらずだね…、咲江は…・・」

本気で咲江は心配しているのです。一方千春は、吹き出しそうになるのを必死で抑えて、咲江に優し
い視線を送っているのです。本気で色狂いになるのを案じている咲江が千春にはとっても可愛いいと
思えるのです。

「なんでも心配になるのね・・・、
咲江は小さい時から、ずっと優等生だったからね・・、
この数ケ月の間に、禁断の男の味を知ってしまって・・、
体も、心も、驚き、慌てているのよ…・、
咲江は本当に箱入り奥様だからね・・・・」

「・・・・・・・・」

千春の言葉を聞いて、からかわれていると思ったのでしょう、咲江は不満そうな表情を浮かべていま
す。

「うん・・、バカにして・・・、
だったら千春の場合はどうなの…、
千春にだって、何も知らない処女時代はあったのでしょ‥
最初から、ソープ嬢だったわけではないでしょう…」

「あら・・、いけないんだ・・、
今の言葉は差別用語だよ・・・」

「ゴメン、ゴメン・・、
他に言葉を知らないから、つい言ってしまった。
ゴメンナサイ…」

「私の場合はね・・・、
いろいろあって・・・、
娘時代、20歳そこそこまでに、十分に経験を積んでいて、
その頃、既に、今の咲江のように、男狂いの禁断症状が出ていた。
独身で、その上、周りには男が多い職場だったから、
欲望に任せて、日に数人の男に抱かれることも珍しいことではなかった・・」

「・・・・・」

遠くを見る目で、ぽつりぽつりと語る千春の話に、咲江は言葉が出ない様子です。