フォレストサイドハウス(その13)
23 フォレストサイドハウス(その13)(438)
鶴岡次郎
2016/03/21 (月) 16:06
No.2829

肩の傷に女の唇を押し当てられ、男はその痛みに耐えかねて顔をゆがめています。できることなら
そっとしておいてほしいと男は思っているのですが、鮮血の味を感じ取った女はその行為を止めるど
ころか、さらに熱心にその部分に食いつき、盛んに血を吸い取っています。

どうやら鮮血は女の欲望を掻き立てている様子です。四肢に力を入れて女は男の体に自身の濡れた体
を押し付けて、全身をくねらせ始めました。目は欲望に輝き、膣には新たな愛液が噴出しています。
膣内に咥え込まれたままの男根にもその影響はすぐに表れました。

〈ああ・・、この動きは何だ・・・
根元をやさしく締め付けられ・・・、
先端が舌でなめられているようだ・・・
これが・・、噂に聞く名器なのか・・・
凄い……〉

絶妙な膣の動きに男は感動していました。一気に男根が固く、膨張しています。男根の膨張に呼応し
て、女唇の蠢きが更に活発になっています。膣内に保存されていた大量の精液が逆流して、男根と女
唇の隙間から、破裂音を発して宙に吹き出しています。二人の体が交わったあたりに、吹き上げられ
た精液が雪の様に舞っています。

四年ぶりに女体を抱いた男の欲望はとどまるところを知りません。女もその欲望によく応えました。
大方の女であれば、ギブアップしているところですが。千春は対等以上の対応をしました。

二人はそれから三時間余りホテルで過ごしました。その間、驚いたことに二人の体は一度も離れるこ
とはなかったのです。4年間欲望をため込んでいた男根もすごいことはすごいのですが、そんな男を
相手にして三時間余り抜かずに性交できたのはたぐいまれな吸引力を持つ千春の女陰のおかげと言え
ます。おそらく男も女も、数えきれないほど逝ったはずです。逝った後、いち早く覚醒した者が仕掛
けて相手を挑発し、抜かずに性交を繰り返したのです。


「それにしても、抜かずに、三時間やり通すとは…・
凄いの一言ね・・・、うらやましい…・・」

愛のコメントです。由美子も同感している様子です。女三人、セックス直後のような表情です。目が
潤み、ほんのりと頬が赤く色づいているのです。目の前のコップを取り上げ、冷たいお茶で喉を潤し
ています。三人とも無性に喉が乾くようです。


「この日を境に・・、
二人は週に一度ほどの頻度で付き合い始めました・・・
その都度抱かれましたが、もちろん、お金はいただきません…、
お金をいただかないで男性に抱かれた経験が少ないので、
どのように対応していいのか最初は戸惑いましたが、次第に慣れました」

最初の時の様に狂気の様相を見せた性交は影をひそめましたが、男も女も互いの肉体を相性のいい相
手と感じたようで、会うたびごとに新しい発見をして、二人は何もかも忘れて愛の時間に埋没してい
たのです。勿論、この間、千春のコールガール稼業は休業状態でした。

「いいお話ね・・・・、
エロぽくて、臨場感があったから、すごく感じた・・、
ああ・・・、なんだか、ムズムズする・・・・。
最近はご無沙汰続きだから、今夜あたり私からお願いしようかな…」

さすがに大人のガールズトークです、愛があからさまな感想を述べ、由美子も笑みを浮かべて頷いて
いるのです。当人たちは気が付いていませんが、熟れた女の香りが狭い店先に充満しているのです。