フォレストサイドハウス(その13)
16 フォレストサイドハウス(その13)(431)
鶴岡次郎
2016/03/10 (木) 11:33
No.2822

「う・・ん・・・、
そうした症状を見せる男性は案外多いのよ・・・、
女性は子宮で異性を感じ、男性は脳で女を識別するといわれるように、
女性より男性に、心の病からくる若年性不能者が多いのよ・・」

そうした事例を知っているのでしょう、愛が解説をしています。

「私の力で男を取り戻してあげよう・・、
この男を救うことが出来るのは私だけかもしれない・・・、
そう思いました・・・」

「一目惚れをしたイケメンが、意外にも勃起不全に悩まされていた、
この病を治癒できるのは私の愛情だけだわ・・・、
そう・・、思ったのね・・、
女はそういうシツエイションに弱いからね・…、
彼への愛が決定的になった瞬間だね・・・・」

「う・・・ん・・、どうかな…・
その時点では、そこまで行っていなかったと思います・・・。
いえ・・、そうではないわね・・・、
たぶん・・、愛情を超えた感情を抱いていたと思います・・。
彼が若くて、イケメンでなくて・・・、
結婚の対象にならない、さえない初老の男性であっても・・、
私・・・、同じことをしたと思います…」

「偉い!
それでこそ、スケベーな千春さんよ…
勃起不全で悩んでいる世の男性すべてに・・・、
遍く(あまねく)女神の愛を注ぐ、そんな決心だったのね・・・、
お見それしました…、頑張れ…、千春・・・・」

目の前に病んだ男の男根を握っている千春が居るかのように、愛が応援を送り、拍手しています。
千春がそれを受けてにっこりほほ笑んでいます。


新たな決意を心に秘めた千春は浦上の股間をもみ続けました。その部分の緊張は更に高まり、ほぼ完
全勃起状態になっています。先端から透明な液が出て、千春の指を汚しているのです。

「ああ・・、ずいぶん大きくなりましたね…
本当に久しぶりです。自分のモノとは思えない気持ちです・・」

女に握られた自身の男根を、珍しい別の生き物を見るような視線で、しみじみと、男は眺めているの
です。その目に涙さえ浮かべているのです。

「何故、ここまでしていただけるのか、私にはその理由が判りませんが、
千春さんの手で立派になったこれを見ると、感激で涙が出る思いです。
千春さんが女神に思えます・・・」

ほとんど裸に近い女に男根を握られた背広姿の若い男が、涙ぐみながら深々と頭を下げているので
す。奇妙と言えばかなりおかしな光景です。

「不思議な力をお持ちなのですね・・・、
最初は絶対ダメだと、私はあきらめていました…。

それが途中から・・、
今までの女性とは違う刺激を受けました・・。
この方となら…と、淡い期待を抱くようになっていました。  

千春さんの力が妻の亡霊を押し返したのですね…
多分・・・、妻は…、
千春さんならいいと許可してくれたのだと思います・・」

これまでの苦労と絶望の期間を思い出したのでしょう、男根を見つめる男は、あふれ出る涙を拭おう
ともしません。