フォレストサイドハウスの住人たち(その8)
4 フォレストサイドハウスの住人たち(その8)(192)
鶴岡次郎
2014/06/27 (金) 14:35
No.2552

男根から広がる、この世の物とは思えない快感に、意識を奪われながら、浦上は必死で現状を分析
していました。

〈ムウ・・、この蠢きは何だ…、
今までにない強い刺激だ、

先端を舐めるように刺激している・・、
根元を締め付けるこの強さ・・、
ああ…、ダメだ・・、我慢できない…〉

あっけなく浦上は逝ってしまいました。二人とも次の子を望んでいて、いつもそのまま吐き出すこ
とにしているのです。千春の上で息を整えながら、浦上は千春の変化を反芻していました。

〈千春のアソコは明らかに進化している、
十日余りの出張中、この変化が発生したようだ・・、
千春の体に、何が起きたのか…

彼女たちは毎日デルドーを使って、その部分の筋肉鍛えていると教えられたが、
もしかすると・・・、千春も・・、娼婦たちと同じように…、
僕の居ない間にそれなりの経験を積んだのか・・・・、

男が居るのか・・、
いや・・、短期間にそこまで付き合いのできる男は居ないはずだが・・、
もし・・、男がいて、千春をこんなに変えとしたら、凄い奴だが…、

浮気男の存在も大問題だが…、
それ以上に千春の体の変化が気になる・・、
これが、佐王子さんの言っていたあの前兆だとしたら・・、
いよ、いよ、その時が来たことになる…〉

この時点で浮気男の存在を疑うより先に、浦上は佐王子のあの言葉を思い出していたのです。妻の
浮気より、妻の体に発生した変化の方が、浦上にとって問題だったのです。

体に残る快感の余韻をたのしみながら、浦上は千春の体に起きた変化の分析を進めていました。浮
気男がいるにしろ、あるいは他の要因が存在するにしろ、留守中、千春が相当その部分を酷使し、
刺激を与えられたのは確かなのです。そして問題は、千春がその部分を酷使する気にさせた動機・要
因なのです。

〈何が千春をその気にさせたのだ…、
何がそこまで千春の情欲を掻き立てたのだ・・〉

今までだって、何度か家を留守にしたことはあったのですが、千春には今回のような変化は表れて
いなかったのです。今回に限って、驚くほどの変化が発生したのです。どう考えても、何か大きな
異変が千春の中で起きているのです。

〈千春の体に大きな変化が発生した…。
その日を恐れながら・・・、
一方では、その日が来るのをずっと待っていた・・、
その運命の日が遂に到来した・・〉

浦上はそのことをはっきりと自覚していました。