フォレストサイドハウスの住人たち(その8)
13 フォレストサイドハウスの住人たち(その8)(201)
鶴岡次郎
2014/07/18 (金) 15:16
No.2561

「さあ…、おいで・・・・」

「ああ・・・、あなた・・・」

すべてを告白した千春は元気です。一方浦上は疲れ果てています。本来であれば、のんびりと過ご
したいのですが、千春の告白を聞いた以上、夫として、いや、一人の男として、女に背を向けるこ
とが出来ないのです。

飛びついてきた女を抱きとめ、唇を吸い、女の体をやさしく撫ぜています。女はうっとりとして次
の攻撃を期待して、股間を緩めて、男の指をそこに迎え入れているのです。女の股間が十分濡れて、
いつでも男根を迎える準備が完了しているのを男の指は感知しています。不思議なもので、その気
になって抱こうとすればするほど、陰茎は萎えてくるのです。こんなはずはないと頑張ろうとして
も、それは主の意に反してなかなか自立しないのです。

男の情勢が判った様子で、千春はにっこり微笑み、男をベッドに寝かせています。男は素直に女の
指示に従っています。今までこんなことはなかったのです。いつでも男は主導権を取り、果敢に攻
め、男の激しさを女に見せつけていたのです。

男の体の上に覆いかぶさった女は、巧みに、手と口、そして体のあらゆる部分を総動員して男を攻
めています。濡れた女陰で男の全身をゆっくり撫ぜるのです。男の全身から力が抜け、男は目を閉
じ、女陰の甘い感触を楽しんでいます。何とか勃起しなくてはと、思い込んでいた緊張感から解き
放たれ、男は母親に抱かれた赤子の様にうっとりと女の肌を楽しんでいます。

ようやく男の股間に変化が現れました。女は半立ちの陰茎を口に含み、ゆっくりと舌で男根を愛撫
しています。男根はさらに強くなりました。男の体の上に両脚を大きく開いて乗りかかり、半立ち
の男根を右手に握り、左指で女唇を開いて、男根をその中に押し込んでいます。先端が押し込まれ、
その全身が女陰に収まりました。その中に誘い込めば千春の作戦は成功です。膣内のすべての筋肉
が男根を包み込み、やさしく、時には激しく、こすりたてるのです。それから一時間、千春に抑え
込まれた形でベッドに横たわったまま、男は女の攻撃を受け止めていました。そして、縦横に動く
女陰に翻弄され、ついには頂点に持ち上げられ、なけなしの精液を絞り出すことになったのです。


ようやく戦いが終わり解放された浦上は、少しふらつく足取りで泉の森公園に一人で出かけました。
千春は何事もなかったように家事に取り掛かっています。〈太陽が黄色く見える・・〉とはよく
言ったものだと実感しながら、抜け殻のようになった体を公園のベンチに投げ出し、浦上は携帯電
話を取り出し、電話を始めました。

「・・・、そんなわけで、一度お会いして相談させてほしいのですが・・」

最後に会ってから数年経っているのですが、佐王子の連絡先は変わっていませんでした。浦上の連
絡を待っていたように、佐王子は快く話を聞いてくれました。浦上が語る千春の変貌した姿は佐王
子には十分予想できたことだったようで、特に驚いた様子ではありませんでした。

「良く判りました。
奥様の変貌はむしろ遅すぎたような気がします。
お会いして、いろいろ作戦を練ることにしましょう…。
どうでしょう・・、一週間後、どこかで落ち合うことにしませんか・・」

「勿論、私は構いませんが…。
佐王子さんはいろいろ忙しと思いますが、
もし勝手なことを言わせていただけるのなら、
もう少し早くお会いできませんか…」

一週間、今の状態のままで千春と暮らし続ける自信がなくて、浦上は佐王子に面談を前倒ししてほ
しいと頼み込んでいます。それほど浦上は疲れ果てているのです。

「私の都合で面会を一週間先にしたのではないのです。
私なりにいろいろ考えているのです。
不安な気持ちでおられることはよく理解しています。
ここはもう一踏ん張りして、この一週間、浦上さんは体力と時間が許せる限り、
奥様にサービスしてください。

死ぬ気で浦上さんが奥様に奉仕された、その暁には・・・
多分、一週間後には・・・、
いろいろなことがもっとはっきりと浦上さんに見えてくると思います・・」

そこまで言われると、浦上は引き下がらざるを得ませんでした。浦上が住まいの住所を告げると、
一週間後の面談場所にFSハウスの近くにあるレストランを指示しました。どうやら佐王子はFS
ハウス近辺の地理に明るい様子です。