フォレストサイドハウスの住人たち(その8)
6 フォレストサイドハウスの住人たち(その8)(194)
鶴岡次郎
2014/07/02 (水) 15:51
No.2554
それから二時間余り、二人は獣の様に激しく絡み合いました。昨夜も浦上は気が付いていたので
すが、その時の声が以前に比べて一段と高く、切羽詰まったものになっているのです。そして、明
るい朝日の中で見ると、体の動きも以前より明らかに奔放になり、積極的になっているのです。

放出し終わり、ぐったりした男根と同じように、浦上はピクリとも動けなくなって、長々と裸体を
ベッドの上に投げ出しています。窓から差し込む日の光は、昼近くになったことを告げていました。
それでも千春は手を緩めないのです、男の体の上に乗りあがり、口、両手足,そして陰唇を総動員
して、浦上を攻めるのです。顔から足の先まで、千春の陰毛で撫ぜられた三郎の体は、千春の愛液
でヌタヌタに濡れていました。

〈千春は変わった…
何かが千春の中で起きている…〉

全身を陰唇でこすられて、頭がしびれるような快感の中で三郎はそのことを確信していました。そ
して、無理やり立たされた男根で最後の奉仕をするのです。やがて、男根に堪えがたい強い締め付
けを感じ取りながら、一気に吐き出していました。昨夜から数えると4度目の放出でした。さすが
に、吐き出される液は少なく、局部にやや強い発精痛を感じていました。


遅い朝食を摂りながら浦上はそれとなく千春の体を、そして明るく笑っている千春の表情を観察し
ていました。何一つ変わったところはありませんでした。

「出張中、寂しくなかった…?」

「寂しかったよ、抱いてほしかった・・
でも、三郎さんは居ないから、どうすることも出来ない・・」

無邪気にほほ笑みを浮かべて答えています。

「久しぶりに千春を抱いて、改めて千春の凄さに気が付いたよ・・」

「・・・・・・・」

本当は、〈・・外地で抱いた娼婦と比較して、千春の凄さを思い知らされた・・〉と言いたいとこ
ろだったのです。トーストをちぎってそれを口に入れた瞬間でしたので、千春は恥ずかしそうに無
言で微笑んでいます。そして、閨以外の場でこんな話が出たのは初めてだったので、千春がびっく
りした表情で浦上を見ているのです。

「嫌だ…、そんなこと言わないで…、
私…、何か変なことをしたかしら・・・」

恥ずかしいほど乱れた自覚があるらしく、千春は少し顔を赤らめて浦上に問いかけています。

「いや・・、変なことは何も無かったよ…、
しかし、千春の感度がすごく高くなっていると感じた。
今までとは大違いだった。
そのおかげで、僕は腰が抜けるほど頑張ることになったけれどね・・・、
自分ではその変化に気が付かないのかな・・・」

「私…、久しぶりだったから・・・、
三郎さんの帰りをずっと待っていたから、
夢中になってしまって…、
昨夜のことは、ほとんど覚えていない…」

「そう・・、多分・・、そうだろうね…、
でも・・、出張に行っていたこの十日間あまりの間に、
人が変わったほど千春が素晴らしく変貌したのは事実だ、
勿論、僕にはうれしい変化であることは言うまでもないことだが・・」

「そう言っていただけると嬉しい…、
実はね・・、三郎さんに隠していることがある…、
私も・・・、自分がすごく感じやすく、
スケベーになったと・・、思うことが多いの…」

「やっぱり…、
その変化を千春は自覚していたのだね・・、
・・・で、いつ頃からのことなの…」

「心配するといけないと思って、出来るだけ隠すつもりだったけれど…、
隠し通すことはできないものなのね…、

実は・・、乳離れが終わった頃から・・、
感じ易くなっているのには気が付いていた…、
でも・・、その頃は・・、
何とか自分の意志でその感情を押さえることが出来ていた…」

授乳が終わったのは3年ほど前です。そんなに長い間千春が苦悩していたことを知り、浦上は自身
の不明を恥じていました。