フォレストサイドハウス(その13)
8 フォレストサイドハウス(その13)(423)
鶴岡次郎
2016/02/25 (木) 13:42
No.2814

またもや重い雰囲気がその場に忍び込んできているのです。そのことに気が付いた愛が陽気に声を上
げています。

「さあ・・、私のことはこれくらいにして・・・、.
スケベーで、元気いっぱいの千春さんの話を聞かせて・・・、
お茶はもういいね・・、
冷たいものがいいね・・、
・・と言っても麦茶しかないけれど…・・」

良く冷えたコップと麦茶を冷蔵庫から取り出し、手際よく並べています。

「そう、そう・・、先日のトラックの中での情事・・・、
すごかったんですってね・・・、
上に乗っかって、狂ったように腰を振っていたそうね…、
由美子さんが熱くなるほどだから、そのすごさは並みでないのでしょう…、
たっぷり聞かせて・・」

みだらな笑みを浮かべて愛が千春に迫っています。

「由美子さん・・、
全部しゃっべったんですね・・・、
それ以上・・、私から報告することは何もありません…」

由美子を見て笑みを浮かべてにらみつけています。

「まあ・・、まあ・・・、
私が無理に聞きだしたせいだから、そこは問題にしないで…、
彼のモノ・・、立派なんですってね…
由美子さんが褒めるほどだから、お墨付きよ・・・、
そのことを中心に聞かせていただいてもいいのよ…

女はあまりサイズを気にしないと言われるけれど・・、
やはり小さいより、大きい方が良いわ・・・、
張り裂けるような気分になるの…、知りたい…・」

「そんな…、あからさまには言えません…。
でも・・・、立派なことは間違いありません・・
私の知っている中ではトップクラスです・・」

「千春さんの知っている中って…、
いったい、何本知っているの…?」

「エッ・・、それを聞くのですか…。
いいでしょう・・、正直に言います…。
ざっと・・、300本ほどだと思います・・」

「エッ・・、そんなに・・・、
私から見れば子供のように思える、若いあなたが・・・、
そんな経験を積んでいるなんて…、想像もできなかった・・・・
関係した男の話を全部聞きたいけれど、それでは日が暮れちゃうわね・・・、
まずは・・、千春さんの経歴をあらまし聞かせてほしい…」

「こうなったら・・、何もかもお話しします…
驚かないで、聞いてください・・・・
高校を卒業するまでは普通の女の子でした…」

「そうよ…、誰だって清らかな時があったのよ・・
私だって…、もちろん由美子さんだって…・
ああ・・・、できることなら・・・、あの頃に戻りたい・・・・・」

愛の言葉に女三人頷いて、遠い目つきで視線を宙に泳がせています。それぞれにその時代に思いを
馳せているのでしょう。