フォレストサイドハウスの住人達(その20)
35 フォレストサイドハウスの住人達(その20)(659)
鶴岡次郎
2018/02/03 (土) 13:31
No.3087
「お手洗いから戻る時・・、
先ほど汚した床を拭いておこうと・・、
覗いて見たら…、
綺麗になっていた…、
彼らがやってくれたのかしら…」

「そういえば・・、
若い男性が床を拭いていたよ・・・、
良く出来た男達だね…」

「うん・・・、
いい人たちだね・・・、
また会いたいけれど・・、
会えば、別れられなくなるね・・・」

咲江が遠い目をしています。

「そうだよ・・・、
何事も、ほどほど・・、
それが良いのよ…・」

千春が笑い、咲江も笑っています。

「それにしても・・、
以前の咲江とはずいぶん違ってきたね・・、
喫茶店の中で男達に裸を見せる咲江なんて、想像もできなかった・・。
いつも悲しそうな表情を浮かべ、何かにじっと堪えている感じだった…・」

「千春のおかげよ・・、
主人が変わり・・、
私も変わった…
千春には・・、本当に感謝しているのよ…・」

咲江が軽く頭を下げています。千春の瞳に涙がにじみ出ています。

「セックスが咲江を変えたのだね・・・、
ご夫婦のセックスが充実して、
体調が安定すると、咲江の中にある悲観的な思考回路が切断された、
それで、何事も、咲江は前向きに考えるようになったんだね、
元々、咲江が持っていた性格が戻って来ただけだと思うけれどね…」

「うん・・、自分でも驚くほど前向きになれるの・・、
多少の危険があっても、一歩踏み出せるようになった…
歩きだしてから、考えるようになった…」

「ああ・・、それで・・、
あんなに大胆に裸を見せることが出来たのね‥
結果を考えないで、お股を男達に開いたのね・・、
前向きになり過ぎて、欲望の赴くまま動いた結果、
危うく、セックスするところだったけどね、ふふ・・・」

「嫌ね・・、千春が言うと、
私が凄くスケベーになったように聞こえる・・、
でも・・、千春の言う通りだよ・・、
気持ちの上で、以前より大胆になれるのは確かだよ・・、
それにね・・・、
正直言うと・・・、最近・・・、
男達を見ると・・、
欲しくなって・・、我慢できないの…」

ためらいながら、少し恥ずかしそうに咲江が告白しています。

「ああ・・、判る…、
男の姿を見たり、彼らの匂いを嗅ぐと・・、
自然と濡れだしてきて…、
彼らのチ〇ポを思い浮かべるのでしょう…」

笑いながら、千春がズバリと核心をついています。

「うん…、そうなの…、
欲しくて、欲しくて、堪らなくなるのよ…」

「判る、よく判るよ・・・、
女も、私たちの年代になると、
欲望が強くなるからね・・・」

しんみりとした口ぶりで、千春が同情を示しています。