フォレストサイドハウスの住人達(その14)
23 フォレストサイドハウスの住人達(その14)(478)
鶴岡次郎
2016/06/27 (月) 12:05
No.2876

「超が付くほど、スケベなお二人の話を聞いていて、
私・・、改めて、気が付いたことがある…・・
いえ・・、気が付いたというのは嘘・・、
お二人の生き方に教えられたと言った方が正しい・・・

なるほど・・、こんな生き方もあるのだと・・、
目から鱗が落ちる思いになった……」

「スケベーな女だけは余計ですが・・・、
私たちのスケベーな行為に学ぶべきことが多いというのは・・・、
今まで誰に言われたこともないし、
自分でもそのスケベーな行為を誇らしいと思ったことが一度もありません・・。
その意味で、愛さんの言葉はとってもありがたいことです・・・、
ぜひ、その訳を詳しく聞かせてください…」

本音半分、愛をからかう気持ちが半分、由美子が笑いながら反論しています。

「スケベーと言うのはこの場合、褒め言葉だと思ってほしい…。

お二人は本当にスケベーで、
いわゆるまじめな生活をしている主婦から見れば・・・、
とんでもなく、ふしだらな女だと言えるけれど…。

でも・・、私は言いたい…。
あなた方が男に接するやり方を、世の女たちは、少しは見習うべきだと・・・、
そう思い始めています…・・」

自分たちがしていることを、由美子も、千春も、決して誇らしく思っていません、それどころか、
できることなら誰にも知られたくない、触れないでほしと思っているのが本音なのです。それ
が・・、世の女たちは二人の生き方から学ぶべきだと言いだしているのです。愛が何を言い出すのか
と・・、不審な表情で由美子と千春は緊張して耳を傾けています。二人の表情から笑みが消えていま
す。

「お二人の華やかな活躍を聞いていて、
少なくとも、お二人は自分の意志で男に抱かれ、
セックスを楽しんでいることがよく分かった。

世の女性の中には、誰かに強制され、あるいは義理とか人情に動かされた結果、
形だけのセックスする人が多いけれど、お二人にはそれがない・・・。

いつも、どんな時でも、どんな相手とでも、セックスを心から楽しんでいる。
これは凄いことだと思います…」

「確かに・・、
嫌々、セックスをした記憶がない・・・
どんなシツエイションでも、どんな男を相手にしても、最後まで逝けます…・」

千春が笑みを浮かべて自信満々の表情で答え、由美子も軽く頷いています。

「どんな場所でも、どんな男を相手にしても、最後まで逝けるとは・・・、
本当にうらやましい才能ね…・
私など、相手が変われば勿論、ベッドが変わるだけでも上手くやれない・・、
そんなわけで、最後まで逝けるのは・・・、
三度・・いや・・、五度に一回よ・・」

本当にうらやましそうに愛が言っています。

「お二人の話を聞いていると、セックスをする目的が、
いつも明確だとは感じ取れないけれど・・、
それどころか時として、亭主の目を盗んで、本能の赴くまま、
遊び半分でセックスしているように感じ取れることもあるけれど・・、

それでも、お二人は自分の意志で男に向かい、
抱かれた男には、それがどんな男であっても、最大限のサービスをしている・・・・。

これは、男に抱かれる時、体だけでなく・・、
心の方も、抱かれる準備が事前にちゃんと出来上がっている証しだと思う・・。

これは、簡単にできそうで、本当は一番難しいことだと思う。
女としてどんな才能よりも素晴らしいものだと思う・・」

愛の言葉に千春と由美子が嬉しそうに頷いています。