フォレストサイドハウスの住人たち(その7)
21 フォレストサイドハウスの住人たち(その7)(185)
鶴岡次郎
2014/06/15 (日) 15:51
No.2543

夫人のつぶやきを聞いことで、千春の心にある疑惑が確信に変わっていました。このチャンスを逃
すとその事実を質す機会は永久に来ないと思えたのです。そして、今の淫蕩な会話の流れの中なら、
夫人も本音を吐き出すことが出来るはずと思ったのです。

「間違っていたら、勘忍していただきたいのですが…、
もしかして・・・、
奥様、三郎さんのアレをご存じなのですか…」

「あら・・、やはり気が付いたのね…、
千春さんて・・、見かけ以上に頭が良くて、勘が鋭いのね・・。

いいわ・・、いつかは誰かに話すべきだと思っていたことだし・・・、
考えてみれば、話すべき相手としてあなた以上の方は居ないと思えてきた・・」

悪びれた様子を見せないで夫人があっさりと言ってのけました。

「理恵と三郎さんの夜の生活が不調なのは、
三郎さんの巨根が原因だと推定できたけれど、
どの程度に大きく、どんなに努力しても理恵には無理なのか、
慣れれば何とかなるものなのか・・、
それが私たちの最大の問題になったところまでは話したでしょう・・・」

「それで、ご自分で実証見聞してみることにしたのですね…」

「そう・・、
理恵のことを思う気持ちが半分、
女としての興味半分というのが正直な気持ちだった・・。
ただ、このことは理恵には内緒にして進めるべきだと最初から思っていた」

塚原夫人は淡々と話しています。強い日差しを遮る街路樹の下は快適で、そこで立ち止まり、楽し
げに話し合っている二人の女の姿はそのまま一枚の絵画になる景色です。


夫人は浦上を自宅へ招き、ストレートに問題をぶつけました。最初はびっくりして、笑いでごまか
していた浦上も、夫人の説明を聞き、彼女がかなり熱心に、真剣に、若い二人の夜の生活改善を考
えていることを理解しました。

「それで、お母さん、僕は何をすればいいのですか…」

「正直言って、私にも良く判らないの・・。
理恵のアソコが普通と変わらないのなら、
三郎さんのモノが異常に大きいことになる。

慣れてくれば、何とか収まるようになるのか、
何時まで経っても駄目なものか、それを見極めるべきだと思っている・・」

ここまで話して、突然あるアイデアが夫人の脳裏にひらめきました。

「アッ・・、そうだ・・、
三郎さん、他の女との経験があるでしょう、
理恵には黙っているから、その時のことを教えてちょうだい…」

「そうですね・・、
全部玄人の女が相手ですから、あまり参考にはならないと思いますが・・・」

「・・で、何人経験があるの・・?」

「5人です・・」

「エッ・・、5人も・・・、
これだから、男性は信用できない・・・、
・・で、その結果は、どうだったの・・?」

「二、三人から大きいと言われましたが、
出来ないことはありませんでした」

「そう・・、
・・と言うことは、慣れれば理恵でもなんとかなるわけよね・・・」

夫人はここで考え込んでしまいました。