フォレストサイドハウスの住人達(その20)
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鶴岡次郎
2018/02/23 (金) 10:53
No.3092
「この激しい欲望を制御できるようになるのだね、
今はとても無理そうに思えるけれど、
ほんとうにそうなら、千春を信じてもう少し頑張ってみる・・、
そして・・、我慢の限界が来たら、真っ先に千春に相談する、
誓って今日な様なバカな真似はしない…」

「そうだよ、頑張りなさい‥」

同い年なのですが、年下の仲間を諭すように千春が咲江を励ましています。

「こんな機会はめったにないから、全部話すけれど・・・、
心配していることがある・・・、
良かったら、もう少し・・、話を聞いてほしい‥」

「うん・・」

「今のところ、主人は優しく、激しく抱いてくれるけれど・・
こんな自分でいいのか・・、
こんな淫らな自分でいいのか・・と、
いつも、心配している…」

この際、何もかも千春に話す気になったのでしょう。咲江は前のめりになって語り始めました。

「底なしの情欲が怖い・・・、
いつか、主人もあきれ果てて・・、
構ってくれなくなるかもしれない、それが心配…・」

「あら、あら・・・、
次から、次と、心配事があるね・・・、
情の濃い女がにじり寄ってくるのを嫌がる男はいないよ・・、
愛しさが増すことはあっても、
咲江を嫌いになることは、絶対ない・・」

「そうだと・・、うれしいけれど‥」

「プロの私が言うのだから間違いない・・、
もっと積極的に迫っても・・、
ご主人は喜んで、受け入れてくれるよ…」

「そうだといいんだけれど・・・・」

「むしろ・・、心配なのは、彼の体力だね・・・、
旦那様は、若くて、体力もあるけれど・・、
といっても・・・、ご主人も人の子だからね・・、
仕事に差し障りが出たら、大変だからね・・・、
そこは、ほどほどにしないと…」

笑いながら、千春が言っています。咲江には笑みがありません。

「仕事に影響が出るようだと困る…。
私が我慢して、節度を守った方がいいかしら…」

「ううん・・、そうとは言えない・・、
セックスの主導権は男に任せるべきだよ・・・、
女はいつも欲しがる姿勢を見せるだけでいいと思う・、
欲しがり、悶えて…、いやらしい姿を見せても・・、
ご主人が上手く、咲江をなだめてくれるはずだよ…
心配しないで、今まで通り、甘えるといい…」

「千春がそう言うのなら・・、
そうするけれど…、
私・・、自分の貪欲さが、本当に怖い・・・」

真剣な表情で、咲江は言っています。