一丁目一番地の管理人(その29)
22 一丁目一番地の管理人(440)
鶴岡次郎
2012/07/18 (水) 12:06
No.2271

「恥ずかしいけれど全部告白します・・。
それが出来ないようでは、由美子さんの足元にも近づけませんから・・、
思い切って、淫らな私の全てを話します。
でも・・・、聞けば、きっと、私を軽蔑すると思います・・」

何度か躊躇しながら、それでもようやくその決心がついたようで喜美枝は話し始めました。相手
の顔が見えない電話での会話であったことも、この際、喜美枝に幸いでした。

「アソコを剃られることには、
私・・・、慣れています・・・。

三日に一度、アダモに剃られていた・・・
ああ・・、言ってしまった・・・・、
恥ずかしい・・・・」

少し上ずった、かすれ声で喜美枝が告白しています。

「彼・・・、アソコを舐めるのが何よりも好きで・・・、
それで・・、毛がない方が味が良いと言うのよ・・・

最初は恥ずかしかったけれど、すっかりそうすることに慣れて、
剃られるのは、本当は、大歓迎なの・・・、
私って・・、インラン・・・?」

「インラン、とってもインランよ、
つるつるのアソコを舐めてもらうのが大好きなのでしょう・・・、
私など、かなわないほど変態よ・・・。

きっと、素顔の、そんな喜美枝さんに接することが出来れば、
伍台さん、泣いて喜ぶわよ・・・、
きっと、アソコを剃るのだって、大好きだと思う・・」

「そうだと、良いんだけど・・・」

「伍台さんの気持を心配しているようだけれど、
そんなに彼の気持を気遣う必要はないと思う。

だってそうでしょう・・、
やり手のイタリア男の手でもてあそばれて・・、
ゴメンナサイ・・、下品な言葉を使って・・・」

「いいのよ・・、由美子さん・・、
本当のことだから・・・、
あの頃・・、私・・、本当に狂っていた・・・」

「他の男を知って、喜美枝さんが女として、驚くほど成長して、
インランになったことを伍台さんは十分承知をしていると思う。
そのことを知った上で、元妻を食事に誘ったのよ・・。

何故、あなたを誘ったか・・、判る・・・?」

「・・・・・・・・・」

電話の向うで喜美枝は息を詰めて、由美子の次の言葉を待っていました。勿論、この質問の答を
喜美枝は持っているのです。その答が正解であることを願いながら、喜美枝は受話器を握り締め
ているのです。

「この疑問に答える唯一の説明はこうだと思う。

伍台さんも、主人と同じ種類の男なのよ。
本音をなかなか明かさないけれど、
ああ見えて、他の男に抱かれた、浮気好きで、インランな女房が大好きで、
そんな妻を喜んで抱くことが出来る貴重な男なのよ・・・」

「・・・・・・・・」

喜美枝の期待したとおりの答を由美子が言うのを聞いて、喜美枝は大粒の涙を流していました。

「だから、インランな喜美枝さんを歓迎してくれるはず・・・。
浮気相手がいたことを恥じないで、むしろ、その事実を女の勲章だと思って、
何も考えないで、彼の腕の中で、おもいきり乱れなさい・・」

「私・・、多分、伍台に抱かれると、自分を抑えることが出来ないと思います
彼・・、アダモに教えられたカラダの喜びが抑えられないと思います。

それで、伍台に会うのがとっても恐かったのです・・・。
淫らな私を見れば、伍台はきっとその場で私を突き放すだろうと、不安だった。

由美子さんの話を聞いて、決心がつきました・・。

私、伍台のためなら、死ぬ気で頑張れます・・・

彼の前で、私の全てをさらけ出します。
嫌われることになっても、インランな私の全てを曝します・・。

あの事件以来、すっかり忘れていた女を飾る習慣を取り戻します。
大好きなイタリアン・ファッションを着ることにします。

デイナーには胸が半分見えるようなワンピースを着て行きます。
下着も赤いTバックにします。
抱かれたら・・、思い切り乱れます・・・」

泣きながら喜美枝が話していました。由美子は黙って聞いていました。